2022.03.07 コラム
DMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)とは?効果的なマーケティング施策を実現する機能や特徴まとめ
デジタルマーケティングの分野において、さまざまなシステムや機能の活用は必要不可欠です。その中でも「DMP」を活用した施策を取り入れる企業が多くなっています。今回はDMPを活用するために把握しておくべき導入のポイントやDMPの仕組みについて解説します。
DMPとは?仕組みや種類、役割を理解する
DMPとは「Data Management Platform(データ・マネジメント・プラットフォーム)」の略称です。Web上には膨大な数のデータが存在しますが、それらを一元管理するためのプラットフォームのことを総じてDMPと呼びます。
DMPはさまざま業種で活用されており、自社サイト内のユーザーデータや問い合わせデータなどの情報をまとめ、用途に応じてセグメントしたりレポートを作成したりといった機能があります。その結果、特定の行動を取ったユーザーだけをセグメントして広告やDM配信を行ったり、既存顧客の中でも特にリピート購入しているユーザーだけにキャンペーンを打ち出したりなど、より効率的なマーケティングを行うために重要な施策を考えることができます。
また、DMPは「オープンDMP」と「プライベートDMP」の2つに分類することができます。
Q.オープンDMPとは
「オープンDMP」とは自社サイトに訪れたユーザーの年齢や性別などのデモグラデータや、ユーザー行動に基づく興味関心などのデータを蓄積していくDMPです。オープンDMPは「パブリックDMP」と呼ばれることもあります。
オープンDMPは自社データを持たない、または自社データが不足している企業などに活用されます。Web上にあるデータを活用するため、自社データを十分に持っていない企業でもさまざまなデータや情報を収集することができるだけでなく、新たなデータを収集することで新規顧客の開拓や、自社で把握しきれていないニーズを発見することにも役立てることが可能です。
これまで自社データを蓄積していなかったという場合には、オープンDMPの活用をおすすめします。
Q.プライベートDMPとは
「プライベートDMP」は、蓄積した自社データを活用することのできるDMPです。オープンDMPから取得したデータと、自社で収集したデータを合わせて管理することも可能です。活用方法は多岐にわたりますが、既存顧客の購買データに、市場のニーズや興味関心などのデータをかけ合わせることで、より深い分析やマーケティングに活用することもできます。
既存顧客の行動データを詳細に把握することができるため、「初回購入以降アクションのないユーザー」や「頻繁に新商品を購入するユーザー」などを分類することができ、それぞれのユーザー層に合わせたDM配信やプロモーションを行うなどの施策を行うことができます。
オープンDMPとプライベートDMPはそれぞれ強みや特徴に違いがあるため、自社の課題や目的に合わせて、どちらのDMPが最適なのかを検討することが重要となります。
Q.DMP導入のメリットとは?
DMPを導入することで得られるメリットは多いですが、特にメリットとして考えられる以下の4つとなります
・データを一括で管理できる
・顧客の動向を可視化できる
・効率のよい分析、解析
・新規ターゲット層の開拓
◇データを一括で管理できる
DMPは自社データや外部データを一括で管理することが可能です。別々の場所にあるデータを一度に管理、分析することで既存顧客への効果的なアプローチや、新規顧客の開拓などマーケティングの幅を広げることができます。
◇顧客の動向を可視化できる
DMPを活用することで目には見えないWeb上のユーザー行動を可視化することができます。市場のニーズを正しく把握することがマーケティングにおいて必要不可欠であり、それらを可視化することで将来の市場予測などに役立てることもできるでしょう。
◇効率のよい分析、解析
DMPによる分析や解析のスピードも魅力の一つです。分析スピードが高速化することで施策実施や改善のスピードも速くなるため、短期間で効率的なPDCAサイクルを回すことも期待できます。
◇新規ターゲット層の開拓
新規顧客の開拓に活用することができるのもDMPの大きなメリットです。企業側が考えているターゲット層と、実際に商品やサービスに関連性の高いターゲット層が異なることがよくあります。企業側の仮説と実際のデータから導き出される分析データをかけ合わせることで、より精度の高いマーケティング施策が実施できるでしょう。
Q.DMP導入のデメリットは?
