2021.07.10 コラム
BIツールとは?導入目的や例、分析機能やできること/使い方を紹介
BIツールとはビジネス・インテリジェンスツールの略。意味はデータベースを活用して各種データ分析を行い可視化するメリットがあり、業務や営業を効率よく進める目的で導入されます。活用にはスキルの求められるツールですが、使い方や機能、種類、例を紹介します。
BIツールの機能や意味、導入の目的
BIツールは企業の各部門が保有してきた膨大な量のデータ材料を集め、その分析を行い、経営やマーケティングにおける意思決定を迅速に行うためのツールです。BIツールには多くの機能や仕組みが搭載されていますが、基本的な機能は以下の4つとなります。
・ダッシュボード(レポート機能)
・多次元分析機能
・データマイニング機能
・シミュレーション機能
それぞれについて解説します。
(1)ダッシュボード機能(レポート機能)
ダッシュボード機能とは、BIツール上で集約したレポートの概要を可視化した機能です。細かいデータの集計や分析結果を一目で把握できるようレポート形式で表示させることができ、特別な知識が無くても分かりやすいレポートを作成できます。また、レポートを可視化することで経営判断に必要な情報を効率よく把握することが可能です。
(2)多次元分析機能
多次元分析機能はOLAP(Online Analytical Processing)とも呼ぶこともありますが、データを複数の視点から分析する機能です。市場分析や予算管理、企業状況の報告など用途は多岐にわたります。企業が保有している膨大な材料を、短時間で解析し、人が見やすいレポートとして整理することが可能です。
(3)データマイニング機能
データマイニング機能とは、人工知能や統計システムを使って統計的に分析処理します。そのため、人間よりもはるかに速いスピードで過去データのパターン抽出や予測を行うことができる機能です。まさに人工知能ならではの技術を使って貴重な材料を発掘(マイニング)するための機能であり、BIツールの中でも特に期待されている機能です。
Excel等を用いたデータ管理では時間やできることに限りがあるため、その分析が十分と言えない場面も多くありますが、コンピュータ技術を用いた分析を行うことで、より深く精度の高い抽出が期待されています。
(4)シミュレーション機能
過去のデータをもとに事業計画や売り上げを上げるための戦略プランを予測することのできる機能です。蓄積されている材料から最適な想定シミュレーションを示すことができるため、業務効率化にもつながります。
人間の経験や推測に頼ったシミュレーションよりも、過去材料から根拠のある推測を行うことができる点でメリットは大きいといえるでしょう。
ツールを活用する目的として、はじめに企業の現状や課題を把握するという点があげられます。規模の大きい企業では、長年蓄積した材料を上手く活用できないという課題が出ることがあります。また、データ分析がスムーズに行えていない企業の場合は、まずは現状分析のためにBIツールを活用することができます。
これらを有効活用することで作業効率をアップさせられるだけではなく、今後の企業の成長に欠かせないヒントが見つかるかもしれません。
導入検討にはデータ分析の目的を整理
ツールの導入を検討する場合、その目的やゴールを事前に整理し、明確にしておく必要があります。例えばどんな形でツール活用したいのか、データを分析することで何を得たいのか等をイメージし、目的に設定していきます。多くの企業では、経営に活かすアイデア出しやビジネス目線からの分析処理を分かりやすくかつ高い精度で行うという目的をもって導入しています。
導入の失敗例でよくありがちなのが、「膨大なデータを整理するためにツールを使いたい」といった漠然とした理由で導入してしまうケースです。企業にとって経営における意思決定をスピーディに行いたいという目的があるにも関わらず、「作業の手間を削減したい」といった理由で選んでしまうと、最終的に何のためのツールだったのかを見失ってしまうことになりがちです。
