定額制サービスと「サブスク」の認知度の差が明確に

ネットリサーチサービス「Ｆａｓｔａｓｋ」を利用した調査は９月下旬の４日間、全国の２０～６８歳の男女１０００人（有効回答）を対象にした。

それによると、月に一定額の料金を支払うことでさまざまなサービスが受けられる「定額制サービス」は分かるが、「サブスクリプション型」という言葉と内容は知らない人が多いという結果が明らかになった。

　「定額制（月額制）サービス」については、「知っていてほかの人にも説明できる」が２２・４％、「知っているが説明できるほどではないない」が３４・９％だった。一方、「サブスク型サービス」は、「知っていてほかの人にも説明できる」が１１・６％、「知っているが説明できるほどではない」が１２・３％。「知らない」は３７．２％に達した。「聞いたことはあるが良く知らない」を加えても４０％を超える程度だった。

利用中のサブスクは１位動画・２位音楽配信

　定額制サービスを知っていると回答した５７３人のうち、利用しているサービスで最多だったのは「動画配信」の３４．０％。以下、「音楽配信」「ＥＣサイトの有料会員」「新聞・雑誌購読」「電子書籍・コミック配信」と続いた。「利用していない」は３２．３％だった。

　利用している３８０人に「知ったきっかけ」を聞いたところ、１位は「インターネット」が６９．７％と圧倒的。次いで「ＴＶ」「ＳＮＳ」「口コミ」だった。「利用の決め手」は、「内容」と「使いやすさ」で６０％近くを占めた。

　また、５７３人を調査対象にした「退会経験の有無」は「ある」が５３・９％。「ある」と答えた３０９人の「検討したタイミング」は、クレジットカードの請求金額確定時（３０．４％）、引っ越し時（１７．５％）、転職・卒業・結婚などのライフイベント時（１５・９％）、自動車や住宅など高額なものを購入したとき（８．４％）、年末年始（７．１％）だった。

退会理由は１位「利用機会がなくなった」・２位「料金が高い」

実際に退会した理由には、利用機会がなくなった（３８．８％）、料金が高いと感じた（３７．２％）、利用頻度が低かった（３２．４％）、期待ほどではなかった（３０．７％）など。

動画や音楽配信など、月々の定額利用料を支払うことでサービスが得られる「定額制（サブスクリプション型）サービス」が増えてきている。ビジネス側としては会員登録をしてもらうことで顧客の囲い込みができると同時に、売上をストック型にするメリットがある。とはいえ、定額制サービスが機能するためには「退会抑止」が重要な要素。調査結果の「退会経験」「検討タイミング」「退会理由」は参考になりそうだ。