(株)インテージが6日発表した「アジアインサイトレポート第19弾」によると、化粧品のオンライン購入が進んでいるアジアの都市は「上海」がトップで、47%の人が化粧品をネットで購入していることがわかった。一方、「日本」はドラッグストアで購入する人が最も多かった。
ファンデーションの使用率は日本が最も高く
「アジアインサイトレポート第19弾」は、「アジア女性の美容実態」をテーマに、上海(中国)、バンコク(タイ)、ジャカルタ(インドネシア)、ホーチミン(ベトナム)、デリー(インド)の5都市と日本(全国)の20~30代女性を対象にインターネット調査で聴取した結果を、現地知見を踏まえてまとめたもの。自己表現としての化粧行動、宗教に関係する化粧行動といった文化の違いや、オンラインショッピングや市場に出回る商品の品質といった買い物環境の違いが反映された結果となった。
各都市の女性の化粧習慣については、メイクの土台となるファンデーションの使用率は「日本」が80%と最も高く、次いで「ホーチミン」(60%)、「デリー」(58%)、「バンコク」(56%)という結果に。使用率が最も低い「ジャカルタ」では47%だった。
ポイントメイクに使用するアイメイク製品、リップメイク製品の使用率については、普段からアイメイク、リップメイク両方をする人が多い「日本」では、アイメイク製品、リップメイク製品の使用率がそれぞれ68%、67%となっている。一方、アジア各都市では、「バンコク」、「ジャカルタ」、「ホーチミン」でリップメイク製品の使用率がアイメイク製品の使用率を大きく上回っている。
タイやインドネシアではナチュラルメイクが流行しているため、目元の化粧をする人が少ない。インドネシアではイスラム教の礼拝の度に顔を洗う必要があるため、化粧直しが手軽にできるリップメイクのみにするが一般的である。
バンコク、ジャカルタ、ホーチミン、デリーは「スーパー」購入が最多
一方、化粧品のオンライン購入が進んでいる都市のトップは「上海」で47%。「日本」はドラッグストアで購入する人が65%で最も多く、「バンコク」、「ジャカルタ」、「ホーチミン」、「デリー」ではスーパーで購入する人が最も多く、いずれの都市も69%となっている。
利用意向の高い化粧品の原産国については、日本では1位「日本」(95%)、2位「韓国」「欧米諸国」(同率10%)、中国では1位「日本」(49%)、2位「韓国」「欧米諸国」(同率43%)、ベトナムでは1位「韓国」(62%)、2位「日本」(44%)、3位「欧米諸国」(39%)と回答。タイ、インド、インドネシアでは、「自国原産の化粧品を使いたい」と答えた人が最も多かった。
ベトナムで外国製品が好まれる理由については、自国製の化粧品が少なく、品質も低いため、消費者の選択肢の中にはじめからベトナム製品が入っていないことが考えられる。また、韓国製品が好まれる背景には、K-POPや韓流ブームの影響、韓国政府が国策として企業とタッグを組んでいることなどがあると、インテージは分析している。
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