(株)マーケティングアプリケーションズがこのほど発表した『成年年齢の引き下げに関する意識調査』の結果によると、ティーン世代が成人として扱われることへの意識として、最多は「できることが増える」だったが、「自己責任への不安」「怖い・不安」「未熟、判断できない」など、不安感を伴った思いが浮き彫りになった。
成年年齢引き下げが「楽しみ」の回答は男性60%・女性47%
成年年齢を引き下げる法律が4月1日に施行され、成年年齢が18歳となった。該当する10代後半のティーン世代はどう捉えているのか。同月の8日~14日、全国の16歳~19歳の男女600人から聞いた。それによると、「楽しみ」とした人は男性が60.7%、女性は47.7%で、成人に対する価値観は男女で少し差がある?
では、年齢別で意識はどの程度変わるのか。年齢ごとに成人として扱われることの期待度を分析すると、「楽しみ」としているのは16歳が63.7%と最も高く、17歳が51.1%、18歳が60.9%、19歳が45.9%という結果だった。
高校で、改正法について教育を受けたと思われる18歳は6割を超えたが、教育を受けなかった19歳は5割を切る結果に。気持ちの準備がなされないままという戸惑いがある? 一方で16歳はまだ先のことという気持ちからか、「楽しみ」の割合が多い結果となっていた。
成人として扱われる意識ではネガティブが多い傾向に
成人として扱われることへの意識として、最も多かった意見は「できることが増える」というカテゴリだったが、多い順では「自己責任への不安」「怖い・不安」「大人の仲間入りが嬉しい」「未熟、判断できない」となり、ネガティブなカテゴリが多い結果となっていた。
ポジティブな意見としては、「親の同意書が不要でいろいろなことにチャレンジできる(17歳男性、埼玉県)」「責任を負い、社会人として緊張感をもって生活できる(16歳男性、福岡県)」「投票ができる。とりあえず自由度が増す(16歳男性、福岡県)」など。
一方、ネガティブな意見としては、「いきなり全部自己責任ということになるのが怖い(17歳男性、奈良県)」「責任が増えることに対して少し不安がある(18歳女性、滋賀県)」「まだ未熟。トラブルになったときに自力で解決できる力をまだ備えていない(19歳女性、埼玉県)」「成人を早く迎えるメリット、デメリットをよく分かっていない(18歳男性、岡山県))など。
質問への理解度が高いでティーンは成人としてのリテラシーが高い傾向に
また、親の同意なく出来ることになった「携帯電話の契約」や「賃貸物件の契約」「ローンを組む」「クレジットカードを作る」「雇用契約(アルバイト含む)」「10年間有効のパスポートの取得」「公認会計士や司法書士、医師免許などの資格取得」「結婚」「選挙での投票」「普通自動車免許の取得」の、すべての提示項目に正解した人数は106人と全体の約17.7%だった。
最もトライしたいことは、「携帯電話の契約」で62.0%、「雇用契約」が58.8%だった。全問正解者106人に絞った集計では「携帯電話の契約」が71.7%、「雇用契約」が68.9%となっていた。このことから、しっかりと項目を理解しているティーンについては、成人として扱われることのリテラシーが高いと推察できるのではないかと推測している。
クレジットカードを持つことに関しては、「利便性派」と「使いすぎそう・管理できない派」が半々。「作りたい」は、「信用を早いうちから積み立てたい(17歳男性、埼玉県)」「お金の管理をしてみたい(18歳男性、静岡県)」など。「作りたくない」は、「無くても困らない(16歳男性、北海道)」「利用して問題のないほどの経済力がない(18歳男性、滋賀県)」などだった。
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