オイシックス・ラ・大地(株)がこのほど発表した2023年3月期第1四半期(22年4月~6月)連結決算は、売上高が前年同期比0.0%減の279億100万円、営業利益が同50.7%減の9億6200万円、純利益は同54.6%減の5億8700万円となった。
新物流センターの移転トラブルは改善傾向に
国内宅配の「Oisix」「大地を守る会」「らでぃっしゅぼーや」の主要3ブランドとも、1ユーザーあたりの平均売上(ARPU)が前年比5%減(コロナ禍前比4%~11%増)となったが、会員数は前年同期比で3ブランド計1万5000人増加したことなどで、売上高は同0.0%減で着地した。
1月のOisix新物流センターの移転トラブルは、物流コストが3月末時点で2pt悪化していたが、6月末時点で1pt改善。第2四半期はさらに1pt良化させ、移転前の水準に回復させる予定でいる。トラブル直後に悪化した欠品率は、3月末時点でトラブル前の水準に回復。直近ではさらに改善し、欠品率0.1%と従来の半分になっている。
「Oisix」売上は1.8%増の143億9300万円
「Oisix」の売上高は前年同期比1.8%増の143億9300万円、セグメント利益は同5.1%減の 19億5300万円となった。会員数は、既存会員の解約率がコロナ禍前の水準にまで戻りつつあることに加え、新規獲得は3月末の34万6083人から、6月末には35万650人と約4500人の純増。前年同期からは約1万7000人の増となった。
また、Oisix会員数に含まれるKit Oisixコースの会員数は、6月末現在で前年同期比17%増の23万1831人と、Oisix事業の会員数増をけん引している。セグメント利益は、新物流センターへの移転トラブルからのリカバリーは計画通りに進行し、物流コストが徐々に削減されているが、ARPU上昇がみられた前年同期と比べ減少した。
大地を守る会・らでぃっしゅぼーやはともに減収増益
「大地を守る会」は、売上高が前年同期比7.3%減の30億7000万円、セグメント利益は同前8.5%増の6億2400万円となった。
会員数は、3月末の4万5534人から6月末には4万3955人へと減少した。ARPUは順調に推移しているが、会員数の下支えがみられた前年同期の売上高と比べ減少。セグメント利益は、売上高減少に伴い事業活動による利益は減少したが、17年の(株)大地を守る会買収に関連したのれん償却が前連結会計年度で終了し、償却負担が減少した。
「らでぃっしゅぼーや」の売上高は前年同期比3.3%減の41億9000万円、セグメント利益は同1.2%増の5億9100万円となった。
米国でミールキットの宅配を展開するPurple Carrotは減収減益
会員数は、3月に配送料改定を実施したことによる一時的な解約が発生したが、3月末の6万5093人から6月末には6万5297人へと微増。売上高については、当初計画の想定に対してARPUは順調に推移しているものの、前年同期と比べ減少。セグメント利益については、事業構造の筋肉質化が進んでおり、前年同期と比べわずかに増加した。
米国で、ヴィーガンに特化したミールキットの宅配事業を展開するPurple Carrotは、売上高が前年同期比 9.0%減の25億8600万円、セグメント損失は同124.9%減の1億3700万円。売上高減は、会員数が前年同期を頂点に段階的に減少していることによる。セグメント利益については売上減の影響に加え、原材料や人件費のインフレ影響のため、減少した。
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