2023.01.15 コラム
AIDMAの意味は?AISASとの違いや他のフレームワークも紹介
AIDMAはユーザーの消費行動を表すモデルです。マーケティングでよく使用されますが、内容を詳しく知らない、AISASとの違いがよく分からないといった場合も多いです。今回は、AIDMAの意味とAISASとの違い、その他のフレームワークを解説します。
AIDMAとは?各プロセスを解説!
ユーザーが商品やサービスを購入する際のプロセスを表すモデルがAIDMA(アイドマ)です。購買までにユーザーがたどる、以下5つのステップの頭文字をとっています。
・Attention:注意
・Interest:関心
・Desire:欲求
・Memory:記憶
・Action:行動
このようにユーザーが購買するまでの心理を5つのプロセスに細分化することで、ユーザーがどの段階にいるのか明確にする目的があります。また、各ステップに応じた最適なアプローチが可能になるため、マーケティングの効率化が図れる点がメリットです。各プロセスについては以下より詳しく解説します。
①注意:Attention
まず商品やサービスをユーザーに知ってもらうのがAttention(注意)のステップです。テレビCMやネット上の広告、SNSでのレビューなどで商品自体を認知してもらう必要があります。
この段階にいるユーザーはまだ商品に興味があるわけではないので、つぎのInterest(関心)につなげるための戦略が重要です。具体的には、ユーザーとコミュニケーションがとれるような機会を用意するなど、商品やサービスとの接点をもってもらうよう図るといいでしょう。
②関心:Interest
認知した商品やサービスに対して関心をもっている段階が2つめのステップのInterest(関心)です。これは、ユーザーがCMで見かけた商品を再度SNSの広告で見た際に、インターネットで検索してみるなど自発的なアプローチを取るような状態を指します。そのため、ユーザーに「気になるから知りたい」「調べてみよう」と関心を抱かせるような仕掛けが重要です。同時期に複数のチャネルで広告を配信するなどの戦略をとりましょう。
③欲求:Desire
3つめのステップであるDesire(欲求)では、ユーザーは関心のある商品やサービスを実際に使用してみたいといった欲求を抱いている段階にあります。ユーザーは商品について詳しく調べたうえで、自分にとって価値のあるものだと判断します。
その結果「手に入れたい」「使用してみたい」といった欲求が生まれてくるのです。たとえば関心をもった商品についてインターネットで検索した際、商品を使用しているシーンや使用したレビューなども記載されています。そういった際に、ユーザー自身も使用したいといった欲求に駆られるのです。
④記憶:Memory
商品やサービスを欲しいと思ったユーザーが、即座に購入してくれればいいのですが、検討したり競合商品と比較したりして、先延ばしにするケースも少なくありません。そういった場合に商品を忘れられないためにも、4つめのステップであるMemory(記憶)が重要になってきます。
一度欲しいという欲求をもったユーザーに再度アプローチできるよう、複数のチャネルで広告を配信したり、過去に訪問したユーザーにサイトを再度表示させる機能をもつ広告を配信したりといった戦略を検討しましょう。
⑤行動:Action
最後に5つめのステップであるAction(行動)は、言葉の通り行動に移して購入する意味を指します。関心をもった商品をすぐに購入してもらえればいいのですが、今購入すべき理由がないと先延ばしにされる可能性もあります。そのため、ここで重要になるのが購入する機会の提供です。たとえば期間限定の特典をつけたり、サイト上の導線を改善したりなどが有効です。また、目に留まる機会を増やすために複数店舗で展開するなど、ユーザーが商品を購入しやすくなるような環境をつくりましょう。
AISASとの違いは?
ここまでAIDMAの概要について解説してきました。一方で、ユーザーの購買プロセスを表すフレームワークにはAISAS(アイサス)というモデルもあります。よくAIDMAとセットで取り上げられるので、違いについて見ていきましょう。
AISASとは?
