「送料設定や画像、ユーザーが求めるECとは」――。(株)ネオマーケティングが、こんな調査結果をまとめ、発表した。ECショップを選ぶ際に重要だと思う要素は、60%超えで「送料」。「全品送料無料」を最も嬉しく感じ、また、多くが「寸法が記載された画像」を求めていた。
ECでよく購入する商品、1位は「衣服・鞄・靴」・2位は「書籍」
コロナ禍を機にEC需要は急増。同時に、自社のECショップの立ち上げや強化を図っている企業も多い。生活者に選ばれるECづくりって? 調査は3月下旬、運営するアンケートサイト「アイリサーチ」の登録モニターのうち、1か月に1回以上ECサイトを利用(利用するECがモール系ショップのみは対象外)する全国の20歳~69歳の男女1000人に聞いた。
それによると、ECサイトでよく購入する商品ジャンルは、「衣服・鞄・靴」の48.2%がトップで、「書籍」が46.6%で続いた。「美容・健康関連」「生活雑貨・インテリア」「グルメ・ドリンク」「家電・コンピューター」が、それぞれ30%台だった。
ECショップを選ぶ際に「重要」だと思う要素は、62.2%が「送料の安さ」。「やや重要」も含めると88.8%に上っていた。これに続いたのは、「使いたい決済方法があるか」(44.7%)、「運営会社が信頼できるか」(45.6%)。「やや重要」は、それぞれ36.5%・35.5%と近似していた。送料の価格設定が、ECショップ運営でいかに重要であるかがうかがえる。
「嬉しい」と感じる送料設定は1位が74%で「全品送料無料」
ECショップを利用する際に、「嬉しい」と感じる送料設定で、最も高かったのが「全品送料無料」の74.1%。「何個購入しても送料一律〇円」が22.5%、「メール便(その他配送手段名)なら送料〇円」が34.5%だった。いくつ購入しても送料が一律と提示されるよりも、配送手段ごとの明確な送料を提示されるほうが生活者にとって嬉しいということが分かる。
ECショップで商品を選ぶ際に必要な商品画像は――。画像例を提示して聞いたところ、最も高かったのが「寸法が記載された画像」(50.0%)だった。サイズを表記した画像を商品ページに入れておくことは、購入者側に親切であるとともに、購入後のイメージ違いによる返品や悪評価の防止など、販売側のメリットになるとも考えられる。
また、「ショップスタッフが実際に利用している画像」が22.5%、「モニターが実際に利用している画像」は24.0%だった一方、「具体的な使い方がイメージできる画像」は32.0%だった。購入後に自分がどのように使えばいいか具体的にイメージできる画像があることのほうが重要で、画像内の人物はショップスタッフやモニターでなくても構わないということかも知れない
普段利用する決済方法は1位「クレカ」・2位「ID決済」・3位「後払い」
普段利用する決済方法は、「クレジットカード決済」が86.9%で、「ID決済(d払い、PayPay、楽天ペイ、Amazon Payなど)」が30.7%。「コンビニ決済」も、前払いが13.1%、後払いが14.2%(合計27.3%)となり、決済方法としての存在感の強さをみせた。
ECショップで商品を購入した際にショップから送られてくるメールを、どの程度読んでいるのか。「内容をしっかり読む」は、購入後が77.5%、入金後が73.9%、発送後が75.5%、到着後が60.9%と、ステップを追うごとに低くなっていることが分かった。しかし、到着後であってもメールを読む割合は約60%をキープしているため、関心は高いようだ。
メールの必要性については、購入後、入金後、発送後は「必要」が80%を超えていた。一方、「到着後のフォローメール」は、必要・不要の割合が半々に分かれていた。リピートしてもらうための大事なコミュニケーションであり、他の商品紹介だけではなく、到着後に問題があった場合の対応の流れや、使い方についてレクチャーするコンテンツを記載するなど、ショップに好感をもってもらう工夫をすると、いい効果が期待できるかも知れない。
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