ECコンサルティングなどを手掛けるFORCE-R株式会社(以下、FORCE-R)が独自で調査をした「ふるさと納税の購買行動に関する実態調査(10月29日~10月30日実施)」の結果によると、ユーザーが1年間でふるさと納税を行った市区町村の箇所は「2~3ヶ所」が最も多く、次いで「4~5ヶ所」ということが明らかになりました。
■1年間で、何ヶ所の市区町村にふるさと納税を行うことが多いですか?
ふるさと納税ユーザーの65%が、事前に納税する市区町村を決めていない
調査は、同社に登録しているモニター(約50万人)の中から、「オンラインにてふるさと納税をしたことがある」全国の20〜65歳の男女250人を対象に実施。
ふるさと納税をする市区町村は事前に決めているか調査したところ、65%の方が「事前に決めていない」という回答結果になりました。
さらに、事前に決めていないと回答された方に「返礼品が魅力的であれば、どの地域に納税しても良いと考えるか」と質問したところ、9割以上が「魅力的に感じれば納税をする」という回答に。半数以上の方が事前に決めず、その場で魅力的な返礼品があれば納税をしている傾向が明らかになりました。
これらの結果から、返礼品が魅力的であればどの地域に納税するかは重要でなく、納税者の選択は返礼品に基づいていることが分かります。
■ふるさと納税をする市区町村は、事前に決めていますか?
■ 返礼品が魅力的であれば、どの地域に納税しても良いと考えますか?
返礼品で1番注文されるジャンルは「食品」
商品を選ぶうえで、重視されるポイントは「商品に関するこだわり説明画像」が最多
続いて、返礼品でどの様な返礼品を注文するかと質問したところ、「食品」が43%と最も多く、次いで、「お菓子やスイーツ」という回答結果になりました。
とはいえ、ふるさと納税では、多くの食品やスイーツが並び、同じカテゴリー内で同様の商品が複数提供されていることが一般的です。そこで気になるのは、同じ商品から予算内で1つを選ぶ際、消費者がどの要素を重視するかという点です。
重視するポイントについて調査をすると、「商品に関するこだわり説明画像」がトップで、次いで「お客様の声の画像」「内容量に関する画像」という結果になりました。
ここから分かるのが、消費者がふるさと納税で商品を選ぶ際、商品の詳細情報や信頼性を重視しているということです。特に「商品に関するこだわり説明画像」が最も重要視され、次いで「お客様の声の画像」や「内容量に関する画像」が影響を与えていることが分かります。
消費者は視覚的な情報を通じて、商品の品質や信頼性を確認し、納得して選んでいることが伺えます。
■どの様な返礼品を注文することが多いですか?
■同じ商品から予算内で1つ選ぶとき、下記選択肢の中から重視するものをお選びください。
牛肉切り落とし1kgの購入時、消費者が選びたい小分けの内容量とは?
牛肉切り落とし1kgを購入する場合、どの内容量(小分け)のものを購入したいか調査をしたところ、「牛肉切り落とし1kg(200g×5p)」の回答が最も多い結果となりました。
上記結果から、ユーザーは「200g×5パック」のような小分けされた商品を選びたいと考えていると推測できます。これは、使い勝手の良さや保存のしやすさ、必要な分だけ取り出せる利便性が重視されているためです。
ユーザーは内容量を気にして購入をするが、使用頻度に応じて分けて使える商品を好む傾向があると言えます。
■牛肉切り落とし1kgを購入する場合、下記の中で、どの内容量(小分け)のものを購入したいですか?
まとめ
今回の調査でまず分かったことは、半数以上のユーザーが事前に納税先を決めていないということです。そのため、サイトを訪れたタイミングでユーザーに対し、返礼品の魅力をしっかりと伝えることが重要になります。これができていれば、返礼品の購入率上昇を狙えるでしょう。
さらに、返礼品の良さをユーザーにしっかり伝えるために「商品のどんな部分が特徴で、どこにこだわったのか」、「お客様はどんな風に食べたのか」などといった、実際に商品が手元になくても購入後のイメージが想像できる情報や画像を見せていくことが良いと考えます。
また、ふるさと納税では食品を購入する方が多く、冷蔵庫のスペースを気にして商品サイズを検討する人が多いです。そんな方に向けて、「1kg(200g×5p)」といったコンパクトかつ利便性が高い形で提供するのがオススメです。
近年では、ふるさと納税のルールの改正によって「過度な返礼品競争を防ぎ、ふるさと納税制度の健全化をはかる」などの動きがあります。そんな中、どのように売上増を狙っていけばいいのかという部分は、どの事業者も悩みとして抱えていると思います。
これらのポイントを基に、今年度のふるさと納税施策をさらに効果的に進めるために、ぜひ今回の調査結果を参考にしてください。
■筆者紹介
服部卓海
FORCE-R株式会社 Webマーケティング事業部
前職はプロダンサーとして活躍。コロナ禍で仕事が激減したことをきっかけに新たな挑戦を決意。
FORCE-Rにジョインし、マーケティングおよびコンサルティングなど、さまざまな分野での戦略立案や課題解決に取り組んでいる。
FORCE-Rでは上記のような市場調査をもとにECサイトの売上改善のためのサポートを実施しています。
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