ユーザーがインターネット上で商品やサービスを購入する際のプロセスをAISASと呼びます。インターネットでの購買に特化したモデルで、AIDMAをインターネットが普及した現在に当てはめたモデルともいえます。AISASでは以下の言葉の頭文字をとっています。
・Attention:注意
・Interest:関心
・Search:検索
・Action:行動
・Share:共有
大きな違いはユーザーが商品やサービスを購入した後に、SNSやブログなどで情報を共有するという点です。とくに近年、検索エンジンではなくSNSで情報を探す人も増えている背景から、いかに情報を共有してもらえるかが重要になります。そのため、これからのマーケティング戦略を考える際の重要なモデルといえます。
ターゲット層に合わせてAIDMAとAISASを使い分けよう
AISASはActionのあとにShareに続くという点でAIDMAとは異なっています。しかし、両モデルはユーザーの購買行動における心理ステップを表すモデルという点では一緒です。そのため、自社の商品やサービスに合うターゲット層によって使い分けるのがおすすめです。
とくにインターネット上で購入できる商材を扱っていたり、ユーザーとコミュニケーションをとる機会があったりする場合にはAISASモデルを取り入れましょう。一方、オフラインの店舗がメインの場合はAIDMAモデルを取り入れるといったように、両モデルを使い分けてください。
Dual AISASとは?
AISASに加えてもうひとつ、Dual AISASというフレームワークもご紹介します。これは従来のAISASを発展させたモデルです。情報拡散モデルともいわれるDual AISASは、以下の言葉の頭文字をとって「A+ISAS」とも表記されます。
・Activate:活性化
・Interest:関心
・Share:共有
・Accept:受容
・Spread:拡散
従来のAISASと比較すると、SNSを通して商品やサービスが拡散される流れを表したモデルといえます。
AIDMAやAISAS以外のフレームワークを紹介!
ここからは、AIDMAやAISAS以外にもマーケティングでよく取り上げられるフレームワークをご紹介します。
SIPS
SIPS(シップス)はSNS上でのユーザー同士のコミュニケーションによって購買行動が影響を受けることを考慮したモデルで、以下の言葉の頭文字をとっています。
・Sympathize:共感
・Identify:確認
・Participate:参加
・Share & Spread:共有と拡散
SIPSでは共感と拡散によって購買行動が影響を受ける点がポイントとなっています。また、購入に至らなかったとしても、「いいね」やリツートなどの機能でユーザーが企業の投稿に対して参加できる点もポイントです。
AISCEAS
AISCES(アイシーズ)はAISASと同様に、インターネットを利用した購買行動を表すモデルで、下記の言葉の頭文字をとっています。
・Attention:注意
・Interest:関心
・Search:検索
・Comparison:比較
・Examination:検討
・Action:行動
・Share:共有
AISCEASはAISASに「Comparison」と「Examination」をプラスしたモデルで、購入前に検索・比較・検討といったように、インターネット上でユーザーが購入前に起こす行動についてより細分化されている点が特徴です。
AIDA
AIDA(アイダ)はAIDMAの原型ともいわれるモデルです。ユーザーの購買行動を初めて概念としてモデル化したフレームワークともいわれており、下記の言葉の頭文字から名付けられています。
・Attention:注意
・Interest:関心
・Desire:欲求
・Action:行動
AIDAはAIDMAと比較すると「Memory」がない分、ユーザーが広告などで商品を認知してからすぐに購入するといったプロセスを想定しています。そのため、比較的安価な商品やサービスで活用されることが多く、一方高価な商品やサービスについてはAIDMAが一般的に用いられています。
まとめ
今回はAIDMAの概要とAISASとの違い、それ以外のフレームワークについて解説してきました。ポイントをまとめると以下の通りです。
・AIDMAとは?
ユーザーが購買するまでの心理を5つのプロセス(・Attention・Interest・Desire・Memory・Action)に細分化することで、ユーザーがどの段階にいるのか明確にする目的があります。
・AISASとの違いは?
AISASはユーザーがインターネット上で商品やサービスを購入する際のプロセスです。自社の商品やサービスに合うターゲット層によって使い分けるのがおすすめです。
・AIDMAやAISAS以外のフレームワーク
SIPSはSNS上でのユーザー同士のコミュニケーションによって購買行動が影響を受けることを考慮したモデル(Sympathize・Identify・Participate・Share & Spread)です。
AISCESはAISASと同様に、インターネットを利用した購買行動を表すモデル(Attention・Interest・Search・Comparison・Examination・Action・Share)です。
AIDAはAIDMAの原型ともいわれるモデル(Attention・Interest・Desire・Action)で、ユーザーの購買行動を初めて概念としてモデル化したフレームワークともいわれています。
マーケティング施策を立案するうえで活用されるフレームワークには、さまざまな種類があります。自社の商材やターゲット層に合わせて、フレームワークを使い分けてみてください。
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