クックパッド(株)は29日、自社の生鮮食品EC「クックパッドマート」で、朝8時までに注文すれば、当日の夕方5時以降に商品を受け取れるようにしたと発表した。
「朝の注文で、きょうの晩ごはんに間に合います!」
これまでの注文締切時間は配送日当日の午前2時。「当日集荷・当日配送」の機能がよりアップした形だ。
クックパッドマートでは、受け取り場所となる「マートステーション」から半径2~30kmの範囲内にある販売店、生産者の商品を注文できる、地産地消型のECサービス。宅配ではなく拠点へのルート配送を採用し、トラックが販売店、生産者から集荷し、そのままマートステーションへ配達するため、配送効率が高く再配達を発生させない配送モデルを実現している。
今回の更新は「朝食の支度の後に注文したい」「通勤時に注文したい」「注文しようと思ったのに寝てしまった」といった利用者ニーズに応えた対応だが、前日締切から当日深夜2時締切へ切り替えたのは、ほんの5か月前だった。
オペレーションの自動化で当日配送を実現
同社によると、その際のハードルは「手動オペレーションからの脱却」。店舗への発注処理やドライバーへの配送依頼などのオペレーションを極力自動化することで、運営スタッフが稼働していない時間帯の注文締切を実現させた。
そこから今回、さらに朝8時締切に踏み切るための障害は「現実世界の時間的制約」だったという。販売店はその時間になるまで発注量が分からない。当然、商品準備にかけられる時間が少なくなり、各販売店が対応できる時間を見つけるのが難しかった。朝一番で仕入れに行くような鮮魚店などの場合は対応できないケースも。
そうした販売店に出店し続けてもらえるよう、今回から店によって異なる締切時間を設定できる仕組みを導入したが、締切時間をどうしても後ろ倒しできなかった販売店もあり、それらの店舗の商品は朝には注文できなくなってしまった。全体としては利便性が増したものの、注文できる商品が限られてしまうというデメリットもあるのが現状という。
配送ドライバー向けのシステムも導入へ
注文の締切が遅くなると配送のスケジュールも厳しくなる。配送日の朝に注文内容が確定し、集荷が必要な店舗が決まると同時に、ドライバーが集荷配送に出発する。そして、ユーザーのその日の晩ごはんに間に合わせるために、遅くとも夕方5時には配送を完了する。時間的制約の中で、安定した集荷配送を行うための仕組みづくりと運用は不可欠だ。
同社は近く、さらなる工夫を加えた配送ドライバー向けのシステムも導入の予定。今後は朝注文でも出来るだけ多くの種類の食材を用意できるよう努めていくことはもちろん、翌日以降の注文をあらかじめ入れておくことができるようにしたり、よく頼む食材は定期注文できるようにしたりと、締切時間に限らない機能アップデートによる体験改善も進めていく考えだ。
<マートステーション設置場所(8月29日時点)>
・カラオケの鉄人 学芸大学店
・なんでも酒やカクヤス 学芸大学前店
・ツルハドラッグ 柿の木坂店
・ドラッグストアスマイル 世田谷太子堂店
・ムサシノクリーニング 学芸大店
・モンソーフルール自由が丘本店
・クリーニングWAKO 三軒茶屋店
・ツルハドラッグ 目黒中根店
・ツルハドラッグ 中野若宮店
・ツルハドラッグ 下北沢南口店
・ツルハドラッグ 南品川店
・カラオケの鉄人 桜木町店
・カラオケの鉄人 中華街店
・ツルハドラッグ蒲田店
・ツルハドラッグ 東蒲田店
・カラオケの鉄人 渋谷道玄坂店
・カラオケの鉄人 武蔵小杉店
・カラオケの鉄人 下北沢店
・カラオケの鉄人 自由が丘店
・カラオケの鉄人 蒲田店
・ツルハドラッグ 新宿上落合店
・カラオケの鉄人 神田西口駅前店
・カラオケの鉄人 人形町店
・アソビル
・カラオケの鉄人 鶴見店
・カラオケの鉄人 銀座店
・GMOクラウド株式会社 ※社員のみ利用可能
・クックパッド株式会社 ※社員のみ利用可能
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