2019.01.07 コラム
メルマガがスパム・迷惑メール!?ECがやるべき対策とは…CVRを高めるメルマガ講座(5)
「通販通信」読者の皆さま、こんにちは。メルマガ配信システム「コンビーズメールプラス」などを提供する(株)コンビーズ カスタマイズチーム WEBディレクター奥道です。
日々のEC・ネットショップ運営におけるメールマーケティングのヒントをお送りするこの連載、今回は「スパムメール」「迷惑メール」についてお送りします!
▽連載一覧
第3回:ステップメールの効果を最大化する4つのポイントとは?
第5回:メルマガがスパム・迷惑メール!?ECがやるべき対策とは
到達率や開封率が低い元凶は「メールフィルター」!?
ECメールをスパム扱いする迷惑メールフィルターとは?
EC・ネットショップでメール配信を行っている多くの担当者さんは、日々苦労してメルマガを作成していると思います。
ただ、どんなに工夫を凝らしたメルマガであっても、ひとたび迷惑メール(スパム扱い)と判定され、迷惑メールフォルダに振り分けられてしまうと、ユーザーにメールが到達したとは言えず、開封もされません。もちろんメールの内容が伝わることはありません。
スパムや迷惑メール扱いとなる判定基準はサーバーやセキュリティソフトによって違うため、何が原因でスパム・迷惑メール扱いとなっているのかが判別できないケースも多々あります。
メールマーケティングにおいて、とても厄介なお節介者が、この「迷惑メールフィルター」なのです。
今回は、EC・ネットショップの皆さまが頑張って作って送ったメールがスパム・迷惑メール扱いされないための対策や、スパム・迷惑メールと判定された場合の対処方法をご紹介していきます。
いつの間にか自社のEC・ネットショップのメールがスパム・迷惑メール扱いされないよう、しっかりと対策をしていきましょう!
スパムメール扱いされないためのECにおける対策とは?
スパム・迷惑メール判定される原因はそれぞれケースによって異なります。ただ、スパム・迷惑メールと判断されるにはそれなりの理由があります。
・オプトインを実施する
スパム・迷惑メールの代表例として、受信を希望していない相手に対するメール送付があります。重要なポイントとしては、相手が受信を希望していないことを知らずにメールを送ってしまっていたとしても、迷惑メールと判定される恐れがあることです。
こうしたケースを防ぐためにも、オプトインの実施は非常に重要です。
オプトインとは何かというと、事前にメール受信に同意する意思表示を確認することを言い、「シングルオプトイン」と「ダブルオプトイン」というものがあります。
「シングルオプトイン」とは、EC・ネットショップの場合は会員登録の画面上でメールアドレスの入力や受信の有無を確認するチェックボックスの選択によって行うことをいます。
「ダブルオプトイン」とは、メール受信希望者に確認メールを送り、受信意思の再確認を行うものです。
オプトインをきちんと実施することによって、相手のメールアドレスの入力ミスによるエラーを防ぐことができ、また不要な送信エラーで迷惑メール判定を受ける可能性を提言することもできます。
・宛先の配信リストを精査する
メルマガを送信する宛先リストは常にチェックする必要があります。
ネットショップが読者の皆さまへ送っているメールが、他のスパム・迷惑メールと同じだと判定されてしまう理由のひとつとして、「すでに使われなくなっているアドレス」「間違って入力されたアドレス」に対しての送信を続けているからかもしれません。
配信解除しないまま放置されたアドレスにメールを送信し続けると、エンゲージを下げるだけでなく、スパム・迷惑メールと判定されるリスクも上昇させてしまいます。
当初は健全な宛先リストであったとしても、時間とともにいくつかの宛先は送信できなくなっている可能性があります。
常に宛先リストを良い状態に保つことはエンゲージを高め、結果としてスパム・迷惑メール判定を回避することにつながるのです!
