ルーツ・オブ・コミュニケーション(株)が運営する、シニアマーケティングに役立つ情報を提供するポータルサイト「シニアライフ総研」が6日、一般に持たれているシニア像と実態を数字で検証したユニークな調査結果を発表した。シニアにまつわる「ウソとホント」。辛辣さも伴うが、実像を知るには格好の問いばかり。消費行動の読み解きの助けになるか――。
調査は、55歳以上の1965年(昭和40年)以前に生まれた「シニア層」と呼ばれる全国の男女1532人を対象に実施した。第1弾は「これってウソ?ホント? ライフスタイル編」。第2弾には「経済事情&IT活用」の実態を公表予定という。
女性は 子供>友達>旦那!?
■「夫婦間に温度差!? シニア男性は妻に片思い!?」――ウソ? ホント?
〇ホント! シニア男性が最もコミュニケーションをとっているのは「配偶者・パートナー」で64%。女性は48%と差異があり、「子供」(24%)や「友人」(6%)という答えも男性より多い。つまり、対象者が多いというのが実情のようだ。
しかし、今後もっとコミュニケーションを増やしたい相手として、男性は「子供」(33%)、「配偶者・パートナー」(32%)に対し、女性は「子供」(35%)、「友人」(34%)で、「配偶者・パートナー」は20%。「孫」(19%)や「兄弟姉妹」(15%)へも目が向いている。男性はこの現実を真摯に受けておくことが必要だ。
健康シニア族は45%
■「シニアは病院通いが多い!?」――ウソ? ホント?
✖ウソ!! 特に疾患・持病等はなく通院の必要がない「健康シニア族」は全体で45%。「日常生活に支障がない程度の疾患・持病がある」程度を含めると、全体の74%が健康体だ。「健康シニア族」は男性39%に対し、女性が51%で牽引している。
シニアの趣味1位は「国内旅行」
■「シニアは自宅にこもりがち!?」――ウソ? ホント?
✖ウソ! 「国内旅行」(44%)、「温泉旅行」(23%)、「日帰り旅行」(20%)など、トラベル系のアウトドアな趣味が人気。「映画鑑賞」「パソコン」「ウォーキング」「音楽鑑賞」「スポーツ観戦」「読書」「園芸、盆栽、ガーデニング、家庭菜園」なども人気で、インドア派とは言い切れないと思われるが、トラベル系以外は比較的ひとりで完結する趣味が多いのも特徴。
終活、まったく計画ないが47%
■「シニアにとって今や終活は当たり前!?」――ウソ? ホント?
✖ウソ! ここ数年「終活」というキーワードを耳にする機会が増えたが、果たして当事者のシニアは意識的に取り組んでいるのか。「終活」が出来ている人(「計画通りに実行中」「計画済み、まだ実行していない」「計画したが、実行できなくなった」の合計)は21%で、全く「計画していない」人となると47%が現状だ。
ちなみに、「将来や余生で特に不安に思っていること」として「健康・病気」(58%)、「医療費・介護費用」(29%)、「生活費」(27%)が特に高く、もしもの時の備え方や計画などを家族も含めて決めておくことは重要に思えるが、「終活」はまだまだ多くはない。
■「女性の平均寿命が長いのは必然!?」――ウソ? ホント?
〇ホント! 平均寿命が延びているのは医療技術の進歩のお陰であることは間違いないが、健康維持のために「食事への配慮(食事制限や栄養管理など)」(48%)、「散歩・ウォーキング」(33%)を中心に、何かしら取り組んでいる人が7割以上いることも大きな要素。特に平均寿命の長い女性は「食事への配慮」(54%)、「体操」(25%)、「健康食品やサプリメントの摂取」(23%)など、具体的な取り組みを男性よりも実施していることも大きな要因だ。
調査したルーツ・オブ・コミュニケーションは、「シニアマーケット」への参入予定企業や、すで
に参入していて事業規模を拡大予定の企業のマーケティング・広告・販促担当者に向け、シニ アマーケティングに役立つ情報を提供。ビジネス展開の一助になり、ひいてはセカンドユーザ ー(生活者)の健康寿命を延ばす社会の実現を見据えて運営している。
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