DMP導入のメリットは多いですが、デメリットとして考えられる点もあります。特に以下の2点に関しては把握しておきましょう。
・導入や運用にコストが発生する
・他ツールとの連携が必要
◇導入や運用にコストが発生する
DMPには高性能な機能が搭載されており、導入には一定のコストがかかります。費用感はDMPの種類やパッケージにもよりますが、一般的には数百万円の導入コストがかかることを見込んでおくと良いです。安価な費用ではありませんが、費用対効果などを事前にシミュレーションしておくことをおすすめします。
◇他ツールとの連携が必要
DMPを有効活用するためには、自社で使用している分析ツールやCRM(顧客管理ツール)などとの連携作業が必要となるケースがあります。その連携自体の工数も懸念されますが、中には導入したDMPとの連携が不可能なツールもありますので、事前に確認しておきましょう。
Q.DMPを選ぶ際のポイントや注意点は?
最後にDMPを選ぶ際の注意点やポイントについて解説します。DMPを導入する前に以下のポイントを確認しておきましょう。
・導入の目的を明確にする
・目的に合わせたDMPの種類を選択する
・DMP構築のための機能やリソースを確認する
▼導入の目的を明確にする
DMP導入の前に目的を明確にしておくことが大切です。「どのような課題を解決したいのか」「どのような施策を行うのか」「担当は誰になるのか」「成果地点はどこになるのか」などをなるべく具体的に検討しておきましょう。
目的が定まっていないと、導入した後に上手くDMPを活用できないまま成果につなげられないというケースもあります。また導入の目的を明確にしておくことで、最適なDMPを選択することにもつながります。
▼目的に合わせたDMPの種類を選択する
DMPは必要となる機能や対応しているデータなどによって種類が異なります。前述のように「オープンDMP」と「プライベートDMP」といった種類があるため、自社データを活用するのか、外部データを取得して活用していくのか、といった目的に合わせて選択しましょう。
▼構築のための機能やリソースを確認
DMPの構築には複数のデータ領域を連携させる必要があります。データ保存に必要な「ストレージ領域」、データを分析に活用される「アナリティクス領域」、分析結果を各チャネルとつなぐ「チャネル連携領域」といった領域の連携があげられます。
データ連携においては、社内システムなどのスペックはもちろんですが、社内の開発や運用に携わるリソースなども重要となりますので、事前に確認しておきましょう。
DMPの特徴を理解し自社の課題解決へ
DMPには「オープンDMP」「プライベートDMP」といった種類があり、目的や課題に応じて最適なものを導入する必要があります。そのためには事前に導入の目的や自社の課題、どのような施策を行い、どのような結果が必要なのかを明確にしておきましょう。
DMPは効果的なマーケティングを行うために非常に役立ちますので、ぜひ最適なツールの導入を検討してみてください。
DMPに関連する資料
当サイト「通販通信ECMO」では、DMPに関する資料を多数掲載しています。ぜひご確認ください。
DMPに関連する記事
まずは情報収集から始めたいという方向けにDMPに関する記事をまとめています。以下のリンクからご確認ください。
・「DMP」関連記事一覧
※「資料掲載企業アカウント」の会員情報では「通販通信ECMO会員」としてログイン出来ません。
資料DLランキング
-
1
【EC事業者様向け】ECを最短で軌道に乗せる最新のソリューションとは?
-
2
2024年プライムデー速報
-
3
越境ECウェブインバウンド白書2024
-
4
EC売り上げを最大化するマルチチャネル商品戦略
-
5
ECでの商品購入に直結するデジタル広告の実態調査
ニュースランキング
-
1
楽天グループと日本ロレアル、パートナーシップ契約締結へ合意
-
2
年末年始に消費したいもの、「外食・旅行」の割合が増加
-
3
コスメ際「@cosme BEAUTY DAY」、限定アイテムなど最新情報を公開
-
4
モルカー×ゴディバのZOZO箱、ランダム梱包で配送開始…限定100万個
-
5
レシピと食材をセットに…Oisix「手作りおせち」の予約受付開始