またBIツールを活用した分析においても、何を改善するために何を分析するべきかが定まっていないと、せっかくツールを導入してもうまく使いこなせないまま分析を止めてしまうといったことが起こります。BIツールは分析や課題の可視化に優れていますが、使用する人間側の目的が明確になって初めて機能するということを覚えておきましょう。
BIツールの導入例
BIツールを導入する業種は多岐にわたり、その事例や成果も多くのケースが報告されています。
例えば大手製造業の企業では、BIツール導入前はデータ集計やその分析、レポート化をすべて人の手で行い、自社プログラミング部門やExcelを活用した解析を行っていました。BIツール導入後は日々Excelなどで作成していた管理表やレポートをツール上で再現し、多くの工数の削減に貢献させることができています。またレポート整理のスピードだけではなく、BIツールが抽出するレポートをもとに迅速な経営判断を行うことができるため、経営層にとっても大きな手助けになっているとのことです。
また人事部門で活用されているケースもあります。全国にホテル事業を展開する企業では、人事労務管理システムとしてBIツールを導入しています。現在の社内の業務管理や人事にとって必要なデータ分析をツールを活用して行うことで、経営目線での人事戦略の強化や人材育成に役立てていくこともできます。
こういった事例を見ていくと、BIツールの導入を行う部門は経営層やマーケティング部署などに限らず、事業内の多くの部門でツールが活躍していることが分かります。特別なスキルや資格は不要で、使い方さえ覚えてしまえば誰でも使用可能という点も、多くの業種や部門で導入されているポイントとなります。導入を検討される方は、自社企業と近しい業種の事例などを調べてみるとよいでしょう
BIツールについてまとめ
BIツールについて解説しました。BIツールには大きく以下の4つの機能があります。
・ダッシュボード機能(レポート機能)
・多次元分析機能
・データマイニング機能
・シミュレーション機能
これらの機能は解析レポートを可視化して、営業やマーケティング、経営判断などの業務効率化に貢献します。しかし目的やゴールを明確にしないままツールを導入してしまった場合、機能を最大限に活かすことができず、本来の目的を見失ってしまいがちです。そのような失敗をしないためにも、導入を検討する際はレポート分析の目的を事前に整理し、成果をイメージできている状態にしておくことがベストです。
大企業からベンチャー企業まで、BIツールが導入される場面は多岐にわたりますが、ツールを用いて成果を出している事例も多くあります。経営層や営業だけに関わらず、人事・経理部門の業務効率化にも貢献しているケースも多いです。どのツールが企業にとってより良い成果をもたらすか、担当部門だけでなく広い視野で検討してみると良いでしょう。
BIツール関連のお役立ち資料
「自社の目的に合うツールが分からない」という方はまずは各ツールを比較してみるところから始めてみることをおすすめします。以下のURLからBIツールに関する資料をダウンロードできます。気になるツールがあればぜひご活用ください。一括資料ダウンロードも可能です。
BIツール関連のお役立ち記事
今は情報収集段階という方向けに、BIツール関連のおすすめ記事を紹介します。
またBIツールについての知識や情報を増やしていきたいという方にもおすすめです。今後のためにぜひご活用ください。
・「BIツール」関連記事一覧
※「資料掲載企業アカウント」の会員情報では「通販通信ECMO会員」としてログイン出来ません。
資料DLランキング
-
1
【EC事業者様向け】ECを最短で軌道に乗せる最新のソリューションとは?
-
2
2024年プライムデー速報
-
3
越境ECウェブインバウンド白書2024
-
4
EC売り上げを最大化するマルチチャネル商品戦略
-
5
ECでの商品購入に直結するデジタル広告の実態調査
ニュースランキング
-
1
年末年始、4割が帰省・旅行を中止に…電子マネーでお年玉送金も
-
2
アマゾン、2020年~23年に静岡県へ総額55億円超を投資
-
3
カネトシ、ポン酢しょうゆの原材料で不適切な表示…農水省が是正指示
-
4
【11月23日9時更新:物流配送状況】日本郵便/ヤマト運輸/佐川急便/西濃運輸/福山通運
-
5
指定薬物の3物質を「麻薬」に指定、12月20日施行