2019.12.16 調査・統計
健康食品・サプリメント市場規模、3.5%減の1兆5353億円に
(株)インテージが13日公表した『健康食品・サプリメント+ヘルスケアフーズ+セルフヘルスケア市場実態把握レポート 2019年度版』によると、19年度の日本の健康食品・サプリメント市場規模は1兆4813億円となり、前年調査の1兆5353億円から540億円(3.5%)の減少となった。
60・70代以上の金額シェアは男性47.3%・女性50.3%
「ヘルスケアフーズ」は、健康や美容・ダイエットを意識して食べたり飲んだりする健康食品やサプリメント、一般の食品や飲料、生鮮食品、医薬品の総称。「セルフヘルスケア」は、健康目的でセルフケアするためのヘルスケアフーズを含む化粧品やヘアケア、オーラルケア、健康器具・グッズ、スポーツ、スポーツ用品・サービス、施術・美容サービス、睡眠、睡眠グッズ、入浴、入浴グッズ・サービスをさす。
今回の調査は生活者9万人以上への大規模調査で、3市場の「規模推計」と利用者の分析を試みた。同調査によると、19年度の日本の健康食品・サプリメント市場規模は1兆4813億円となり、前年調査の1兆5353億円から540億円(3.5%)の減少となった。性別構成では、男性が39.5%の5852億円、女性が60.5%の8961億円だった。60代以上の金額シェアが高く、60代と70代を合わせると、男性は47.3%、女性は50.3%となっている。
利用者が4.2%減少で市場規模も縮小
市場規模の減少は、利用者数が4.2%減ったことが主な要因と考えられ、1人当たり平均購入金額は0.7%の微増。上位のヘルスベネフィット(消費者の期待する効果・効能)に大きな変化はみられないが、一定規模を有する「筋肉強化」「更年期障害対策」市場は続伸。一方、「抗酸化・老化予防」「ガン予防・改善」市場は大きく減った。
健康食品・サプリメントの併用数は、「1種類」が41.2%と最も多く、「2種類」が26.5%、「3種類」が15.5%となり、併用数平均は2.38個だった。性別では男性が2.28個、女性が2.46個。世代別では男性は10代を除いて大差はなく、女性は50代が2.78個で最も多く、次いで60代の2.74個、70代の2.55個だった。
年間購入金額は5000円未満が29%で最多
年間購入金額では、「5000円未満」が29.0%と最多。「1~2万円」が20.9%で続き、平均は1万8413円。性別では、女性が1万9298円、男性が1万7261円となっている。
ヘルスケアフーズの市場規模は、食品・飲料が1兆1319億円で、前年度と比べて63億円(-0.6%)減った。同じく減少した健康食品・サプリメントの市場規模と合わせた全体では、2兆6131億円となり、約604億円(-2.3%)の減少となった。
セルフヘルスケアの市場規模は6兆5272億円
セルフヘルスケアの市場規模(健康食品サプリ・ヘルスケアフーズ市場を含む)は、6兆5272億円と巨大だ。ヘルスケアフーズ以外のセルフヘルスケアは3兆9141億円の市場規模となったが、同市場には、市場実態のクリアな理解が難しいという特徴があるという。
「未病」「予防」「ウェルネス」など、関連するキーワードが乱立し、概念が抽象的で分散。それぞれのニーズに応えてさまざまな商材やサービスが展開されているためだ。インテージは徹底した生活者ニーズ起点の調査で、同市場の実態把握にアプローチしたとしている。
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