(株)フューチャーショップは16日、運営するSaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」シリーズの2020年10~12月の流通額が前年比153%の451億円を達成。またEC新規顧客利用は平均172.5%と、継続して増加していると発表した。
日用品、家具、スイーツなどが好調
同社が1年以上継続利用している店舗に限定して、同時期の流通額を調査したところ、上位5業種は「キッチン・日用品雑貨・文具(前年比200.66%)」「インテリア・寝具・収納(同183.42%)」「楽器・音楽機材(同167.74%)」「スイーツ(167.02%)」「水・ソフトドリンク(161.12%)だった。
この期間は、在宅時間が充実するアイテムの流通額が伸長。また、季節商材として外出に気を使う状況だったことも影響しているのか、「スイーツ」もECでの売上を大きく伸ばした。クリスマスケーキなど、需要が見込まれる商材がECで購入される傾向だった推測される。
パソコン・スマホともに注文件数が増加
また、「注文件数の変化」「購入単価の変化」「新規顧客利用状況」「決済手段の変化」について期間中の生活者のEC利用状況を調査。調査対象は、2019年・2020年の10~12月、各月の注文件数が100件以上の店舗の中から500店舗を無作為に抽出した。
注文件数の変化をみると、「デバイス全体」の推移は10~12月にかけて174.30%⇒151.00%⇒146.66%。「PC」は159.49%⇒139.09%⇒134.77%、「SP」は189.37%⇒164.00%⇒157.99%。対象店舗の注文件数は、すべてのデバイスで増加。10月の伸びは、前年同月の消費税増税による一時的な消費の冷え込みが影響を与えたと推測される。
購入単価はパソコン経由がスマホより2割増に
購入単価の変化では、PCはスマホより2割程度、購入単価が高い結果となった。月別に見ると、12月にスマホ経由の購買単価が前年同月比でやや落ちたものの、期間中はほぼ一定の値を示した。「PC経由購入単価」は¥14,487(前年同月比106.11%)⇒¥14,766(106.96%)⇒¥14,554(105.66%)。「スマホ経由購入単価」は¥12,303(同105.00%)⇒¥12,491(105.29%)⇒¥12,457(102.64%)。
「新規顧客利用」の増加率(前年同月比)は、187.26%⇒168.74%⇒161.58%となった。新たに会員登録した顧客の利用を新規利用とみなし、各店舗、注文件数の平均増加率を月ごとにまとめた結果だ。期間平均が172.53%と、継続してECの新規利用が増加。ご利用ガイドの作成や購入手続きの整備など、買い物のしやすさが引き続き重要となる。
決済ではキャッシュレス化が進展
「決済手段の変化」では、利用した決済方法を「クレジットカード」「ID・QR決済(Amazon Pay)、楽天ペイ(オンライン決済)、Apple Pay、PayPay)」「現金・その他決済(店頭払いや後払い、銀行振込やコンビニ払いなど)」の3つに分けて調査した。
結果は、前年同月比で「クレジットカード」は145.26%⇒127.86%⇒135.35%。「ID・QR決済」は158.11%⇒136.23%⇒138.45%。「現金・その他」は124.90%⇒107.94%⇒114.08%となった。緩やかながらも現金の利用率は減り、クレジットカードやID・QR決済にシフトしていた。3つとも提供している店舗に限定すると、現金から他の決済方法に移行しており、ID・QR決済の利用率が現金を逆転。クレジットカードも含め、キャッシュレス化は着実に進んでいる。
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