(株)ベルーナが10月31日に発表した2023年3月期第2四半期(22年4月~9月)連結決算は、売上高が前年同期比6.6%減の987億7900万円、営業利益が同22.4%減の36億8900万円、四半期純利益は同11.2%減の28億4900万円となった。
グルメや呉服関連で増収も、アパレル・雑貨などが苦戦
同社グループは「アパレル・雑貨」「化粧品・健康食品」「グルメ」「ナース関連」「データベース活用」「呉服関連」「プロパティ」「その他」の各事業8セグメントを運営。売上高は「グルメ」と「呉服関連」「その他」が増収。利益面では「アパレル・雑貨」と「呉服関連」が増益となった。
アパレル・雑貨事業は、売上高が前年同期比9.7%減の425億100万円、セグメント損失は3300万円(前年同期は5億2500万円のセグメント損失)。通販はコロナ禍の影響が一巡、既存顧客のレスポンスの鈍化傾向が継続する一方で、広告宣伝費を抑制し、収益性確保を優先した。アパレル店舗ではコロナ禍の影響が弱まり、来店顧客数が回復傾向となった。
化粧品・健康食品事業の売上高は円年同期比8.9%減の74億1100万円、セグメント利益は同50.3%減の5億9300万円となった。化粧品販売は、台湾でのコロナ禍の影響による苦戦と、国内のネット広告規制による新規顧客獲得の苦戦により、減収となった。健康食品通販では、新規顧客獲得を強化した一方で既存顧客の売上が減少し、減収となった。
コロナ禍の影響が一巡、ナース関連事業の売上高が大幅減
グルメ事業は、売上高が前年同期比6.7%増の127億700万円、セグメント利益は同59.3%減の2億1900万円。コロナ禍の影響が一巡し、既存顧客のレスポンスの鈍化傾向が継続する一方、食品事業でネット広告などによる新規顧客獲得を強化し、広告宣伝費が増加した。
ナース関連事業の売上高は前年同期比13.4%減の75億9100万円、セグメント利益は同77.4%減の1億7400万円となった。第1四半期にTVCMなどの積極的な広告宣伝を行った一方で、コロナ禍の影響が一巡し、前年同時期に特需のあったマスクやパルスオキシメーターなどの医療雑貨・消耗品需要が縮小した。
データベース活用事業は、売上高が前年同期比0.9%減の74億8200万円、セグメント利益は同1.6%減の28億3900万円。封入・同送サービスは、アパレル・雑貨事業の成長鈍化の影響で減収となった。ファイナンス事業は新規顧客獲得を強化し、広告宣伝費が増加した。
プロパティ事業の売上高は前年同期比22.3%減
呉服関連事業の売上高は前年同期比9.3%増の111億4000万円、セグメント損失は1億3500万円(前年同期は8億3400万円のセグメ ント損失)となった。来店顧客数が回復傾向となり、また、(株)さが美、(株)東京ますいわ屋の構造改革が浸透し、収益力が向上した。一方で、第1~第3四半期にかけて受注に伴う経費発生が先行する衣裳レンタル事業の受注が好調なことから、受注経費が増加した。
プロパティ事業は、売上高が前年同期比22.3%減の83億7400万円、セグメント利益は同61.8%減の3億7200万円。ホテル事業は、移動制限や外国人の入国規制の影響が縮小したことに加え、前期に新規開業したホテルの稼働率向上で、大幅な増収増益となった。一方で、第2四半期に予定していた海外不動産の売却が第3四半期以降に後ろ倒しとなったことに加え、前年同時期には海外不動産の売却があり、大幅な減収減益の影響が出ている。
その他の事業は、売上高が前年同期比7.8%増の20億8900万円、セグメント損失は6900万円(前年同期は5100万円のセグメント損失)となった。コロナ禍の影響が縮小したことで、飲食店事業、宿泊予約事業などが大幅な増収。一方で、アパレル卸売事業が苦戦した。
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