(株)セブン&アイ・ホールディングスが8日発表した2022年2月期第1四半期(21年3~5月)連結決算は、売上高にあたる営業収益が前年同期比11.8%増の1兆5553億7100万円、営業利益が同8.6%増の775億1200万円、純利益が同208.7%増の430億1800万円となった。
コンビニの売上回復で純利益が3倍に拡大
コロナ禍による緊急事態宣言期間が含まれた昨年同期の反動で、国内外のコンビニの売上が回復し、大幅な増収増益。純利益は同3倍に拡大した。一方、EC売上は特需の影響で微減となった。セブン‐イレブン・ジャパン、セブン‐イレブン・沖縄、7-Eleven,Inc.の加盟店売上を含めたグループ売上は前年同期比7.9%増の2兆8714億8200万円。為替レート変動に伴い、営業収益は162億円、営業利益は3億円減少した。
国内コンビニエンスストア事業の既存店売上は、主に前年のコロナ禍の反動影響により前年を上回り、営業利益は前年同期比15.6%増の603億8600百万円、自営店と加盟店の売上を合計したチェーン全店売上は同4.6%増の1兆2319億5100万円となった。
EC売上はセブンネットショッピングを除き減少、ニッセンは増収増益
ECモール「omni7」を経由したEC売上は同3.5%減の249億6400万円を計上。セブンネットショッピングは同19.6%増の64億3600万円、(株)セブンミールは同4.3%減の56億6900万円、(株)イトーヨーカドーは同26.9%減の13億2300万円、イトーヨーカドー(ネットスーパー)は同5.9%減の88億3100万円、(株)アカチャンホンポは同20.7%減の17億1700万円、(株)西部・そごうは同9.5%減の6億9500万円、(株)ロフトが同34.8%減の2億9100万円だった。
また、グループ会社の(株)ニッセンホールディングスは、売上高が同2.2%増の104億4100万円、営業総利益は同5.6%増の51億8800万円、営業利益は同275%増の9000万円となった。
海外コンビニ事業も売上増
海外コンビニエンスストア事業の米国内既存店商品売上は前年を上回り、営業利益は前年同期比6.8%増の177億2700万円、また、自営店と加盟店の売上を合計したチェーン全店売上は同9.0%増の9516億6100万円となった。
5月14日付で米国Marathon Petroleum Corporationからのコンビニエンスストア事業に関する株式などの取得が完了し、今後はSpeedway事業との統合を進める。同事業のブランドや立地を活かした集客力に加え、Speedway店舗への品質と収益性の高い7-Eleven, Inc.のファスト・フードやプライベートブランド商品の導入推進によりシナジー効果の最大化を図る。
スーパーは営業利益が大幅減、百貨店は22億円の赤字に
スーパーストア事業の営業収益は前年同期比5.5%増の4516億8400万円、営業利益は同43.7%減の58億4300万円。イトーヨーカ堂は食品がテナント含む既存店売上で前年を上回ったが、営業利益は同5億7百万円減の6億51百万円。ヨークベニマルの既存店売上は前年を下回り、営業利益は同43.3%減の35億3900万円となった。
百貨店事業の営業収益は前年同期比54.1%増の1003億300万円となったが、前年に特別損失に振替えたコロナ禍による休業に係る固定費の影響などで同10億500万円増の22億4700万円の営業損失となった。
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