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2022.09.10 コラム

GDNとは?YDNとの違いやターゲティング、バナーサイズについて

 自社サービスに適したWeb広告を検討するときに、GDNという広告を目にすることがあります。GDNとはサービスの認知拡大効果が期待できるGoogle広告の一つです。本記事ではGDNの特徴や配信するメリット、YDNとの違いについて解説します。

GDNとは?

 GDNとは「Googleディスプレイネットワーク」の略称です。Googleと提携している広告枠にバナー広告やテキスト広告を配信する仕組みの広告となります。Yahoo広告にも同様の機能がありYDN(Yahooディスプレイネットワーク)と呼ばれています。

 Google広告アカウントを開設することで配信ができるようになり、規定に沿ったバナーやテキストを用意することで誰でも簡単に設定することができます。

 GDNは主に認知拡大施策として取り扱われることが多く、本記事でも解説しますが、詳細なターゲティングを活用して見込み客に広告を届けることが可能です。

GDNの特徴

 GDNには、Webサイトやアプリを閲覧しているユーザーに対して広告を表示させ、商品やサービスの認知拡大を図ることができます。表示される広告はバナー形式が多いですが、動画やテキスト形式で配信することも可能です。

 Google広告で配信可能な広告形式に、リスティング広告(検索連動型広告)があります。リスティング広告はユーザーが検索したタイミングで広告が表示されるのに対し、GDNはユーザーがサイトやアプリを閲覧、操作しているタイミングで表示されます。

 そのため実際に検索行動を行っているユーザーに対してアプローチするリスティング広告の方のコンバージョン率が高くなる傾向があります。GDNは興味がありそうなユーザーに対して継続的にアプローチすることで認知や興味の度合いを高める効果がありますので、それぞれの特徴について覚えておくとよいでしょう。

GDNのターゲティング

 GDNのターゲティングはユーザー属性やWeb上での行動、興味関心に対して幅広く設定することができます。ターゲティング内容は大きく以下の3つに分類することが可能となります。

・ユーザー属性
・オーディエンス
・プレースメント(掲載面)

◆ユーザー属性

 GDNでターゲティングできる「ユーザー属性」には主に以下の項目があります。

・年齢
・性別
・デバイス
・地域
・子どもの有無
・世帯年収
・言語

 年齢や性別、地域に関しては商品やサービスの対象を考えて設定するとよいでしょう。例えば女性向け商品を男性に訴求しても購入にはつながりづらいため、ターゲティングで「女性のみ」を設定するなどです。

 子どもの有無や世帯年収に関しては、家族向けやファミリー向けのサービスを宣伝するときなどに活用することができます。

 注意点として、Googleはすべてのユーザーから情報を取得できているわけではありません。ユーザー属性のターゲティング設定画面には、それぞれの項目に「不明なユーザー」といった選択肢があります。機会損失を減らすために、よほどターゲティングを狭める必要がある以外は「不明なユーザー」もターゲティングに含めることをおすすめします。

◆オーディエンス

 Google広告のオーディエンスターゲティングには、主に以下の項目があります。

・アフィニティカテゴリ
・購買意向の強いオーディエンス
・ライフイベント
・カスタムオーディエンス
・リマーケティング
・カスタマーマッチ
・類似ターゲティング
・詳しいユーザー属性

 アフィニティカテゴリや購買意向の強いオーディエンス、カスタムオーディエンスは、ユーザーの興味関心に関してターゲティングをすることができます。あらかじめ用意されているカテゴリを選択したり、関連性の高いキーワードやURLを指定することで設定することができます。

 ライフイベントに関しては、誕生日や引っ越し、結婚、卒業や就職など人生におけるイベントを控えているユーザー、またはそれらに興味関心の強いであろうユーザーをターゲティング可能です。

 またリマーケティング配信で一度サイトに訪れたユーザーをターゲティングしたり、既存の顧客リストをアップロードするカスタマーマッチ、それらのリストを軸とした類似オーディンスを作成することで、より確度の高い新規ユーザーの獲得を図ることが可能です。

◆プレースメント(掲載面)

 プレースメントとは広告が掲載される配信面のことです。Google広告ではURLを指定して掲載サイトを選んだり、特定のカテゴリのサイトやアプリをターゲティングして広告を配信することが可能です。

・プレースメントターゲティング
・トピックターゲティング

 プレースメントを指定できるターゲティングは上記の2つになります。

 プレースメントの選定方法としては、過去にコンバージョンが発生したサイトをピックアップしてURLを指定する方法や、成果につながりやすいと考えられるサイトやアプリのカテゴリを選定して配信する方法などがあります。

 URLやカテゴリが1つだけではなく、複数をターゲティングした上で検証を行い、成果の出るプレースメントを絞り込んでいくとよいでしょう。

GDNとYDNの違い

 GDNとYDNは目的や大まかな機能は同じですが、それぞれに異なる点があります。両方の媒体へ配信することにより成果が出るケースも多いですので、それぞれの違いについても把握しておきましょう。

