ECモール「auWowma!」を運営するauコマース&ライフ(株)(以下、aCL)は18日、モール内に瀬戸内エリアの特産品を扱う専門ショップ「せとうち物産展」をオープンした。同日に締結された、KDDI(株)と(株)瀬戸内ブランドコーポレーション(以下、SBC)による瀬戸内エリアの観光産業活性化などを目的とした包括連携協定による取り組みの第1弾という位置づけだ。
「3年とらふぐ」など逸品が勢揃い
「せとうち物産展」は、瀬戸内海を囲む7県(兵庫・岡山・広島・山口・徳島・香川・愛媛)の特産品を扱う。淡路島の特産品である玉ねぎのスープや「3年とらふぐ」、小豆島のオリーブオイル、瀬戸内海で獲れる柑橘類の加工品などが並ぶ。「せとうち物産展」の運営はKDDIと包括連携協定を結んだSBCが属する「せとうちDMO(※)」のグループ企業である(株)島と暮らすが担当している。島と暮らすでは、自社サイトや楽天市場、Yahoo!ショッピングにも出店している。
地場のEC参入の後押しにも期待
現時点では、「auWowma!」のトップページで「せとうち物産展」の露出を強化している。今後は「独自のキャンペーンなども仕掛けていく予定」(aCL広報)としている。SBCの事業本部長である山根豪太氏は「島と暮らすでは各種モールなど多店舗展開しているが、今回の取り組みを通じて『auWowma!』での販売が大きな柱になることを期待している」と語った。また、「(連携の取り組みで)今後具体的な企画としてどんなことをやっていくかは未定だが、例えば瀬戸内エリアの旅行プレゼントなど観光産業の活性化につながる仕掛けを打ち出していきたい」とも話した。
SBCでは「せとうちエリアの企業がECを自力で頑張るきっかけにもなってくれたら」(山根氏)とし、aCLも「こうした取り組みを起点に、auWowma!で活躍する店舗さまが増えてくれたら」(広報)とコメント。
KDDIは5G技術などで支援
同日にKDDIとSBCの間で結ばれた包括連携協定の主な内容は次の通り。
(1)ICTソリューションの瀬戸内エリア事業者への普及、提供
(2)人材やノウハウ、情報発信力を活用した交流や関係人口の創出
(3)瀬戸内地域産品の都市圏に向けた発信、普及、販売
(4)5Gなどの先端技術などを活用した観光支援・サービス開発
(5)都市圏の人材による、瀬戸内エリアでの活躍支援
(6)観光課題や社会課題を解決するベンチャー企業への共同投資
この中で、KDDIの子会社であるaCLは(3)の部分を「auWowma!」などを通じて担っていく。そのほかKDDI側は5Gなど先端技術の提供や、ビッグデータを活用したマーケティングやプロモーションの支援、地方創生ファンドによる出資検討などを行う。
連携のキッカケはauWowma!
そもそもKDDIとSBCの包括連携協定のきっかけとなったのが「auWowma!」だったという。SBCの山根氏は「当初はauWowma!への出店のやりとりの中で『ただ出店するだけでなく、何かできないだろうか?』と持ちかけたところ、スケールが大きくなり本体であるKDDIとの大きな取り組みとして検討していきましょう、となった」と背景を話す。
※せとうちDMO=瀬戸内海を囲む7県合同で地域の観光ブランド化を推進するために結成された組織。持続可能な観光地経営を目指し2016年に創設された。7県や中国経済連合会などが参画する(一社)せとうち観光推進機構や、地銀などが出資するSBCなどで構成される。DMOとはDestination Management/Marketing Organizationの略で、観光マネジメント/マーケティング組織といった意味)
この続きは、通販通信ECMO会員の方のみお読みいただけます。(登録無料)
※「資料掲載企業アカウント」の会員情報では「通販通信ECMO会員」としてログイン出来ません。