世界最大規模のオンライン・マーケットプレイス「eBay(イーベイ)」への出店を通じ、日本企業の「越境EC」を支援するイーベイ・ジャパン(株)はこのほど、2019年度第3四半期(7~9月)に日本のセラーから出品されたアイテムの販売動向を発表した。飯能・ムーミンバレーパーク限定品が売れ筋1位となったほか、目立ったのは売上前年比で成長率2位、売上ランキングでも3位と5位に入った「カメラカテゴリー」だった。
年末商戦に向けて日本からの出品も世界から注目
日本のカメラやレンズは海外で人気が高く、eBayでも取引が活発なカテゴリーだ。近年はレトロなフィルムカメラも売れており、日本国内では安く取引されるものでも、海外では高値で取引されることがあり、家庭に眠っているような中古カメラの出品が増加すれば、まだまだ売上が伸びる余地はあるという。
2019年もあと2か月足らず。アメリカでは11月29日のブラックフライデーを皮切りにサイバーマンデー、クリスマスと年末商戦がスタートし、一年で最も商品の取引が活発になる季節だ。今年は世界的なスポーツイベントなどで来日外国人が増え、日本に対する関心も高まっていることから、越境ECでも日本からの出品が最も注目されている時期と言え、セラーにとっては売り上げ伸ばすチャンスでもある。
イーベイ・ジャパン「越境」取引ランキング(2019年3Q)
商品別売上ランキング<第2四半期(4~6月)>
1位は、3月にオープンした埼玉県飯能市のテーマパーク『ムーミンバレーパーク』の限定ムーミンマグカップ。前期でも4位にランクインしたが、さらに人気を集めた。また、2位はトレーディングカードゲーム『マジック:ザ・ギャザリング』の日本版商品。日本のみで販売されている商品が1・2位を占めた。
『マジック:ザ・ギャザリング』に限らず、遊戯王やポケモンカードなどのトレーディングカードの人気が欧米で加速している。さまざまな言語のレアカードを集めるコレクター需要も高く、希少性の高い日本限定版のカードも高値で取引されている。日本国内市場も1000億円を突破し、多数の国産人気タイトルが存在する中、世界各国からも日本のトレカ市場に注目が集まっている。
1位〈4位〉 「ムーミンバレーパーク」限定アラビアムーミンマグカップ
2位〈1位〉 マジック:ザ・ギャザリング 灯争大戦 ブースターパック 日本語版)
3位〈3位〉 ソニープレイステーション
4位〈2位〉 セイコー メカニカル
5位〈-〉 ポケットモンスター カビゴン ぬいぐるみ
カテゴリー成長率ランキング(前年同期比)
米国では日本のキャラクター商品が人気。1位の「おもちゃ」は19%増、キャラクター商品だけではなく企画商品も人気。例えば、世界的に人気の新作映画が発表されるタイミングで、日本の企画商品が販売される。海外での流通量は限られ、越境販売で売れ筋。
また、2位のカメラは14%増。3位になった「ゲーム」の好調要因は、ゲーム機の販売が好調なことで、同じく14%増。生産中止が決まった商品は eBay.comでは大変人気があるという。需要と供給のバランスの違いから、日本では潤沢に在庫があるにも関わらず、海外では売り切れになってしまっている商品なども。
カテゴリー別売上ランキング <第2四半期(4~6月)>
3位の「フィルムカメラ」は、日本ならではの商品。日本国内に良質な中古品が揃っていることもあり、日本からの販売は盛ん。日本のセラーの商品が、eBay.comで非常に高いシェアを誇っている。すでに生産中止になった古いフィルムカメラは世界中のバイヤーが探していることから、今後も安定的な需要が見込まれる。
また、「チェキ」のような新品の新しいフィルムカメラ も、定番の売れ筋商品。レコードと同様に新しいアナログ商品が、ミレニアル世代、Z世代の間で人気が出てきていることから、今後も人気が続くと考えられる。
1位〈1位〉 レディースバッグ、ハンドバッグ
2位〈3位〉 時計、パーツ&アクセサリー
3位〈5位〉 フィルムカメラ
4位〈4位〉 アニメ、キャラクターグッズ
5位〈2位〉 カメラレンズ、フィルター
6位〈7位〉 アジアアンティーク品
7位〈―〉 ゲーム(本体)
8位〈―〉 ビデオ・ゲーム(ソフト)
9位〈9位〉 釣り具
10位〈―〉CD
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