コロナ禍の混乱を悪用したネット詐欺に注意――。ソフトバンクグループのBBソフトサービス(株)は、新型コロナウイルスの影響が長期化する中で増加が予想される「偽販売サイト」や「フィッシング詐欺」に遭わないための事例と対策を公開し、注意を呼びかけている。
給付金関連や衛生用品ECの偽サイトも
「犯罪者は常に人々の需要を見越して詐欺の手口を考えている」と同社。実際に、緊急事態宣言が出た4月には、ECショップを装ったフィッシング詐欺が前年同月比で5倍以上。マスクや給付金を材料に使って公共機関と偽り、個人情報を盗み取る手口も横行している。
新型コロナウイルスの感染拡大で、一時は日本中でマスク不足が叫ばれた。消毒液などの予防商品や、ネットのデマによって大きく買い占めが広まったトイレットペーパーなど、この数か月でさまざまなものの需要が高まり、供給が追い付かなくなることもあった。気を付けたいのが、こうしたコロナ禍の影響を悪用した「偽販売サイト」の存在だ。
偽サイトを見抜く5つのポイント
BBソフトサービスは、偽販売サイトにだまされないために5つのポイントを挙げている。特に初めて利用するショッピングサイトでは、(1)会社概要をチェックする(2)住所・電話番号を検索して、会社の存在をチェックする(3)決済方法、口座名義をチェックする(4)URL・トップレベルドメインをチェックする(5)販売価格をチェックする――。
実在の企業や組織をかたって、個人情報やパスワードなどの情報を不正に入手しようとする詐欺がフィッシング詐欺。主に「パスワードの変更」や「重要なお知らせ」といった、いかにもログインをして確かめたくなるような詐欺メッセージを送り、誘導先の偽サイトで入力された情報を抜き取るといった手口だ。
モールや再配達のSMSにご用心
Amazonや楽天など大手のショッピングサイトを装い、偽サイトへのログインを促す手口は
非常に多く見られる。運送サービスをかたるフィッシング詐欺では、SMSやメールで「もうすぐお届け予定の荷物があります。ログインしてご確認ください」「荷物をお届けにあがりましたが、不在のため持ち帰りました。再配達手続きはこちら」。そういえば頼んでいた商品があったかなと思って、ついログインしてしまいがちだが、それはフィッシング詐欺かもしれない。
給付金振込やマスク無料送付を騙る手口も
国の給付金やマスク送付を装ったフィッシング詐欺では、メールやSMSから「給付金の振込を行いたい」「マスクを無料送付したい」といった誘い文句で、偽の申請サイトに誘導し情報を入力させる手口も散見。今後も、国などの公的機関から支援やアンケートなどの機会があるかも知れないが、それに便乗した詐欺の手口も増えることが予想される。
フィッシング詐欺にだまされないポイントは、「登録した・利用した覚えのあるサービスかどうか」「文面や表現の仕方に違和感はないか」「緊急や重要など、焦らせようとする内容ではないか」など。Webサイトでチェックすることは、「メール内のリンクではなく、公式サイトのブックマークや検索からアクセス・ログインする」「クレジットカード情報や銀行情報の入力を求められた場合は疑ってかかる」ことだという。
「不審なアクセスがあり、アカウントを停止しました 解除するにはこちら」「【注意喚起】不審なメールにご注意ください」「セキュリティ強化のため、年に一度ログインをして情報を確認してください」。一見、善意で送っているような内容でのフィッシング詐欺も多い。どんなメールでも、安易にログインする前に一度考えることが大事。新型コロナウイルスの影響で社会や生活は変動しているが、「こんな時だからこそ冷静なネット利用を」と呼びかけている。
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