新型コロナウイルスの感染拡大で、全国の小中高校の臨時休校が始まって1週間余り。いつ学校を再開できるのか見通しが立っていない中、自宅で過ごす児童生徒たちに向け、「オンライン教材」を無償で提供するEC・通販事業者らの支援の動きが広がっている。いずれも、「ピンチをチャンスに」という前向きな取り組みだ。
子どもたちへの学習機会創出に貢献
期間を限定した配信が多いが、中には今後の状況に応じて延長も検討するとしている事業者も。いずれも、これまで培ってきた教育サービスのノウハウを活用し、子どもたちへの学習機会の創出に貢献する意向を示している。
かんき出版は学習参考書を無料公開
(株)かんき出版は9日、自社の小中高生向けの学習参考書の無料公開を始めた。シリーズ累計70万部という人気の「1冊でしっかりわかる」シリーズ17冊をはじめ、選りすぐりの45タイトル。同シリーズは、小学校なら6年分、中学校なら3年分の学習内容が1冊に。進級や進学前の総復習に適しているという。無料公開期間は31日まで。
ベネッセは「進研ゼミ中学講座」のライブ授業を開始
(株)ベネッセコーポレーションも9日、会員向けに「進研ゼミ中学講座」のライブ授業「春の総復習オンライン特講」(英語・数学)を始めた。授業は5日間連続で、午前中(10:00~10:50・
11:00~11:50)の2コマ。中1は英・数、中2は数・英の順に実施する。
10年以上のオンライン指導歴がある「進研ゼミ」の講師が、1年分の苦手になりやすい単元を集中解説(中1・2向け)。その場で問題に取り組み、解説で理解を深める。分からない問題をそのままにしないよう、授業後にはチャットを使って質問できる自学自習時間も用意し、双方向型の学習を提供するという。
アルクは「英語学習コンテンツ」を無料提供
語学教育の総合カンパニー(株)アルクは、「幼児から社会人まで」を対象に、音声付き電子書籍やアプリなどの「英語学習コンテンツ」を無償提供している。
19日まで、小中高生向けにセレクトした14タイトルの電子書籍を、AmazonのKindle無料本コーナーで無料配信しているほか、31日まで、中学生から大人の語彙学習に役立つという単語学習書シリーズ「キクタンOSアプリ」、小学生向けの「キクタンAndroidアプリ」を提供。そのほか、音で聞いて覚える英単語「キクタンキッズ(たべもの)」や、同「キクタンキッズ(どうぶつ・しぜん)などのメニューも用意している。
また、幼児・小学生向けには、親子で遊べる学習コンテンツや情報を提供するWebメディア「コンパス」から、提供期限なしで「おうちで英語☆季節のぬりえ」(ダウンロード)や、「キクタンキッズ(初級編)」などの動画も提供している。
楽天は英語教育サービスを塾・英会話スクールなどに提供
楽天(株)も、3~8歳を対象とした児童向け英語教育サービス「Rakuten ABCmouse」を、 学校や塾、英会話スクールなどを運営する法人向けに無償提供中だ。
パソコンのウェブブラウザ上と、アンドロイド版およびiOS版のアプリ上で利用でき、5000以上の英語学習アクティビティーを通じて、2000以上の英単語をフレーズとともに学ぶことができる。利用期間は4月30日まで。
アマゾンは「Amazon Prime Video」のキッズ向けコンテンツを無料提供
アマゾンジャパン合同会社は、会員向けサービス「Amazon Prime Video」で、キッズ向けコンテンツの⼀部を、すべてのアマゾンユーザーに無料で配信している。各タイトルによって対象期間が異なる場合があるが、利用対象期間は4月5日まで。
「おじゃる丸」「ケロロ軍曹」「しまじろう」「忍たま乱太郎」「ポケットモンスター」「妖怪ウォッチ」などの各シリーズをはじめ、アマゾンのオリジナル作品などを豊富にそろえている。
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