楽天インサイト(株)は24日、コロナ禍での買い物の意識と動向を聞いた「サステナブルな買い物に関する調査」の結果を公表した。「サステナブル」と「買い物」を結び付け、意識が強まったと答えた人は3割超。マイバッグへの関心も高かった。
20代と60代の女性は4割強が意識
「サステナブルな買い物」とは環境や社会、経済に配慮した買い物を指す。調査は5月26日~28日の3日間、登録モニターの中から20~60代の男女1000人を対象に行った。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、「サステナブルな買い物」に対する意識について、「強まった」「やや強まった」と回答したのは全体の32.9%だった。女性20代が41.8%で最も高く、次いで女性60代の41.1%。男性40代と男性50代は2割程度(それぞれ21.0%、22.9%)と、他の性年代よりも低い結果となった。
意識が「強まった」「やや強まった」と答えた人に理由を聞いたところ、「節約意識が高まった」が最多で45.3%。次いで「家で過ごすことが増え、暮らし方を見直すようになった」(44.7%)、「健康や安全への関心が高まった」(42.6%)、「買い物に行く頻度が減り、以前より何を買うか考えてから買うようになった」(41.6%)の順だった。「節約意識」は男性60代の61.8%が、「暮らしの見直し」は女性40代の55.6%が、一番高い結果となった。
買い物回数減・必要最低限の意識高く
買い物に対するどのような意識や行動に影響があったかを聞いたところ、「一回の量を増やし、一度にまとめるようになった」が48.1%と最も高く、次いで「必要最低限のものだけを買う」(41.8%)だった。「意識するようになった」の上位3項目では、「マイバッグを積極的に利用する」(17.8%)、「一回あたりの買い物量を増やし、一度にまとめて買い物する」(17.4%)、「レジ袋は使わない」(14.8%)だった。
マイバッグやレジ袋の利用実態を把握するため、最もよく利用する場所を聞いたところ、スーパーマーケットでは「マイバッグやマイバスケット」が76.4%だった一方、「レジ袋や紙袋」は21.2%にとどまる結果となった。スーパーの次に多かったのは地元の商店街で46.6%、次いでドラッグストアが39.1%、その他の場所ではそれぞれ2割程度にとどまった。
マイバッグやマイバスケットを使う人に理由を聞いたところ、「レジ袋が有料だから」が71.8%と最も多く、次いで「環境にやさしいから」(40.0%)となった。一方、マイバッグを使わない人の理由では、「レジ袋をゴミ袋として活用しているから」が最も高い40.7%。次いで、「レジ袋を無料でもらえるから」が38.1%、「マイバッグの持参が面倒だから」が29.6%となった。
衣服・下着類の買い物意欲減退
コロナ禍の前後で、買い物の頻度の変化を5つのカテゴリ別(食品、水・ソフトドリンク、アルコール飲料、日用品・生活雑貨、衣服・下着類)に聞いたところ、5つのカテゴリすべてで、影響を受けた後の買い物頻度が減った人が2割以上を占めていた。特に「食品」カテゴリでは、減った人の割合が高く約4割となった。
「食品」では影響前は「週に3~4日くらい」が30.2%で最も高かったが、影響後は「週に2日くらい」が29.5%で最も高い結果となった。また「衣服・下着類」では、影響前は3.9%だった「買わない」の回答が、影響後は14.7%と10ポイント以上高くなる結果となった。
さらに、普段の買い物場所を影響前と後で聞いたところ、「食品」はショッピングセンター、「水・ソフトドリンク」はコンビニエンスストア、「日用品・生活雑貨」は主にホームセンター、ディスカウントストアが普段の買い物場所と答えた人が影響後は減っていた。特に「衣服・下着類」では、衣料専門店、ショッピングセンター、百貨店が普段の買い物場所と答えた人が影響後では大きく減る結果となった。
5カテゴリすべてEC需要増…ファッション顕著
インターネット通販は全カテゴリにおいて2~4ポイント増となりEC需要が伸びていることがうかがえる結果となった。衣服・下着類については、影響前と比べて6.5ポイント増の36.3%となり影響前後でショッピングセンターよりも割合が高くなった。
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