(株)千趣会が30日発表した2000年12月期第2四半期(1~6月)連結決算は、売上高が前年同期比3.8%減の422億2600万円、営業損失は5億6300万円(前年同期は5億5900万円の営業利益)、純損失は30億円(前年同期は79億円の純利益)となった。
通販事業は11.8%増収、大幅増益に
通信販売事業は、重点的に投資した集客プロモーションの奏功や継続的なオペレーション改革の実行による粗利率の改善など、事業構造改革の効果が着実に現れていることに加え、消費者の外出自粛による新たな需要の獲得もあり、増収増益となった。一方で、ブライダル事業は、新型コロナウイルスの感染拡大懸念の高まりで、4~6月に予定されていた挙式披露宴の大多数が延期となるなど、外部環境の大きな変化により売上高は大きく減少した。
カタログ及びインターネットを中心とする「通信販売事業」の売上高は346億5000万円 (前年同期比11.8%増)、営業利益は12億1500万円(前年同期は3200万円の営業利益)となった。一定期間に購入がない顧客へ積極的なアプローチを行うなど、顧客基盤の再構築に注力した結果、減少傾向にあった主力のベルメゾンの購入者数が増加に転じた。
このほか、オペレーション改革による原価低減推進などの効果や、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う巣ごもり消費の増加、リモートワークに起因する家具・生活用品販売の拡大などの新たな需要を顧客視点で品揃えを最適化して獲得したことにより、前年同期と比較して大幅な増収増益となった。
ブライダルが約60%減、赤字21億円
ハウスウエディングを中心とする「ブライダル事業」の売上高は39億200万円(前年同期比59.2%減)、営業損失は21億4200万円(前年同期は3億100万円の営業利益)。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、挙式披露宴の延期などの発生や営業活動の自粛の影響が大きく、大幅な減収減益となった。
なお、こうした影響はコロナ禍の終息まで継続すると考えられるため、同事業は当面、経費削減に注力するとともに、館内衛生管理の徹底や新たなニーズへの対応などの「withコロナ」を前提とした取り組みを推進することにより、業績の改善を図っていくとしている。
法人事業は増収増益、クレカ紹介は苦戦
法人向けの商品・サービスを提供する「法人事業」の売上高は25億3700万円(前年同期比14.1%増)、営業利益は2億5100万円(同49.8%増)。新規顧客の獲得と既存顧客の取引拡大に注力し、サンプリング・ノベルティでの新規クライアント成約が寄与し、増収増益となった。
ベルメゾン会員を中心に保険選びのサポートやポイント率の高いクレジットカードを紹介するサービスを提供する「保険・クレジット事業」の売上高は2億円(前年同期比27.0%減)、営業利益は9300万円(同35.9%減)。ブライダル事業との連携や子育て世代へのアプローチなど新たな営業手法を実施したが、コロナ禍に伴う営業活動自粛の影響で減収減益となった。
子育て・化粧品製造などの「そのほか」も増収増益
子育て支援事業、化粧品製造販売事業などを行う「その他の事業」の売上高は9億3500万 円(前年同期比10.1%増)、営業利益は1600万円(前年同期は88百万円の営業損失)となった。子育て支援事業は、19年4月に開園した保育園2園と付加価値を追求した周辺事業として開始した学童保育事業の事業運営が順調に推移している。
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