2025.02.06 行政情報
「スクショ副業」で10億円超の被害、勧誘→低額報酬を支払う→信用させて高額費用をだまし取る
動画をスクリーンショットすれば報酬が得られるというSNS広告に興味を持った人に副業を勧誘し、多額の参加費用をだまし取る事例が多発していることを受けて、消費者庁は2月6日、悪質な手口の詳細を公表し、一般消費者に向けて注意喚起した。
事業者の手口に関する資料(2月6日午後、消費者庁内で撮影)
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作業ミスを口実に多額の費用を送金させる
消費者庁の調べによると、事業者は「テレグラム」や「Toome」というアプリを利用して、「椿 〇美」「安藤 〇杉」「川島 〇〇子」などのアカウント名を使用していた。
手口を見ると、まず、TikTokやインスタグラムに「動画をスクリーンショットした画像を送れば報酬がもらえる」という広告を出し、アクセスした一般消費者にLINEで副業を勧誘。スクショを行うと、1回につき数百円がPayPayに支払われる。
さらに、長期にわたって続ける場合には、専用サイトに銀行口座を含む個人情報を登録させて、銀行口座に報酬の2000円を振り込むというステージに進む。
このようにして信用させた上で、もっと高額な報酬が得られる副業を勧誘。1万円以上の参加費用が必要となる高収入副業のグループチャットに参加させて、投資をイメージさせる専用サイトで作業を指示していた。しかし、事業者は作業にミスがあると指摘し、報酬を得るためには多額の追加費用が必要と説明して送金させていた。この段階に達すると、実際に返金されたり、報酬を受けたりすることはなかったという。
昨年1年間に1615件の消費者相談
消費者庁が把握した消費者相談件数は、昨年1年間に1615件に上った。20代・30代・40代の順に多く、性別では女性の方がやや多かった。
既払い件数は1284件を数え、既払い金(相談者が申し出た額)は、平均80万円程度で、合計で10億円を超える。最高額は数千万円に達した。
消費者庁では「事業者の実体は不明」(政策課財産被害対策室)と説明。一般消費者に向けて、簡単に稼げるとうたう副業に手を出さないことや、送金を要求されても簡単に応じないことなどを呼びかけている。
(木村 祐作)
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