Amazonは9日、ユーザーに安心して買い物を楽しんでもらえるよう、Amazonのストアで販売される商品の真正性を確保し、悪質業者を撲滅する取り組みについて記した「ブランドプロテクションレポート」の最新版を発刊した。
模倣品・詐欺などの不正保護に9億ドル以上を投資
Amazonは数百万社の販売事業者とともに、数億人のユーザーにサービスを提供している。ユーザーは、Amazonが販売する商品も、販売事業者が販売する商品も、すべて正規品であることを求めている。2021年、ユーザーやブランドオーナー、販売事業者、そして販売事業者のストアを模倣品や詐欺、その他の不正から保護するために9億ドル以上を投資した。機械学習のサイエンティストやソフトウェア開発者など1万2000人以上がこの活動に取り組んだ。
2回目となる「ブランドプロテクションレポート」では3つの主要分野、「Amazonのストアを保護する強力で効果的かつ積極的な対策」「ブランドオーナーと協力してブランドをさらに保護していくための業界屈指のツール」「悪質業者の責任追及」におけるさまざまな進展について紹介している。
米・英・EU・中国で提訴または告発した犯罪件数は600件以上に
レポートでは次のようなAmazonの取り組みを取り上げている。
・『悪質業者の阻止』 250万以上の不正な出品アカウントの開設を阻止し、悪質業者による出品を一切、許さなかった。この数字は前年に阻止した600万以上から減少しており、販売事業者や商品の精査体制に加え、悪質業者の法的責任を追及する取り組みが、Amazonのストアで商品の販売を試みる悪質業者を阻止した結果を表している。
・『ブランド保護ツールの活用の拡大』 Amazonでブランドを構築、保護するためのツールが提供される「Amazonブランド登録」に登録されたブランド数は70万を超え、前年比40%増。一方で、自動化されたブランド保護ツールの活用が拡大し、その効果の向上でブランドオーナーが発見して申告する違反報告件数は減少を続け、Amazonブランド登録に登録しているブランドオーナーからの有効な権利侵害の報告件数の平均は、前年から25%減少した。
・『模倣品業者の法的責任の追及』 Amazonの Counterfeit Crimes Unit(CCU、模倣品犯罪対策チーム)は引き続き、模倣品業者の責任を追及し、Amazonのストアや業界全体の小売業者に対する不正行為を阻止する取り組みに力を注いでいる。21年にCCUは、米国で170以上の模倣品業者に対し、民事訴訟を提起。米国、英国、EU、中国で提訴または告発した犯罪件数は600件以上に上り、20年から300%以上増加した。
・『模倣品の発見・押収』 Amazonは300万点以上の模倣品突き止め、差し押さえ、適切に処理し、ユーザーの被害と小売サプライチェーンでの再販を阻止した。これには、フルフィルメントセンターに納品された模倣品への対応、そして、ブランドオーナーや捜査機関と協力して模倣品業者の倉庫や拠点を発見し閉鎖させた取り組みが含まれる。
・『官民協力体制の構築』 Amazonは模倣品業者を阻止するための官民連携の計画を発表した。小売業界で模倣品業者を阻止するための民間部門での情報交換の重要性や、国境保護のための税関との連携、模倣品業者の起訴に向けた法執行機関への資料提供の強化の必要性などが含まれる。こうした計画が建設的な対話となり、具体的なデータ共有の試み、議会承認に結びつきつつある事例へとつながっている。
なお、Amazonは15日正午から、知的財産に携わる専門家やAmazon で自社ブランドの商品を販売するブランドオーナーを招いて、『Eコマースにおける知財、その保護と活用によるブランドマネジメントとは』をテーマに、オンライン形式でAmazon Academyを開催する。当日は、レポートの概要を紹介しながら、知的財産の保護や活用の視点からブランドマネジメントに取り組んでいくことの意義について、専門家やブランドオーナーとともに話し合う。
■『ブランドプロテクションレポート』
https://brandservioes.amazon.co.jp/progressreport
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