Facebook広告とは
Facebookは幅広い世代が利用しているSNSプラットフォームサービスです。そのうちFacebook広告はユーザー数の多さやターゲティング精度の高さから、企業が活用する場面が広がっています。
また、広告の配信先としてFacebookだけでなくMeta社が運営するその他の媒体も選べるので、自社の商品やサービスに合わせた広告運用が可能になります。
Facebook広告の特徴
Facebook広告の特徴は大きく以下の4つです。
- ターゲットに的確に広告配信ができる
- 様々な媒体に配信できる
- 「認知」「比較・検討」「購入」の全てに広告配信できる
- ユーザーベースの正確な計測が可能
それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。
ターゲットに的確に広告配信ができる
Facebook広告の特徴として、ターゲットに的確に広告配信ができる点が挙げられます。なぜならFacebookには基本的に実名、年齢、居住地、勤務先などの正確なプロフィールを登録しているので、それらの情報をもとに広告配信できるからです。広告を出稿する前にはターゲットの詳細条件も設定できるので、意図するターゲット層に見てもらえる可能性が高くなります。
また、類似オーディエンス設定機能もあり、既存の顧客と属性が近いユーザーのターゲティングができます。
そのため、Facebook広告は自社の商品やサービスに関心を持ちやすいターゲット層に向けて、効率的に配信するのに最適な広告といえるでしょう。
様々な媒体に配信できる
Facebook広告は、Meta社が運営する以下4つの媒体に配信できます。
Facebook
家族や友達に対して、自分の関心事や起こった出来事について発信、シェアできます。
Messenger
Facebookが提供するメッセージアプリで、ビジネスにおいて使用されることが多いです。
Instagram
動画や画像の投稿がメインで、SNSプラットフォームの中でも女性ユーザーが多いです。
Audience Network
Facebookと提携しているスマホアプリやWebサイトに広告を配信できる仕組みです。Facebookの審査を通過したサードパーティのことで、代表的なものに食べログやジモティーなどが挙げられます。
これら4つのうち、自社の商品やサービス、ターゲット層に合った媒体を選ぶことで、効果的な配信が可能になります。
「認知」「比較・検討」「購入」の全てに広告配信できる
ユーザーが商品やサービスを購入するまでには、大きく「認知」「比較・検討」「購入」の3つのステップがあり、Facebook広告はこれらのステップの全てにおいて有効なアプローチが可能です。具体的には、広告運用の目的ごとに11のキャンペーンが存在し、設定したキャンペーンに沿って広告が最適化される仕組みになっています。
まず認知のステップでは、より多くのユーザーに広告を届けられるように、繰り返して配信を行います。次のステップや最終的に購入へつなげる可能性を高める効果があります。
次に比較・検討のステップでは、投稿へのコメントやいいね!などのエンゲージメントを高める効果が期待できます。その分、商品やサービスの魅力を効率的に伝えられます。
最後に購入のステップでは、購入してもらうのはもちろん、来店数の増加にもつながるように広告を配信していきます。
広告を出稿する目的や、達成したい目標、予算、自社の商品やサービスの事業フェーズなどに合わせて、どのキャンペーンを選択するか検討しましょう。
ユーザーベースの正確な計測が可能
Facebook広告はユーザーベースの正確な計測を可能にする点にも特徴があります。Facebookはログインして利用するため、従来のcookieによるブラウザベースの計測とは異なり、ユーザーベースで正確にトラッキングできるからです。
ユーザーベースのトラッキング機能は、特に複数デバイスを利用しているユーザーに有効です。Facebook広告をクリックした後の行動を、使用したデバイスを問わずに追跡できるようになります。
また、ユーザーベースで計測できることは正確なコンバージョン数の把握につながります。効果の検証や測定の際にはコンバージョン数を分析することが多いため、広告を運用するうえで重要な機能といえるでしょう。
Facebook広告を成果につなげるポイント
ここまでFacebook広告の特徴について解説してきましたが、それぞれの特徴をもとに、成果につなげるポイントとステップを解説します。具体的なポイントは以下の通りです。
- 目的とターゲットを明確にする
- データ分析をしっかりと行う
- A/Bテストを行う
- 定期的に情報を更新する
各ポイントについて詳しく見ていきましょう。
目的とターゲットを明確にする
Facebook広告の運用では、なんのために配信するのかという目的をしっかりと明確にしておくことが大事です。なぜならブランドの認知拡大やコンバージョン獲得などの目的によって、広告の打ち出し方も変わってくるからです。
また、Facebook広告は購買における各ステップに向けて配信できるため、その機能を有効に活用するためにも、目的から逆算して運用方法を考えていくべきです。そのため、自社のビジネスのゴールに向けてFacebook広告がどのような役割を果たせるのか考えてみましょう。
さらに、前述の通り細かくターゲットを絞れるため、どの層に向けて訴求したいのかも明確にしておく必要があります。
このように、目的とターゲットを明確にすることで初めて、Facebook広告を成果につなげられるようになるのです。
データ分析をしっかりと行う
広告運用において効果を測定することは、成果を出すためにも重要な作業です。そこで、すでに配信している広告を分析し、効果が出ているもの・出ていないものを把握しておきましょう。分析をスムーズに進めるためには、あらかじめ目的に合わせたKPIを設定しておき、現状とKPIを比較するのがおすすめです。分析はFacebook広告マネージャーから行えます。
