日本郵便(株)は29日、通販で購入した商品を宅配ロッカー「はこぽす」やコンビニで受け取った利用者に共通ポイントを付与する「郵便局、コンビニ、『はこぽす』で受け取ろうキャンペーン」(4月25日~9月30日)を開催すると発表した。
ポイント還元で1回受け取りのメリットを提供
「COOL CHOICE」の一環で
同キャンペーンは、経済産業省・国土交通省・環境省の共同プロジェLクト「COOL CHOICE できるだけ1回だけで受け取りませんかキャンペーン ~みんなで宅配便再配達防止に取り組むプロジェクト~」の一環として実施。同プロジェクトでは、時間指定や受け取り場所の指定で、商品をできるだけ1回の配達で受け取ることを推奨するほか、消費者が1回で受け取るメリットを感じられる取組みを呼びかけている。今回のキャンペーンでは、ポイントを還元により、1回での受け取りのメリットを通販利用者に提供する。
ECサイトや各種通販サービスで注文した商品をゆうパックで受け取る際、郵便局・コンビニエンスストア・宅配ロッカーで受け取った利用者は、新たに開設する特設サイトにエントリーすれば、「Pontaポイント」「WAON POINT」「dポイント」「エコ・アクション・ポイント」のいずれか共通ポイントサービスから、ポイントが付与される。不在再配達による受け取りで、郵便局・はこぽすを指定した場合でも、ポイントを付与する。対象の共通ポイントは、9月までは4つのポイントサービスとなるが、今後継続する場合は、拡大する予定。
拠点受け取りの普及拡大・経費削減効果に期待
ポイント数は、郵便局で受け取った場合は50ポイント、コンビニは5ポイント、はこぽすは5ポイントとなる。再配達の場合は、郵便局での受け取りが10ポイント、はこぽすは1ポイント。郵便局で受け取れば配達する必要がなくなり、経費削減効果が最も高いため、郵便局での受け取りが最もポイント数が高くなっている。
還元率は1ポイントが1円相当で、発生したポイント分の料金は日本郵便が負担する。再配達で発生するガソリン代や配達時間の人件費を、ポイント還元することで削減する考え。また、宅配ロッカーなどの拠点受け取りを普及・啓蒙する目的もある。期間は9月30日までだが、経費や再配達率の減少効果を検証し、その後の継続を検討する。
日本郵便常務執行役員の津山克彦氏は「ゆうパックをコンビニや郵便局などで受け取っているのは、全体の3%程度で、同キャンペーンにより、この比率が上がっていけば、環境負荷低減だけでなく、ドライバー不足の解消にもつながる」と語り、同キャンペーンの意気込みを語った。
「はこぽす」のオープン化を準備中
拠点受け取りだけでなく、自宅で1回で受け取ることへのポイント還元について津山氏は「現時点では検討のアイディアの一つ。今後はどのようにして自宅でも1回で受け取ってもらうか、また1回で受け取っている方々への還元についても考えていく必要がある」と語った。
宅配ロッカー「はこぽす」のオープン化については、「基本的にはオープン化にしていきたい。ただ、実際にオープン化するとなると、各物流会社との連携をスムーズにすることが必要で、現在はその方法を検討中。システム開発などの条件が整えば、オープン化をしてきたい」として、現在オープン化に向けて準備を進めていることを明らかにした。
(山本剛資)
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