2011.06.07 コラム
通販市場を丸ごと学ぼう!〜通販エキスパート検定に挑戦〜⑥
震災や原発の影響で開催が危ぶまれた時期もありましたが、5月29日に無事「第二回通販エキスパート検定試験」を開くことができました。
まだ最終集計は行っていないものの、受検者数は前回を上回る1,000人超になると思います。東京・大阪に設置した2会場をはじめ、九州や四国、大阪、名古屋、金沢など全国各地で企業様が自社会場を使った団体受検を実施してくださいました。
中でも嬉しかったのは、非災地の仙台からも団体受検のお申し込みがあったことです。復興に向けた“元気と勇気”を頂いたため、6回目となるこのコラムは今年から導入した中級レベルの「2級」問題を張りきって解説します!
薬事法に抵触する化粧品の広告表示には十分注意を!
Q:化粧品・薬用化粧品の表示・表現管理に関する内容で正しいものを一つ選べ。
1)化粧品の効果効能の表現は、「医薬品等適正広告基準」によって定められた「55項目の表現」と同様の意味であれば言い換えや省略が認められる。
2)製造番号や配合成分の誤記など単純な表示ミスは、明らかになった以降販売する商品で正しく修正すれば回収などの処置をする必要はない。
3)薬用化粧品の場合、配合成分の働きを正確に伝えるために医師などの専門家による広告を行うことが望ましい。
4)角層の下部にある有棘層や基底層など、核を有する生きた細胞への化粧品の効果は広告することができない。
身体に直接用いる化粧品には高い安全性が求められており、薬事法の規制対象となります。配合成分の安全性だけでなく、広告によって“誤った情報”が消費者に伝わらないよう、「医薬品等適正広告基準」に沿って正確な情報提供をしなくてはなりません。従って化粧品に認められた効果効能の表現は、同基準に定められた「55項目の表現」の範囲内となります。基本的に、言い換えや省略は認められていません。
また、「55項目の表現」の中で使われる「肌」「皮膚」という言葉は、最外層にある角層(“核がない死んだ細胞”)を意味しています。その下にある「有棘層」や「基底層」など核を有する“生きた細胞”への効果効能はうたえません。
さらに「医薬品等適正広告基準」では、その化粧品が事実に反して特別優良であるかのように消費者に誤認させたりする広告表現や、医薬品と誤認されるような表現を厳しく規制しています。美容師や理容師、看護師、医師といった医薬関係者など専門家による推薦の表現や、効果効能に関する臨床データ・実験例などの例示も禁止されています。
そうは言っても、通販広告を見ていると医師などいわゆる“白衣”を着た専門家が登場し推奨する広告が結構多いですよね。でも、基本的にはそのような広告はすべて「NG」なのです。
効果効能への言及だけでなく、基本的表示の管理も大変重要です。製造番号や配合成分の誤記といった単純な表示ミスであったとしても、ただちに回収するように「厚生労働省局長通達」にて手順も含め規定されています。こういった記載ミスによる回収には製造販売業者の名称や住所が変わった場合なども含まれており、注意が必要です。
薬事法に違反すると行政処分では済まず、逮捕されることもあります。2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金が科される可能性があることから、化粧品や薬用化粧品を扱う際の広告表示には十分注意しましょう。
ということで、解答はもちろん4)です!
では次回もお楽しみに!
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
<通販エキスパート協会概要>
*一般社団法人 通販エキスパート協会
*今年5月29日(日)に「通販エキスパート検定2級・3級」試験を実施 *問い合わせ・検定申し込み
(電話)03・3265.2783
(URL)http://www.tsuhan-exa.org
通販エキスパート検定公式ガイド(2級・3級)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
通販市場を丸ごと学ぼう!〜通販エキスパート検定に挑戦〜①通販市場を丸ごと学ぼう!〜通販エキスパート検定に挑戦〜②通販市場を丸ごと学ぼう!〜通販エキスパート検定に挑戦〜③通販市場を丸ごと学ぼう!〜通販エキスパート検定に挑戦〜④通販市場を丸ごと学ぼう!〜通販エキスパート検定に挑戦〜⑤ 通販市場を丸ごと学ぼう!〜通販エキスパート検定に挑戦〜⑥ 通販市場を丸ごと学ぼう!〜通販エキスパート検定に挑戦〜⑦通販市場を丸ごと学ぼう!〜通販エキスパート検定に挑戦〜⑧
※「資料掲載企業アカウント」の会員情報では「通販通信ECMO会員」としてログイン出来ません。
資料DLランキング
-
1
【EC事業者様向け】ECを最短で軌道に乗せる最新のソリューションとは?
-
2
2024年プライムデー速報
-
3
越境ECウェブインバウンド白書2024
-
4
EC売り上げを最大化するマルチチャネル商品戦略
-
5
ECでの商品購入に直結するデジタル広告の実態調査
ニュースランキング
-
1
Rcawaiiで「Happie nuts」復刊キャンペーン
-
2
年末年始、4割が帰省・旅行を中止に…電子マネーでお年玉送金も
-
3
アマゾン、2020年~23年に静岡県へ総額55億円超を投資
-
4
【11月23日9時更新:物流配送状況】日本郵便/ヤマト運輸/佐川急便/西濃運輸/福山通運
-
5
ヤマト運輸、ポイント贈呈キャンペーン「宅急便大還元祭」を開始