2017.01.06 行政情報
阿部会長「消費者保護活動に全力で取組む」…JADMA新年会
JADMA会長の阿部嘉文氏は、「通信販売業界は、これだけ身近な存在になったにも関わらず、一部有識者の皆様からは、昔ながらの特殊な事業であるとみなされていることが残念。データ上は一部の悪徳事業者も通販に分類されている。JADMA会員のような健全な事業者が発展することこそ、消費者を守ることにもつながる。こうした視点で、業界を挙げて取り組んでいきたい。業界の発展、通販の利用拡大と同時に、悪徳事業者やトラブルから消費者を守る活動には、今まで以上に真剣に取り組んでいく」と、新年の意気込みを語った。
経済産業省審議官の小瀬達之氏は「安倍内閣が発足して4年経過したが、日本のGDPは44兆円増えた。雇用も110万人近く拡大している。企業収益も過去最高水準を記録するなど、経済の好循環が確実に回り始めている。この経済の好循環を確実なものにするためにも、経産省としては、第4次産業改革の実現、働き改革を通じた生産性向上といった未来の投資に向けた取組みを進めたい」と話した。
消費者庁次長の川口康裕氏は「(今年は)今までの果実を刈り取り、新しい飛躍の基礎を築いていく年としていきたい」と抱負を語った。消費者行政の課題としては、食品表示法の積み残しの課題と制度の見直しの2つを挙げた。食品表示法については、「(積み残しの課題は)かなり進展したように思う。インターネット販売における食品表示、加工食品の原料原産地表示、機能性表示食品制度、それから特別用途食品制度について、有識者の検討会の報告書を取りまとめた。これらを加えて食品表示基準、届出データベース、ガイドラインの改正に反映していきたい」と話した。
機能性表示食品については「機能性表示食品の公表は600件を超えた。32の都道府県の会社が届出をし、地方にも広がっている。引き続き作りやすく売やすく、消費者に信頼される制度に育てていきたい」とした。制度の見直しについては、「消費者契約法の改正は6月3日に施行予定で、改正特定商取引法は、12月までに施行される予定。民法の成人年齢引き下げの議論については、引き下げる際には、消費者委員会の審議を経て、必要な対応をとる」と話した。
(山本剛資)
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