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通販通信ECMOニュース・記事コラム名寄せとは?顧客データの質を高める方法とおすすめツールを紹介

2022.07.03 コラム

名寄せとは?顧客データの質を高める方法とおすすめツールを紹介

 企業の中には保有するデータが増え、効率的な管理が難しくなるといった状況に陥るケースも少なくありません。データの重複などがある場合、トラブルやクレームにつながる恐れもあります。本記事では効率的なデータ管理に重要な「名寄せ」について解説します。

「名寄せ」とは

 名寄せとは、複数のデータベースの中から氏名や住所、電話番号といった情報を元に1つのデータに集約する作業のことをいいます。

 企業が保有する個人データには、同一人物や同一企業のデータが重複して登録されている場合があります。何らかの経緯で複数回登録されてしまったり表示ゆれや誤字などが合ったりといった原因によりデータの重複が発生することが多いためです。

 そのような場合に、重複した個人データを同一人物として認識させるために、同一のIDを付与するなどの対策をする「名寄せ」という作業があるのです。

名寄せが必要となる理由

 名寄せが必要となる理由は、主に以下のような状況を防ぐためです。

・同一人物(企業)に同じ内容のDMを複数送付してします
・すでにやり取りしている内容で再度同じ連絡を送付してしまう
・メルマガ等の受信停止をしたのにも関わらず送信を続けてしまう

 このような状況を続けてしまうとクレームを受けてしまったり、信頼を落としてしまうことにもつながる可能性があります。またメール送付ややり取りに無駄な配信費や人件費がかかってしまうリスクもあります。

 また、顧客満足度の低下にもつながる可能性があるため、顧客データの管理は徹底して改善していくべきといえます。そのために名寄せは重要な意味を持ちます。

効率的な名寄せの手順

 名寄せをするにあたって、以下の手順で進めていくことで効率よく作業をすることができます。

・データ調査
・データ抽出
・データクレンジング
・マッチング

▽データ調査・選別

 まず企業が保有するデータベースから、データの状況を確認していきます。データ量や目的に応じて、名寄せによってどのような状態にデータをまとめていくか、といった方向性を定めていく必要があります。

 データを調査することによって、名寄せの方向性や得られるメリット、改善できる点について明確にすることができます。

▽データ抽出

 データ調査の完了後、名寄せを行うデータベースから必要なデータを抽出していきます。データ調査によって明確になった名寄せの目的や方向性に沿って、必要になるデータを上手く抽出していくことができます。

 企業によっては多くのデータベースからデータを抽出する必要があるため、どのようにデータをまとめていくのかを関わるスタッフ全体で共有しておくようにしましょう。

▽データクレンジング

 データクレンジングとは、同一人物や同一企業に当てはまるデータを整理する工程になります。そのためデータクレンジングの作業では、データの表記ゆれや重複箇所などを探し出し、適切なデータに修正していく必要があります。

 効率良くデータクレンジングを進めるためには、データベースの表記ルールを定めることが重要です。定められた表記ルールに沿って修正を進めていくため、複数のスタッフで作業する場合は、共通認識としてルールを明確にしておく必要がありますので注意しましょう。

 データクレンジングの質を高めることで、名寄せの作業を効率化することができ、社内で保有するデータベースの質も高めていくことができます。

▽マッチング

 最後にデータクレンジングで整理したデータベースの中で、1つの顧客に分類されるデータにIDを付与していきます。データクレンジングで重複していたデータなどを1つのデータをして認識するために重要な作業となります。

 事前にまとめるべき項目を明確にしておくことで、スムーズにIDの付与を行うことができ、データの重複や不要データを整理することが可能となります。

おすすめの名寄せツール5選

 名寄せを全て目視で行おうとすると、データの量によっては膨大の工数やリソースが必要となってしまいます。

 そのため、名寄せに適したツールを使用することも検討するべきといえるでしょう。名寄せの効率をアップさせるツールや機能を導入することで作業を簡略化することができますので、以下で紹介するツールを参考にすることをおすすめします。

(1)Excel

 多くの企業でも活用されているExcelでも名寄せ作業をすることが可能です。データベースをExcelやGoogleスプレッドシートで管理している企業も多いですが、以下の関数を使用することで作業を簡略化することが可能です。

・COUNTIF関数
 「COUNTIF関数」は重複するデータをカウントすることのできる関数です。COUNTIF関数を使用することにより複数の同一データが含まれている項目を抽出することができるため、データ整理の工数の削減につなげることができます。

・VLOOKUP関数
 「VLOOKUP関数」は名寄せ以外の作業でも活用されることの多い関数です。この関数では指定した範囲に含まれる特定のデータに該当する値を抽出することができます。

 例としては顧客データベースから氏名や住所を抽出する、指定した文字列を抽出するなどの活用方法が考えられます。

料金:無料

(2)FORCAS

 FORCASとは、データに基づいて必要なターゲットリストを自動で抽出するためのクラウドサービスです。

 FORCASが保有する膨大な企業データや名寄せに適した検索システム、データ整理に必要な機能が備わっているため、名寄せはもちろんマーケティングや営業活動にも活用することができるでしょう。

料金:要問い合わせ

(3)Agra Vシリーズ

 Agra Vシリーズはデータクレンジングに特に強い機能が搭載されており、企業内に点在しているデータベースの中から必要なデータや不必要なデータを抽出してくれるツールです。業務に活用できるデータを絞り込んだうえで整理することができるため、データベースがさまざまなところに分かれていて、手動でのデータクレンジングが難しい場合などに最適といえるでしょう。

 操作性も高く、ツールに使い慣れていないスタッフでもスムーズに使用することができます。

料金:要問い合わせ

(4)TRILLIUM

 TRILLIUMは日本国外でも活用されているデータクレンジングに強いツールです。データベースの中にある表記が異なる同一人物・企業を抽出して、効率よくマッチング作業を実施できるといった特徴があります。

 高性能な辞書機能が搭載されており、質の高いデータクレンジングができます。また名寄せに必要な条件指定も可能なため、用途や目的に応じて必要なデータをまとめることもできます。

料金:要問い合わせ

(5)Marketo

 Marketoは管理しているメールアドレスを元に、複数のデータに分かれて登録されている人物を認識することのできるマーケティングオートメーションツール(MA)です。

 マーケティングオートメーションツールのため、名寄せ以外の機能も使用できますが、同じメールを同一人物に複数送信されるケースを防ぐなどの対策をすることができます。

料金:要問い合わせ

名寄せはデータベースの質を高める重要な作業

 「名寄せ」は一般的に知られていないケースも多いですが、企業が保有するデータベースの質を高め、効率的な営業活動やマーケティング活動を促進するために重要な作業です。またDMを同じ顧客に重複して送るなどのミスを防ぐことができ、顧客満足度の改善にもつながります。

 Excelなどのツールを使用して手動で実施することもできますが、データ量によっては多くの工数や時間がかかってしますケースもあります。その場合は自動で名寄せに必要なデータクレンジングが可能なシステムやツールを活用することにより、大幅な作業効率化が見込めるため、ぜひご検討ください。

顧客データに関連する資料

 当サイト「通販通信ECMO」では、顧客データに関する資料を多数掲載しています。ぜひご確認ください。



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