また、Facebook広告では多くの指標が用意されているため、どこから分析を始めればよいのか迷ってしまうかもしれません。そういった場合の解決策として、投稿のリーチ数を指標とするのか、いいね!数を指標とするのかなど、目的に沿って分析する指標を決定しておいてください。運用を開始したあとは、定期的にデータ分析をし、広告の質を高めていくことを意識しましょう。
A/Bテストを行う
A/Bテストは異なる2つのパターンのどちらが有効かを検証する作業のことです。Facebook広告にはA/Bテストを自動で行う機能があるので、上手く活用して効果的に検証しましょう。
たとえば、ターゲットを20代にすべきか、それとも30代にすべきか、といった場合に活用できます。検証したい要素が異なる2つの広告を用意すれば、A/Bテスト機能でターゲットが重複しないように自動的に広告の配信先を決定してくれます。検証したい要素以外は同じ条件であるため、期間を変えて手動で広告を差し替えるといった方法とは異なり、同時期に検証できる点で精度が高いです。
2つのパターンのどちらを広告に選ぶべきか迷っていて、統計的に精度の高いデータを集めたい場合はA/Bテスト機能を活用してみましょう。
また、クリエイティブの検証もしてみましょう。Facebook広告におけるクリエイティブとは、テキストやビジュアル(画像・動画)のことを指します。
これらも適切かどうか適宜、見直しをするようにしましょう。
定期的に情報を更新する
Facebook広告を有効に活用するには、日々管理・改善を行なってく必要があります。Facebookに限らずSNSでは1日に何度も同じユーザーが訪れるため、いつまでも同じ広告を見せても効果がありません。そのため2週間を目安に情報更新することも重要です。
前述のA/Bテスト機能を活用したり、広告の配置場所を変えてみたりすることも有効です。どのターゲットにどのような形でヒットするのかは、実際に広告を配信してみないと分かりません。KPIを達成するまでは定期的に情報を更新し、改善しながら進めていきましょう。
Facebook広告の運用代行の依頼も視野に
ここまでFacebook広告について詳しく見てきましたが、リソースが足らない、何度やっても上手くいかない場合は代行を依頼するというのも一つの手段です。
運用代行では広告の作成や更新はもちろん、ターゲティングの調整、競合他社との比較など、プロの視点からさまざまな調査をしつつ、広告の配信後には効果測定と改善をしてくれます。広告運用のPDCAサイクルを自社で回すには経験や知識が必要なうえ、時間と手間もかかります。運用のプロである代行会社に依頼し、これまで培ったノウハウを基に運用してもらえることで、自社で一から始めるよりも高い成果が期待できるでしょう。
運用代行費用の相場は、月額で4〜5万円程度が一般的といわれていますが、どこまで依頼するのかで費用も変わってきます。また、代行会社によっては初期費用がかかったり、広告費のうちの何割かが月額費用になるケースもあります。費用と運用代行の内容については、それぞれの代行会社によって異なるため、候補先に直接問い合わせて確認し、予算と比較しながら検討してください。
このように、Facebook広告を自社で運用しているものの思うように効果が出ていない場合には、運用代行の依頼も視野に入れておきましょう。
Facebook広告で思うような効果が出ていないといった場合には、ここまで紹介してきた運用方法やコツなどを改めて確認しましょう。設定を見直すことで、広告の効果が改善することも多いです。また、場合によっては運用代行会社への依頼も検討しておきましょう。
以下の資料ではFacebook広告の改善ポイントが分かるチェックリストも付いているので、是非ダウンロードしてみてください。
まとめ
今回は、Facebook広告の特徴と、運用方法やコツについて解説しました。要点をまとめると以下の通りです。
Facebook広告の特徴
- ターゲットに的確に広告配信ができる
- 様々な媒体に配信できる
- 「認知」「比較・検討」「購入」の全てに広告配信できる
- ユーザーベースの正確な計測が可能
Facebook広告を成果につなげるポイント
- 目的とターゲットを明確にする
- データ分析をしっかりと行う
- A/Bテストを行う
- 定期的に情報を更新する
Facebook広告は複数媒体での配信や、購買における各ステップに向けて配信できるため、効果の高い広告運用を実現できる可能性があります。ユーザー数の多さやターゲティング精度の高さから、企業が活用する場面も広がっています。
一方で、適切な効果検証をしつつ、日々改善をしなければ思うような成果は見込めません。まずは自社で改善を行ってみてもいいですが、もし自社で運用していくのが難しいと感じる場合は、代行会社へ依頼するという方法もあります。費用はかかりますが、プロに頼むことで費用以上の効果を目指すというのも可能です。
今回ご紹介した運用方法やコツを再度確認し、効果的なFacebook広告運用を始めましょう。
監修者:De-STANDARD株式会社 代表取締役CEO 吉田雄亮
滋賀県大津市出身。ファッション雑誌の広告営業主任を経て、Web制作会社で制作ディレクター・営業部長を経験。東証一部上場の大手デジタルマーケティング会社では、アカウントエグゼクティブ課長として、主に健康食品メーカーなどのWebプロモーション・制作・運用・システム案件に携わる。EC業界に特化すべく、売れるネット広告社に入社。コンサルティング部責任者・取締役COOとして、未整備な部分の多いベンチャー組織の体制整備や、並びにクライアントへの提供価値最大化を目指した仕組み作りなど多岐に渡る領域のマネジメントに従事。ECのスペシャリストから通販のジェネラリストを目指すべく、ジェイフロンティアに入社。商品開発やチャネルの開拓など、通販事業主側の戦略を加味した上流の企画立案からクライアントを支援。EC・通販・デジタルの支援実績や組織マネジメントのスキルをもって、De-STANDARD株式会社を設立し、同社代表取締役CEOを務める。