「UIとUXの違いは何ですか?」と聞いて、どのような回答が浮かぶでしょうか。この2つの言葉は、Webマーケティングにおいては非常に重要ながらも混同されがちなキーワードです。
Web事業の担当を任せられた方であれば、「あまりにカタカナや略語が多く辟易する」という方も多いかもしれません。
今回は、Web入門者の方向けに、
- 「UI(ユーザーインターフェース)」と「UX(ユーザーエクスペリエンス)」の違い
- UIとUXが重要な意味を持つのはなぜか
この2つの点について、できる限り分かりやすく解説していきたいと思います。
UI(ユーザーインターフェース)とは「視覚に訴えるすべて」
大まかに説明すると、UI(ユーザーインターフェース)とは、「見た感じの印象」のことです。
ユーザーが、ネットショップサイトに訪れた時に閲覧できる全ての部分だと考えましょう。ログインページや商品ページ、決済ページなどあらゆるページを指します。
ユーザーがサイトを訪れたときに、視覚的に「見やすい」「使いやすい」と感じるかどうか、という観点で用いられます。
ちなみに、インターフェース(Interface)には「接触する点」という意味があります。
UX(ユーザーエクスペリエンス)とは「感情に訴えるすべて」
UX(ユーザーエクスペリエンス)とは、「体験(エクスペリエンス)」という言葉が示す通り、ユーザーがサービスを通じて得る体験のことです。
例えば、Webサイトを訪問している時であれば「デザインが綺麗」「文章が読みやすい」「説明が分かりやすい」「商品写真がオシャレ」など、UIがUXに与える影響がとても大きいということが分かります。
とはいえ、ユーザーエクスペリエンスを左右するのは、UIだけではありません。この点が混同されやすいため、注意が必要です。
ネットショップであれば、問い合わせやクレームへの対応や、配送までの時間。配送時の梱包など、顧客体験の良し悪しを決定づける要因は多く存在します。
とはいえ、ネット上で購買行動を起こしてもらうためには、良質なUI設計がなされていることが不可欠です。どれだけ、ターゲットとする顧客が満足できるサービスを提供できたとしても、UIが不適切だと、そのポテンシャルを存分に発揮することはできないのです。
UIはUXを大きく左右する
ここまでの解説をまとめると、顧客の体験(UX)を決定づける重要な要素の一つがUIだということがお分かりいただけたかと思います。
例えば、年配の男性が疲れを癒しにある温泉のWebサイトを見てみたら、あまりにフォントが可愛らしく、若い男女の写真ばかりだったとしたらどうでしょう。
「自分向けではない」と思い、その温泉を選択肢から外してしまう可能性もあります。
「これは自分のためのサービスだ!」と感じてもらうためにはターゲット層に合ったUI設計が肝心です。
しかし、UIと一口にいってもテキストやそのフォント。アイコンのデザイン、選定写真に至るまで、考えるべきことは多いです。
どのようにUIデザインを進めていくべきなのでしょうか。
デザインのプロでないとUI制作は難しい側面も
独学でUI設計をするのは不可能ではありません、しかし、やはりUIデザイナーなどに依頼をするのが賢明といえます。ユーザーの動線設計や、アプリの通知テキストなど、細部に渡る知識が求められるためです。
しかし、プロに依頼すれば、顧客(もしくは潜在顧客)にとって良いUIになるとは限りません。
「自分たちがターゲットにする層」が明確でないと適切なUIはできないのです。ターゲット層を明確にすることは、UXを高めるためにも最重要な作業といえます。
ターゲット層の選定でブレが生じないように、おすすめの方法を次章で紹介します。
心地よいUXのために必要な「ストーリーづくり」
UXを高めるために、ぜひ行ってほしいのがストーリーづくりです。この過程で、目指すべきUIイメージも固まっていくはずです。
ストーリーづくりで大切なのは、潜在ユーザーに課題や願望が生じるタイミングから自社のサービスを利用するに至るまでを、詳細にわたって描いてみることです。
「自分たちが販売する製品やサービスが、Webサイトを介してどんな人に、どのように利用し、消費に至るのか」。その一連の流れをチームで想像してみましょう。
このような手法はストーリーマッピングと呼ばれます。「難しそう」と感じる方であれば、ストーリーボードと呼ばれるコマ漫画を作る手法で、ブレインストーミングを進めてみても良いですね。
ユーザーインタビューやレビューを活用したUX改善
ストーリーマッピングで出した仮想のUXが現実的かどうかは、実際にサービスを利用したユーザーへのインタビューやレビューのチェックを行うことで確認しましょう。
こうしたUXを高めるための試行錯誤の中で、ターゲット層に適したUIのイメージが明確になっていくことでしょう。
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