2022.03.12 コラム
コンテンツマーケティングとは?仕組みや実践方法を学んで企業のスケールアップへ
コンテンツマーケティングとはコンテンツを作成、配布することに焦点を当てたマーケティングです。近年はSNSや動画コンテンツが主流となり、その市場規模は拡大し続けています。仕組みや実践方法、事例などを学び、企業やビジネスのさらなるスケールアップを目指しましょう。
コンテンツマーケティングとは何か?
コンテンツマーケティングとはコンテンツの作成や配信を使ったマーケティングです。顧客から関心を集めて購買に繋げるためのマーケティングで、新しい顧客や消費者を生み出すのではなく、既存の顧客が何を求めているのかニーズを予測して満たすことに注力するのがコンテンツマーケティングです。
なぜコンテンツマーケが大事なのか
コンテンツマーケティングを取り入れることで、その効果が明らかになったことから注目されるマーケティング手法となりました。潜在顧客が知りたい価値ある情報を発信することで、悩みや不安を解決して企業のファンになってもらう。そうすることによって、最終的に商品やサービスの購入に繋がることが目的です。
実際ブログを持つ企業は他の企業よりも67%多くのリードを獲得しており、購入者の47%は営業担当者とやり取りする前に3〜5個のコンテンツを閲覧しているという調査結果もあります。
コンテンツマーケとコンテンツSEOの違い
コンテンツマーケティングはサイト内に価値あるコンテンツを発信していき、商品の購買などコンバージョンの獲得をメインの目的としています。
一方でコンテンツSEOはサイトに多く足を運んでもらうためにコンテンツの質を上げ検索エンジンで上位表示されることを目的としています。
また対象も異なり、コンテンツマーケティングが購買意欲のある顧客を対象とするならば、コンテンツSEOは検索エンジンを使う見込み客を対象とします。
コンテンツマーケティングの仕組み
コンテンツマーケティングを効果的に使用するには、認知から関心、購入までの段階で適切なコンテンツを発信する必要があります。
仕組みを理解してコンテンツにアプローチすることで、より簡素化され効果的なマーケティングを行うことができるので段階別に一つずつご紹介します。
▽認知
最初の段階で大切なのは、視聴者から最大の関心を得ることです。商品や販売したいものに対して、消費者がどのような問題点、課題、質問を抱えているのかにアプローチしてコンテンツを作成することが、認知してもらえるチャンスに繋がります。
最適なものとしては記事、ブログ投稿、電子書籍、ビデオ、ニュースレターなどです。
▽関心
関心の段階では有用な情報とマーケティングが組み合わさったコンテンツが効果的です。例を2つ挙げます。
(例1)
クラウドベースの電話システム会社が、優れたカスタマーサービスを可能にする特徴と機能をまとめた「電話カスタマーサービスを改善するための8つの方法」というタイトルのチェックリストを作成しコンテンツとして発信。
(例2)
ケータリング会社が、「次のイベントで食物アレルギーに対応する方法」をケーススタディとして取り上げて発信。
このように、読者が知りたいことやニーズに対応して発信することを心掛けるとより良いコンテンツを作ることができます。
最適なコンテンツとしては、ケーススタディ、ハウツー記事、ハウツービデオ、チェックリスト/ワークシートなどです。
▽購入
顧客が購入を検討する段階ではサービスや製品の素晴らしさだけでなく、自社の製品が最良である理由をアピールします。
コンテンツの中心的なメッセージとしては、専門知識や自社が販売するものが他社と比べたときにどう違うのかを発信することが大切です。
最適なコンテンツとしてはケーススタディ、ユーザー生成コンテンツ、購入者ガイド、製品ビデオ、調査レポートなどです。
下記のような事例が挙げられます。
(例1)
デザインエージェンシーは多様な専門知識を示すために、様々な業界にわたって仕事を行っているということを紹介する短いビデオを作成します。
(例2)
歯科矯正医では、患者が最先端の機器と一流のサービスについてレビューすることを奨励しています。
コンテンツマーケで使える5つのツール
コンテンツマーケティングにはコンテンツと同じくらい多くの種類があります。なかでも今回は5つの例をご紹介します。
1.インフォグラフィック
1つ目はインフォグラフィックです。
インフォグラフィックとは通常、統計、チャート、グラフ、およびその他の情報を含む長い縦長のグラフィックをいいます。請負業者を雇い、プロがデザインしたインフォグラフィックを入手することもできます。
2.Webページ
2つ目はWebページです。通常のウェブページとコンテンツマーケティングのウェブページの違いは何でしょうか。
2004年に設立されたシアトルに拠点を置くMOZという会社は、SEOやマーケティングのコンサルティングやサービスを提供しています。この会社のWebページではSEO初心者向けガイドが掲載されており、無料で提供されるこのリソースは何百万回も閲覧されております。
結果、無数の顧客を呼び込むことに成功しており、これが単にコンテンツをWebサイトに配置することとコンテンツマーケティングの違いです。"
3.ポッドキャスト
3つ目はポッドキャスト(音声コンテンツ)です。