・メール認証(SPF・DKIM)設定を行う
ウェブ上で使用されるメールには、システム上送信元のアドレスを自由に設定することができます。このために、多くのスパム・迷惑メールの送信元は有名企業などのドメインに偽装(なりすまし)されています。
一方で、なりすましではないことを証明することによって、スパム・迷惑メール判定を回避することができます。送信者本人が送ったメールであることを証明することをメール認証といいます。
メール認証を行うには、送信元のIPアドレスが、送信元のドメインを正式に経由し、認証されていることを示すSPFが有名です。
さらに送信されたメールが途中で何らかの改ざんをされていないかチェックし、安全であることを保証するDKIMと呼ばれる規格もあります。
SPFとDKIMの双方に準拠していると、スパム・迷惑メール判定を受けないための大きな要素となります。
・レピュテーションが下がる原因を見つける
レピュテーションとは日本語でいい直すと、評判のことです。
メール送信者であるEC・ネットショップのみなさんのドメインは、各サーバーやセキュリティソフトによって常にチェックされています。
もしもみなさんがそれと気が付かず、無効なメールアドレスに送信を繰り返していたり、意図せず大量のメールを配信していたなら、このレピュテーションが下降してしまいます。
さらに、「一定期間開封されない」「クリックされない」というメールの開封率や到達率が低い送信者は、自ずとレピュテーションが低くなってしまいます。
なぜなら、これらの状況は全てスパム・迷惑メールと共通する特徴であるためです。注意が必要です!
それでも迷惑メール判定を受けてしまったら
レピュテーションが一定水準以下に落ち込んでしまった送信者のメールはスパム・迷惑メールと判定されます。
皆さまがどれほど「スパム・迷惑メールではない」と主張しても、送信元がメール認証を行っていない、受信者がメールを読まない、そもそも宛先のメールアドレスが存在しない、といった状況では、本当の迷惑メールと大差がなくなってしまいます。
スパム・迷惑メールの送信者と見なされれば、皆さまのドメインはブラックリストに掲載されることになります。そうなってしまう前に、一刻も早く対策を講じる必要があります!
・ブラックリストからの解除を申請する
実際に、インターネット上にはスパム・迷惑メールに関係するアドレスをリスト化し、一般に公開しているものがあります。これがいわゆるブラックリストで、DNSBLとかDNSブラックリストと呼ばれています。
多くのメールサーバーでは、このブラックリストに掲載されているアドレス(サイト)から送られてきたメールをスパム・迷惑メールとして処理しています。
このブラックリストはもちろんスパム・迷惑メール関連のアドレスが掲載されるのですが、間違って一般のアドレスが掲載されることもあります。
もしも皆さまのアドレスがこのリストに掲載されてしまったなら、ただちに解除申請を行いましょう。特に問題がなければ、通常は1週間程度で解除申請が受諾されます。
・エンゲージメントを常にチェックする
EC・ネットショップの皆さまのメルマガが迷惑メール判定を受けてしまうと、そのメールが相手に到達・開封される可能性がかなり低くなります。
あるいはスパム・迷惑メール判定を受けていないメールであったとしても、相手がそのメールに対して何の興味も示さない状況が続いたなら、それはいずれ迷惑メールと判定されてしまうかもしれません。
大切なのは、そのメールが本当に相手にとって必要とされているかを常にチェックするとともに、相手のアドレスがアクティブであるかをチェックしておくことです。
エンゲージメントが低いままのメールアドレスであったなら、宛先リストから思い切って削除してしまうことも、ときに必要なのです!
まとめ
スパム・迷惑メールは、インターネットの利用環境を健全に保つ上で大きな弊害となっています。
そのためサーバーやプロバイダーはさまざまな方法でスパム・迷惑メールを排除しようと躍起になっているのです。
その一方で、まじめにメールを配信しているEC・ネットショップのアドレスが迷惑メールと関連付けられ、ブラックリストに掲載されてしまうこともあります。
自社のメールが相手に必要とされているか、受信を希望しているか、相手のアドレスは現在でも健全な状態にあるかなどを常にチェックし、レピュテーションが下がったときにはその原因を早急に発見し対応することが、自らのメールを迷惑メールにしないための方法といえるのです。
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筆者:(株)コンビーズ カスタマイズチーム Webディレクター 奥道 綾子
2012年よりWEB通販に特化したファッションアパレル企業にWEBデザイナーとして従事。WEBをはじめ紙媒体を含むデザイン業務全般を担当。2018年5月、コンビーズに入社。
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第3回:ステップメールの効果を最大化する4つのポイントとは?
第5回:メルマガがスパム・迷惑メール!?ECがやるべき対策とは
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