NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション(株) が11日発表したNPS(Net Promoter Score、信頼度指数)の業界ベンチマーク調査によると、動画配信サービス12社のうち最もNPSが高いのは「Amazonプライム・ビデオ」となった。
プライム・ビデオはコンテンツの豊富さ・コスパなどで高評価
同調査は、インターネットリサーチモニターのうち有料動画配信サービスの利用者3127人を対象とした非公開型のインターネット調査。調査期間は8月2日~9日。同社のポリシーで1位のサイト名のみを公開している。
NPSは、家族や友人らにすすめたいかどうかで算出される指標で、推奨者(9~10ポイント)の割合から批判者(0~6ポイント)の割合を引いた数値がNPSとなり、数値が大きいほど高い評価となる。
12の動画配信サービスのうち、NPSが最も高かったのは「Amazonプライム・ビデオ」で-4.1ポイント。最下位の企業との差は51.0ポイントに。一方、12社の平均は-30.7ポイントだった。また推奨度についても、全体で「推奨度5(どちらともいえない)」の回答が最も多かった(22.7%)のに対し、「Amazonプライム・ビデオ」では、「推奨度8」(中立者)、「推奨度9」(推奨者)の回答を他のサービスよりも多く集めている。
「Amazonプライム・ビデオ」が満足度を得ている理由については、「興味があるジャンルのコンテンツの豊富さ」「コストパフォーマンス」「ダウンロードの時間の短さ・通信の安定性」などが要因として挙げられ、自由記述のコメントでは、「プライム会員の年会費だけで視聴できる無料動画が数多くある」、「想像していた以上に種類が豊富」といった声も寄せられている。
業界全体では、「興味があるジャンルのコンテンツの豊富さ」「画質や音量の良さ」「ダウンロードの時間の短さ・通信の安定性」「操作のしやすさ・インターフェイスの分かりやすさ」「コンテンツの探しやすさ」「コストパフォーマンス」などがユーザーに求められている(重要度が高い)反面、それらを満たしている(顧客満足度の高い)サービスは限られているなど、重要度と満足度にギャップがあることが同調査で明らかになっている。一方、「Amazonプライム・ビデオ」は、全体的に重要度と満足度のギャップの大きかった項目で業界トップクラスの満足度を得ており、これが推奨度を押し上げる要因になったと考えられる。
同調査では他に、NPSセグメント別に対象の動画配信サービスの視聴時間を分析。推奨度9~10の推奨者のうち43.4%が週に4時間以上視聴しているのに対し、推奨度0~6批判者は15.2%が視聴するにとどまるなど、推奨度が高いほど視聴時間も長いといった結果が得られた。
推奨者と中立者との間で満足度の差が最も大きかったのは、「おすすめコンテンツのレコメンドがある・おすすめが適切である」と「新作の早さ」で、特に視聴時間の長い推奨者は、レコメンド機能や新作など付加的なサービスへの評価が高かった。それに対し、批判者(推奨度6以下)では、視聴時間が短いだけでなく、「コストパフォーマンス」と「コンテンツの豊富さ」といった基本的な要素への不満が顕著に見られた。
また、各動画サービスを利用する際の決め手となった情報源については、1位は「自分の家族や友人・知人からのおすすめ(口コミ)」(25.1%)、2位は「動画配信企業のウェブサイト」(21.8%)、3位は「ウェブサイト上の広告」(13.8%)の順になっている。
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