(株)アイスタイルは9日、『@cosmeベストコスメアワード2022 下半期トレンド予測』を発表した。美容トレンドの予測は初めての試み。「@cosmeベストコスメアワード2022 上半期新作ベストコスメ』と同時発表となった。
@cosmeトレンド予測部が下半期のトレンドを「キーワード化」
『下半期トレンド予測』は新しい企画。@cosmeに投稿されたクチコミや@cosme STORE、@cosme TOKYOでの売り上げなどの分析、その他関連情報からみえる生活者の意識変化と美容プラットフォーマーとしての知見から、今後の生活者インサイトや美容トレンドを予測するために発足した「@cosmeトレンド予測部」が、下半期のトレンドを「キーワード化」した。
『リハビリから「リベンジ」へ』
コロナ禍の状況変化に伴い、化粧品業界でもリベンジ消費の動きがみられている。5月下旬に実施し「化粧品に関するユーザーアンケート」でも、「コロナが収束に向かったら化粧品を買いたい、美容にお金をかけたいという気持ちが高まりそう」と回答した人が全年齢で約7割。特に10代、20代は8割以上に及んでいた。
一方で、スキンケアやメイクアップの傾向は一気にコロナ禍前のように戻るわけではなさそう。「上半期新作ベストコスメ」の受賞商品では、まるで美容液のようなファンデーション、ノーカラーが人気の口紅、チークの発色を抑えるニュアンサーなどがランクイン。生活者は徐々に元の日常生活にシフトしていく、いわば「リハビリ」的なメイクを志向していることがうかがえる。
『フリースタイル眉』
マスク生活が続く中、顔の印象を左右するパーツでもある眉への関心が高まっている。@cosme TOKYOの売上データでも、目元のメイクアイテムのアイシャドウよりも、眉関連のアイテムの売上の伸びが大きいことが分かる。メイクの主役は目や口元で、眉は脇役という印象があったが、コロナ禍を経て重要なパーツへと進化しつつあるといえそう。今後は、髪のように眉も、時にはプロの手を借りて整えるのが当たり前になるかも知れない。
『サステナ買い』
近年、SDGsへの関心が高まり、コスメ業界にも波がやってきている。クチコミでも「SDGs」というワードの出現率が前年比1076%。ユーザーアンケートでも「使い切れない化粧品を捨てるのに罪悪感を抱くようになった」と回答した人が35%に及んでいた。
生活者のSDGs対する認知の向上は、「自分にとって心地良いこと」が、結果として環境への配慮にもなることが好感に繋がっている。「今後の化粧品選び」でも、「いまよりも環境への配慮などSDGsへの取り組みを重視して化粧品を選ぶようになる」「いまよりも、ブランドや企業の理念を重視して化粧品を選ぶようになる」が、ともに2割に達していた。
一方で、「サステナブルやSDGsを都合よく使うメーカー増えた」「イメージ先行で雰囲気SDGsを掲げる。それって消費者のことどう思ってるの」など、厳しいクチコミも。企業の「実際の行動」が問われる時代になってきていることがうかがえる、今後は、品質や使い心地といった商品選択のポイントに加えて、「パケ買い」ならぬ「サステナ買い」が定着していくかも知れない。
韓国化粧品、ジェンダーレス表現の商品が増加
『アンプルスティック』
いまや、美容トレンドは韓国から輸入される時代になってきている。そんな中、@cosmeの姉妹サイトで、韓国最大級の化粧品クチコミサイト「GLOWPICK」の分析によると、韓国では「#スティックバーム」がネクストトレドの兆しを見せている。
ここ1、2年、同じく韓国発祥の肌の損傷改善や再生効果が期待されるシカ系アイテムは、コロナ禍によるマスク生活で肌荒れに悩む生活者が増える中、「いますぐにも肌荒れを治したい」という生活者の気持ちに応えるレスキューアイテムとして、コロナ禍前後で売上が約14倍にもなり、爆発的な人気を集めている。。
マスク生活は続きつつも、外出機会が増えたことでマスク由来の乾燥が気になる生活者が増加したのか、ユーザーアンケートで「日中の乾燥が気になるようになった」と回答する生活者も約3割。持ち運べるスキンケアとしてアンプルスティックが第2のシカのようにブームになる可能性もありそうだ。
『だれでもコスメ』
ここ最近、@cosme内では「ユニセックス、性別、共有する」といった性別を問わない「ジェンダーレス」な表現の増加が見られる。「誰もが、自分らしく美容を楽しめる」ようになることが求められるようになってきているといえそうだ。また、「ジェンダーレス=ジェンダーを問わない」ことの広がりでは、例えば年齢を問わない、パーソナルカラーを問わないなど、「~を問わない」ことも大切なのかも知れない。
ユーザーアンケートでも、ここ半年の変化として「性別や年代、肌質を問わず誰でも使える化粧品が魅力的だと思うようになった」とする人が約2割。今後は、ジェンダーや年齢という枠を超えて「だれでも似合う」商品が増加し、支持が集まる可能性がありそうだ。
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