「本・雑誌」を通販サイトで購入している人は8割超え。食品の鮮度や賞味期限・消費期限が通販サイトのハードル(株)ネオマーケティングがこのほど明らかにした『通販サイトと実店舗の使い分けに関する調査』で、それぞれの購入傾向が鮮明になった。
「本・雑誌」は通販サイトからの購入が主流
10月20日~23日の4日間、全国の20歳~69歳の男女2406人から有効回答を得た。それによると、「通販サイトを多く利用している」「実店舗も通販サイトも同じくらい利用している」の合算では、「本・雑誌」「衣料品」「美容・化粧品」がTOP3。「本・雑誌」は81.7%となっており、購入経路として通販サイトが主流となっていることがうかがえる。
一方、スーパーの主力商品でもある「飲料・酒類」「食料品」「生鮮食品」といったジャンルがBottom3。個々の品質が気になる生鮮食品や食料品など、消費期限・消費期限のあるジャンルは、通販の利用割合が少なく、「生鮮食品」は9.8%にとどまっていた。
ネットスーパーの利用状況は17.3%にとどまる
通販サイトで商品を購入している理由は、「本・雑誌」「衣料品」「美容・化粧品」で、「実店舗より品揃えが豊富」がいずれも30%ほど。「本・雑誌」以外の身に纏うものや外見に関わるものは、ブランドにこだわりがある場合を除き、複数の実店舗を行き来するより、ネット上の豊富な商品数から選ぶほうが効率的であり、通販サイトが好まれるのかも知れない。
Bottom3の「飲料・酒類」「食料品」「生鮮食品」は、「買い物するのに移動する必要がない」「買った商品を持ちかえる必要がない」が挙げられ、実店舗での買い物による体力的な問題や面倒臭さ解消のため、通販サイトを利用している様子がうかがえる。
実店舗で商品を購入している理由は、TOP3とBottom3は全体を通して、「実物を確認しながら購入したい」「すぐに欲しい」が突出。そこに「目的の商品以外も見たい」「買い物に行くのが好き」などが続いている。一方、「店員と話をしながら買いたい」という、実店舗ならではの理由は低く、接客される機会の多い「衣料品」「美容・化粧品」でも3%ほどにとどまっていた。
認知経路・情報の信頼性・購入きっかけは、「テレビCM」が認知・信頼性・きっかけのすべてでTOP。次いで「店頭でのチラシ・POP」だった。店頭のパワーはまだまだ強く、メーカーによる店頭でのPR活動は今後さらに重要になってくると思われる。
通販サイトの普及で利便性が高まりつつあるが、「ニュースサイト・ニュースアプリ」「インターネット上の広告」「SNS」などといったネット上の情報よりも、店頭のほうが認知・信頼性・きっかけという側面では影響力が高いと言えそうだ。
ネットスーパーの利用状況は17.3%と、まだまだ伸びしろのあるサービスといえそう。利用意向者は40.1%で、今後は現在の利用者を確保しつつ、「現在利用していないが、今後利用したいと思っている」(22.8%)などの潜在層を確実に取り込んでいくことが求められる。
選定基準は「価格の安さ」「送料の安さ」。利用者・非利用者双方にとって重視する点だ。注目は、利用者が最も重視する点として挙げた「商品ラインアップの豊富さ」や、上位の「サイトの使いやすさ」。これらは利用者が感じている不満でもある。ネットスーパー対応商品の拡充や、見やすいサイト、購入への導線が分かりやすいサイトづくりなどに力を入れることで良さをさらに高めることが、離脱を防ぐことにもつながりそうだ。
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