▽配信面の違い

 GDNはGoogle関連コンテンツの他、個人ブログやメディアサイトまで幅広く配信されます。そのためより多くの配信面で宣伝をしたいという方に適しています。

 YDNはYahoo!ニューズやYahoo!オークションなどYahooに関連したサイトを中心に広告が掲載されます。

 GDNの方が掲載面は多いですが、Yahooの情報サイトを頻繁に閲覧するユーザーも一定数いるため、成果につながりやすい方を検証してみるとよいでしょう。

▽ターゲティングの違い

 GDNとYDNのターゲティングは近しい部分が多いですが、GDNでは可能でYDNでは不可能、またはその反対のケースもありますので注意しましょう。

 例えばGoogle広告で設定できるカスタムオーディエンスは、Yahoo広告では設定できないなどです。またYDNではよく使用されている「サーチターゲティング」(検索語句に対してのターゲティング)はGDNでは使用できませんので覚えておきましょう。

▽運用面での違い

 GDNとYDNでは運用管理の面でも違いがあります。まずGDNはGoogle広告アカウントを開設することでGDNとリスティング広告のどちらも配信可能となります。つまり、1つのアカウント内で運用が可能となるため、全体の予算管理もしやすいといえるでしょう。

 YDNの場合はYDNとリスティング広告でそれぞれアカウントを作成する必要があります。リスティング広告アカウントを作成しただけではYDNの配信はできませんので、「配信予定だったのにYDNアカウントが無い」といった状況にならないよう事前にYDNアカウントの開設を申請しておくとよいです。

GDNとYDNのメリット

 次にGDNとYDNを配信するメリットについて解説していきます。

◎潜在層を狙いやすい

 GDNやYDNは潜在層へのアプローチがしやすい広告となります。詳細なターゲティングを設定することで、将来の顧客となる可能性の高いユーザーに広告を見てもらいやすくなるためです。

 すぐにはコンバージョンにつながらないかもしれませんが、特定のカテゴリの商品を探している人がたまたま自社商品広告を見つけたことで興味を持った、というケースが生まれる可能性もあります。

◎認知拡大を図ることができる

 GDNやYDNはリスティング広告よりもクリック単価が低い傾向があります。目安としては50~100円を見ておくとよいでしょう。

 少ない費用で広告配信量を増やすことができますので、より多くのユーザーに見つけてもらえる可能性が高くなります。それまで商品やサービスのことを知らなかったユーザーに認知してもらうことができますので、新商品や販売を強化したい商品などは積極的に宣伝していくとよいでしょう。

GDNとYDNのデメリット

 GDNとYDNを配信するデメリットや注意点についても解説していきます。

▲成約率を上げることが難しい

 リスティング広告などと比較するとコンバージョン率(成約率)が低くなる傾向があります。基本的にGDNやYDNはそのとき商品を探しているユーザーとは限らないため、直接コンバージョンする確率が低いためです。

 しかし一度広告を見たユーザーが後日コンバージョンする確率は一定あり、またクリックしてサイト訪問につなげることができれば、リマーケティング配信で追跡することも可能です。

 そのため中長期的にコンバージョンまで引き上げることも可能ですので、成果を見ながら配信を継続していくことが大切となります。

▲分析の難易度が高い

 GDNやYDNはリスティング広告のようにキーワードという概念がなく、ターゲットやバナーの成果検証が必要となります。ターゲットやバナーの数が多かったり、細かく分けていたりすると分析に時間を要するため、分析の難易度が高くなることが考えられます。

 そのため、あらかじめ検証ポイントを明確にしておくことで、成果を比較しやすくなります。どの部分を改善、検証していくのかを事前に決めておくようにしましょう。

GDNとYDNで配信可能なバナーサイズ

 最後にGDNとYDNで使用可能なバナーサイズについて紹介します。通常のバナー広告はGDNとYDNで配信可能なサイズが異なる部分がありますので、以下の表を参考に作成していきましょう。

 また、レスポンシブ形式で入稿する場合は以下のサイズのバナーを用意してください。GDNとYDNで共通となります。

・1200×628px(横長)
・300×300px(正方形)
・180×180px(ロゴ正方形)

GDNの配信で商品の認知度をアップさせる

 GDNは多様な配信面や詳細なターゲティングにより、潜在層に広くアプローチできるといったメリットがあります。またクリック単価も安く、少ない費用でも多くのユーザーに広告を届けることが可能です。

 また、Yahoo広告のYDNも同じような機能を持ちますが、GDNとは異なる点がありますので注意しましょう。配信面やターゲティングなどの面で、それぞれの強みや特徴を押さえておくと媒体選定のときに役立ちます。

 GDNやYDNはバナーやテキストといったクリエイティブも重要となりますので、複数の広告を継続的にテストしていく方法も有効です。ぜひ試してみてください。

Google広告に関連する資料

 当サイト「通販通信ECMO」では、Google広告に関する資料を多数掲載しています。ぜひご確認ください。


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