独自のポッドキャストを立ち上げ、貴重な情報やアドバイスをすべて無料で提供します。その過程でより詳しく知りたいことは自社や個人の本、コースへの申し込み、受講者などへとつなげます。これも一つのコンテンツマーケティングです。
4. ビデオ
4つ目はビデオです。
撮影機器のコストが昔に比べて安くなったことで、YouTubeチャンネルをはじめ高品質のビデオおよびオーディオコンテンツを作成することが簡単になりました。不特定多数のYouTubeユーザーたちに配信することで、新たな顧客の獲得や幅広い年齢層を網羅することもできメリットも大きいです。"
コンテンツマーケの企業例
最後に、コンテンツマーケティングを実践している具体例を5つ取り上げます。いまでは名の知れたブランドばかりですが、それぞれに独自の認知戦略があり、それをうまく購買というアクションに結びつけているのが伺えます。
◎トヨタ自動車
テレビCMでおなじみのトヨタの「トヨタイムズ」。2019年にCMのみならずYouTube、Twitterなど複数のメディアで展開されたオウンドメディアです。
経営者の想い、社員の想いを込めて、商品を売り込んでいくのではなくどのような企業をつくっていくのかを伝えることで共感を得るコンテンツとなっています。
◎コカ・コーラ
コカ・コーラの「ShareACoke」キャンペーンは、誰もが自分の好きな飲み物をパーソナライズするスタイルを取り入れたコンテンツマーケティングです。
オーストラリアで最も人気のある150の名前を取りボトルの側面に印字することでたちまち人気を集めました。
◎GoPro
アウトドアに強いビデオカメラなどを扱うGoProはビデオやインフォグラフィックをはじめ、ユーザーの視点になり素晴らしい動画や写真を提供するビジュアルコンテンツがメインです。
製品が高品質であることを発信し続け、YouTubeに1060万人、Instagramに1887万人のフォロワーがいます。
◎ハーゲンダッツ
ハーゲンダッツジャパンはSNSを発信の場ではなく、ユーザーとの交流の場として利用しています。Instagram、Facebook、Twitter、LINEなど圧倒的なファン数を誇り、ストーリーズ用のGIF、LINEスタンプなどいつもハーゲンダッツが目に入るコンテンツを作っています。
戦略的なコンテンツマーケティングで多くのファンの心を掴んでいる企業の一つです。
◎サイボウズ
サイボウズもオウンドメディアを持つ企業の一つです。幅広いユーザーから愛される「サイボウズ式」は2012年に運用が開始されました。
サイボウズ式では「サイボウズ Office」や「kintone」など、グループウェアメーカーを勧める記事だけでなく、中立的なメディアとして多くの記事が配信されているのが特徴的です。
サイボウズのオウンドメディアを通して、サイボウズがツールや制度をもって取り組む多様な働き方であることを発信し、魅力的なコンテンツを作っています。
以上、5つの企業例をご紹介しました。これらの例で一貫していえることは、売り込みをしてユーザーを獲得するのではなく、企業や製品の想いを伝えてユーザーの共感を得ることを第一に考えているということです。これこそがコンテンツマーケティングで最も大切にしたい点です。
企業の大小問わず出来ることから始めるのが成功のカギです。どのテーマのコンテンツにニーズがあるのか洗い出し、スモールスタートで取り組むことを心掛けましょう。
コンテンツマーケティングの実践方法
コンテンツマーケティングを成功させる秘訣は継続的かつ持続的にコンテンツを発信し管理することです。まずは実践方法を学び手順に沿ってトライしてみましょう。
◇ターゲットの特定
まずはターゲットを絞ります。特定の読者向けのコンテンツを作成するには、その読者の優先順位、課題、および好みを明確に把握する必要があります。
◇誰がコンテンツ発案/校正/編集するか
誰があなたの原稿を書き、編集し、校正するかを決定します。
視聴者はコンテンツを品質で判断します。そのため内部でコンテンツを作成し発信するのか、プロに外注依頼して適切なコンテンツを作り上げるのかなど、より高い品質のコンテンツを提供することを第一に考えて決めましょう。
◇どのように発信するのか
メール、ビデオ、ブログなど、どの方法が最適なのかをしっかり判断する必要があります。ターゲットとするユーザーがより多くいる場所を探し、継続的に発信していくことがポイントです。
◇持続可能なスケジュールを組む
コンテンツマーケティングは単発的な計画ではうまくいきません。
予算や作成コンテンツの数を決めて最低でも3ヵ月間の計画を作成します。
コンテンツの作成にかかる時間をおおよそでも大丈夫なので算出してスケジュールを決めましょう。できるコンテンツ作成から取り組み、持続可能なもの、継続的に発信できるコンテンツマーケティングを行うことが大事です。
【まとめ】コンテンツマーケのこれから
コンテンツマーケティングの目的は購買意欲のある顧客に価値あるコンテンツを届け収益性の高い顧客行動を促すことです。
SNSや動画などを主にコンテンツを資産として積み重ねることで、顧客生涯価値をさらに拡大していけるのがコンテンツマーケティング。時代が変わっても根幹のマーケティング目的はビジネスにおいてぶれることはないので、コンテンツマーケティングをしっかり学び実践することでビジネスをスケールアップさせていきましょう。"
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