NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション(株)が運営するインターネットアンケートサービス「NTTコム リサーチ」が28日発表した自主調査「化粧品購入行動に関する調査」の結果によると、コロナ禍の影響などで、3年前と比べてECサイトで購入する人が増加している「購入場所の変化」が特徴的だった。
化粧品の購入、「デパート」が減少・「ECサイト」が増加
調査は6月3日~6日。18歳~69歳の女性1086人と、18歳~39歳の男性426人を対象に、購入場所の変化や購入前の行動、関心のあるサービスについて明らかにした。
まずは女性への質問。コロナ禍が広がり始めた3年前と比べ、「デパート」で化粧品を購入する人が減少し、「ECサイト」で購入する人が増加した「購入場所の変化」が見られた。最も多かったのは「ドラッグストア」で3年前が83.4%、現在は83.9%。次が「ECモールサイト」で、3年前の29.6%が、現在は34.1%と4.5pt増加していた。
「化粧品ブランド・メーカーの公式サイト」は、それぞれ27.2%、28.2%だったが、「デパート」は、3年前の25.2%から20.7%に減少。ECサイトの増加分と同じ、4.5pt減っていた。
60.6%が「化粧品購入で失敗した経験」あり
化粧品を購入する際の参考情報として、「店頭で実物やPOP」を確認・チェックしているのは55.2%、「口コミサイト」は30.7%、「ブランド・メーカーの公式サイトやSNS」は23.4%。20代以下では、「ブランド・メーカーの公式サイトやSNS」(14.7%)より、「TwitterやInstagramなどのSNS」(29.8%)、「YouTubeなどのネット動画」(19.3%)を参考にしている割合が高かった。
また、60.6%が化粧品購入で失敗した経験があると回答。失敗経験の上位は「色が自分に合わなかった」(32.2%)、「自分の肌質・髪質に合わなかった」(26.2%)「一日使ってみて、使用感に満足しなかった」(17.0%)など。
購入前の行動として、「無料」のテスターや試供品で試す(34.6%)以外にも、「ミニサイズをまず購入した」(22.7%)といった「有料」で試し使いをする人も。20代以下の11.0%は、「試し使いを目的に、フリマアプリなどで通常価格よりも安く手に入れた」と回答。若い世代の購入経路として、フリマアプリといった「二次流通」の存在があることが明らかとなった。
バーチャルメイク体験やAIの顔認証機能などの新たな提案への関心は1割ほど
化粧品業界の新しい取り組みであるバーチャルメイク体験や高機能カメラによる肌診断、AIの顔認証機能による商品提案サービスには、1割ほどが関心を示した。化粧品にかける金額が高い人ほど、新技術を使ったサービスやオンラインサービスはもちろん、「コンセプトショップ」といった、実店舗で体験できるサービスに対する関心度も高かった。
男性への調査によると、30代以下の化粧品の年間購入費は約7000円で、同年代の女性の3分の1以下。年間購入費に対して「基礎化粧品」が占める割合が49.9%で、「ボディケア用品・化粧雑貨」(34.6%)が続いていた。3年前と比べて「デパートなどで販売されている化粧品」の購入頻度が「増えた」と回答したの13%。同年代の女性の6%を上回っていた。
30代以下の5%は「ビューティーアドバイザーと1対1のオンラインカウンセリング」の経験があった。同年代の女性(6%)とほぼ同率で、プロによる肌の手入れ方法などのアドバイスに関心がある男性も一定数の割合で存在することが分かった。
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