オンライン・マーケットプレイス「eBay」への出店を通じ、日本セラーの越境ECを支援するイーベイ・ジャパン(株)は17日、2021年度第2四半期(4~6月)に日本セラーから出品されたアイテムの販売動向を発表した。トレーディングカードが3期連続の3桁成長となり、引き続き「ポケモンカード」の人気が成長カテゴリーをけん引している。
女性向けブランド品やカメラ、キャラグッズが人気
今期も巣ごもり需要は継続し、女性向けのブランド品やカメラ、時計、アニメ&キャラクターグッズなど人気カテゴリーの取引は安定。「ポケモンカードゲーム」の世界的人気を受け、eBay越境ECの人気カテゴリーの仲間入りを果たしたトレーディングカードも引き続き好調で、前年同期比+655%と、3期連続で3桁成長を記録。
売れ筋商品では、日本でも新たな決済管理システムが導入され、100万円以上の取引が可能になったことで、時計やカメラ、楽器などのカテゴリーで高額取引される商品が出てきた。今後はファッションカテゴリーでも高価格帯商品が全体をけん引していくと予想される。
100万円以上で取引された主な商品(1US$=110円で計算)は、『HUBLOT ビッグ・バン オールブラック カモ ヨウジヤマモト(日本限定100本)』が約270万円、『ROLEX サブマリーナデイト 116613LN』が約154万円、『Canon EF600mm F4L IS II USM超望遠レンズ』が約103万円、『Fender ストラトキャスター 1963年』が約163万円など。
ポケモンカードが3期連続トップ、新商品「イーブイヒーローズ」が1位に
5月に発売されたポケモンカードの新商品「イーブイヒーローズ」が1位を獲得。これでポケモンカード新作が3期連続でトップとなった。2位は日焼け止めの「キャンメイク マーメイドスキンジェル」。日本ブランドの日焼け止めは肌に優しく機能性が優れていることから、SNSを通じて海外でも評価が高くeBayでも人気になっている。
3位の「別冊少年マガジン」の5月号は、12年にわたる連載に幕を下ろした人気マンガ「進撃の巨人」の最終回掲載号で、特製クリアファイルの付録付き。「Attack on Titan」のタイトルで英語版も販売されているが、コレクターグッズとして日本語のものを集めるバイヤーも多い。4、5位には、日本の健康食品・サプリメントブランド「ファイン」の商品。
欧米ではコロナ禍を機に、健康に対する意識も高まっており、栄養補助食品やサプリの需要も急成長している。国によって成分の規制も異なり、日本でしか買えない商品はeBayでも人気だ。
ポケモンのプロモカードが約99万円に
取引額TOP10のうち、前年同期比で大きく成長したカテゴリーでも、トレーディングカードが3期連続で1位に。成長を牽引しているのはやはりポケモンカード。日本からも高額で取引されるカードが出てきており、直近7月にはプロモカードの「PCGアクションポイント スペシャルランク プレゼントカード エーフィ」が、約99万円を記録した。
また海外で人気のスポーツカードでは、メジャーリーグの本塁打ランキングでトップをひた走る大谷翔平選手のカードが急成長。まだ日本からのシェアは少ない状況だが、日本ハム時代のカードなどは今後レアなアイテムとして高単価で取引されることが予想され、注目だ。
チキンナゲットが約1100万円?
今期、世界中で話題になったのが、1ピースのチキンナゲットに約1100万円の価値が付いたこと。マクドナルドで購入したナゲットの形が、人気のオンラインゲーム「Among Us」のキャラクターに似ていたことでオークション出品したところ、入札が殺到。スタート時は約109円で、最終的には約1100万円。密閉で冷凍保存され、鮮度を保ったまま落札者に送られたという。
イーベイ・ジャパンの「今後の予測」によると、人気のトレーディングカードに関してはポケモンカードの新商品の発売が控えており、10月に発売予定の25周年記念の拡張パック「25th ANNIVERSARY COLLECTION」に注目だ。
10月からは米国の年末商戦需要が高まり、特に中古の高額品は、事業者による購入が先行して10~11月ごろにピークを迎える。セラーにはこれらの需要に対し、タイミングを逃さないよう、早めの出品とマーケティングツールの準備が売り上げアップにつながるとしている。
この続きは、通販通信ECMO会員の方のみお読みいただけます。(登録無料)
※「資料掲載企業アカウント」の会員情報では「通販通信ECMO会員」としてログイン出来ません。