【NY通信】ニューヨーク在住のフリーライター・公文紫都が 現地のEC事情をレポートする通販コラム(Vol.17)
NYから現地のEコマース情報をお届けしているフリーライターの公文紫都です。今日はクラウドファンディングサイトを使った買い物についてご紹介します。
クラウドファンディング大国・アメリカでユニークな商品を探す!
日本でもクラウドファンディングという言葉は一般的になってきました。これは主に、インターネットを通じて不特定多数の人が、支援したい商品やサービスなどに対して資金提供を行う仕組みのことです。支援を求める側は、「こんな商品を売りたいんだけど、量産するためのお金が足りない……!」なんていう時に、クラウドファンディングサイトを通じて資金集めができます。そして目標金額に達したら、投資してもらった額に応じてさまざまな特典を付与するというのが一般的です。 米国はクラウドファンディングの先駆けとして知られ、「Indiegogo」や「Kickstarter」を始めとする多くのサービスが存在します。なかには1つの製品で数億円以上を集めるモンスター級のプロジェクトもあります。これまで資金面で苦戦していたスタートアップや個人、そしてユニークな商品を求めていたユーザー双方に嬉しいサービスと言えそうです。
楽し出会いがある一方、ハズレを引く可能性も……
ユーザー視点で見た場合、クラウドファンディングサイトはお宝を探しにいくような楽しみがあります。私と主人は二人とも新しくてユニークなモノが大好きなので、クラウドファンディングサイトを日常的に使っていて、家の至るところに購入商品があります。 たとえばフランス発の『Wistiki』(https://www.wistiki.com/en/)は、スマートフォンと連携させて紛失を防ぐキーホルダー型のデバイス。
真ん中のボタンを強く押すと、スマートフォンを探すこともできます
私はよく出かける前に、あれサイフどこにあったかな? と考え込んでしまうダメな人なので、サイフにこのデバイスを忍ばせています。サイフが見つからない時にスマートフォンの専用アプリを使うと、デバイスから可愛らしいメロディが流れるので、音がする方に行けば簡単に見つけ出せます。家の中になくても地図が表示され、どこにあるか一目で分かるようになっているので、出先で忘れてきてしまった……という時にも便利です。
どこにあるか一目瞭然!
日本でも資金調達していたようで、こちらのサイトでは4,000万円近く集めたと書かれています。https://motion-gallery.net/projects/wistiki と、こうした便利な商品に出会える魅力がある一方、期待値は高かったものの実態は……という“ハズレ”を引いてしまうこともあります。最近買って残念だったのは、猫用のトイレ。
砂が入った状態。緑のカバーが可愛らしい3層に分かれたトレーにそれぞれ穴が空いているので、一番上に砂を入れ猫が用を足したら最上段のトレーを持ち上げ2番目のトレーに砂を落とします。
一番上のトレーをフリフリ。穴を通って砂が落ちていきますそうすると、砂が付着した汚物だけが最上段のトレーに残るのでそれをゴミ箱に捨て、あとは綺麗になったトレーを180度クルッと回転させ一番下に置きます。
残った汚物(すみません、こんな写真を載せて……)汚物を取り除いた最上段のトレーを一番下に 販売していたIndiegogoでは、日本円にして約2億5000万円を集めた強者ということもあり期待していたのですが、実際に使ってみると……(涙)。こちらの商品紹介ページ にあるようにサラサラと砂が落ちてくれることはなく、実際にはベッタリくっつき掃除が欠かせません。しかもちょっとでもトレーとトレーの間にすき間を作ってしまうと、砂がざざざっと床にこぼれてしまい、これまた掃除が必要です。購入者のコメントを見てみると、私と同じような不満を述べている人が多いので、商品にはまだまだ改善の余地がありそうです。
トイレが綺麗だと猫も満足!
こうした“賭け的な要素”はありつつも、面白い商品を発見した時の高揚感と、実際に使いヒットした時の喜びはなかなかクセになるものがあるので、私はこれからも適度にクラウドファンディングサイトを使って楽しんでいきたいと思います!
(公文紫都)
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