アドビ(米国カリフォルニア州サンノゼ)はこのほど、113億ドルというECの最高記録を更新するホリデーシーズンのオンライン消費額を明らかにした。
11月28日の消費額が歴史上最高額のオンラインショッピング額に
オンラインショッピングデータの調査期間は、感謝祭、ブラックフライデー、サイバーマンデーを含むショッピング期間であるサイバーウィーク(11月24日~28日)。分析ソリューション「Adobe Analytics」の商取引データからECの状況を示す分析で、米国の小売サイトへの1兆回以上の訪問、1億個のSKU、18の製品カテゴリーから得られたデータに基づいている。
サイバーマンデー(11月28日)の消費額は113億ドルで、前年同期比5.8%増となった。結果として、歴史上最高額のオンラインショッピングの日となり、ピーク時(太平洋時間の午後8時~9時)には毎分1280万ドルが消費された。過去最高の消費額となった24日の感謝祭(52億9000万ドル、同2.9%増)と25日のブラックフライデー(91億2000万ドル、同2.3%増)にも後押しされ、サイバーウィーク全体の消費額は353億ドル(同4%増)に達した。
1日で20億ドル超えを達成したのが8日間に
ホリデーシーズンは好調なスタートを切っており、11月28日時点で消費者は1077億ドルをオンラインで消費し、前年同期比8.7%増。割引の前倒しと実施回数の増加で、これまでに1日のオンライン消費額が20億ドル超えを達成したのが8日、30億ドル超えが20日を数えている。アドビは、全体の消費額が前年比2.75%増の2101億ドルに達すると予想している。
サイバーマンデーでは、22年10月の平均的な日と比べてオンライン売上が684%増加した玩具をはじめ、エレクトロニクス(同391%増)、コンピュータ(同372%増)などの人気カテゴリーが記録的な消費を牽引。その他、スポーツ用品(同466%増)、家電製品(同458%増)、書籍(同439%増)、宝飾品(同410%増)などのカテゴリーで強い需要があった。
オンライン販売の55%がスマホ経由に、過去最高のモバイル比率に
最も売れたのは、玩具ではポケモンカード、レゴ、ホットウィール(ミニカー)、「ミラベルと魔法だらけの家」関連キャラクター、LOL Surprise Dolls(ファッションドール)、「ココメロン ~うたってまなぼう~」関連キャラクター、うまれて!ウーモ(育成型ペット玩具)など。
ゲーム機本体ではPlayStation 5、Nintendo Switch、Xbox Series X、ゲームではFIFA 23、ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク、Madden NFL 23、NBA 2K23、ポケットモンスター スカーレット・バイオレットなどが上位にランクイン。その他の売れ筋はスマートテレビ、Apple AirPods、Apple MacBook、タブレット、スマートウォッチ、インスタントポット、エアフライヤーなどだった。
今年の感謝祭では、オンライン販売の55%がスマホ経由となり、モバイルショッピングの割合は過去最高を記録した(2021年の51%から上昇)。サイバーウィークでもモバイルショッピングは好調で、全体の51%(同46%から上昇)と同期間において初めて売上の大半を牽引し、サイバーマンデーも43%(同40%から上昇)となった。
不透明な経済環境が続く中、消費者は「後払い決済」を利用し始めている。サイバーウィーク期間中、前週と比べて後払い決済を利用した注文は85%増加し、売上は88%増加した。
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