EC・通販業界にはさまざまな「EC構築プラットフォーム」が存在し、自社の商品やサービスに合ったEC構築サービスを選択することが、ECサイトの成功の近道となっている。こうした状況のなか、GMOシステムコンサルティング(株)のEC構築プラットフォーム「ECオリジン」が、サブスクリプション型のECサービスやD2Cの領域で導入社数を拡大させている。「ECオリジン」の特長・メリットなどについては、同社マーケティング部の尺田怜氏に話を聞いた。
低コストで最適なECプラットフォームを構築
――「ECオリジン」のサービスの特長ついて、お聞かせください。
尺田:当社は、インターネットをサービスインフラとしたWebシステムの開発および保守・運用を受託するシステムインテグレータです。クラウドECパッケージ「ECオリジン」の提供をはじめ、ネット通販サイト構築など、EC支援において多数の実績があります。
ECオリジンは、「ECパッケージのあり方を再定義する」をコンセプトに、GMOシステムコンサルティングがゼロから開発したECパッケージです。
EC業務に必要なオペレーションを想定して設計されており、必要な多くの機能が始めから揃っているため、新たに機能を追加することなく、低コストで最適なECプラットフォームを実現することが可能です。
――「ECオリジン」はサブスクEC、D2C領域などで導入が進んでいるそうですが、「ECオリジン」が得意なサービス形態、業種などについてお聞かせください。
GMOシステムコンサルティング(株)マーケティング部 尺田怜氏
尺田:「ECオリジン」はBtoC、BtoB、越境、モールなどサービス形態、業種問わずにご対応可能なプラットフォームですが、近年は特にサブスクリプションとBtoBに力を入れており、実績も増えております。
特にサブスクサービスで導入が進んでいる理由としては、サービスごとに必要なカスタマイズについて、スピーディーで柔軟な対応ができることだと思います。サブスクサービスでは、料金プランが複数あるほか、商品の貸出・返却・最終的な販売など、複雑なルールが存在することが多く、どうしてもサービスごとにある程度のカスタマイズが必要。ECオリジンは、カスタマイズに柔軟に対応できるシステムで、最短3カ月でもオープンできることが評価を得ています。
コスト面でも、月々のランニングコストはビジネスの成長に応じたシステム利用料になっているため、導入しやすいとう利点もあります。
新規顧客獲得数が2.5倍、カートイン購入率9割を達成
――どのような導入事例がありますか?
尺田:事例を3つ紹介させていだきます。まずは(株)メアシス様の事例です。
コンタクトレンズ関連製品のECサイトをリニューアルし、ECオリジンをご採用いただきました。商材がコンタクトレンズのリピート型のサブスクサイトとなります。
基幹システムやパートナー提供サービスと連携し、新規顧客獲得数が2.5倍、カートイン後の購入率が9割に大幅に向上、業務も効率化され、大変高くご評価頂いております。カートインの購入率が高い理由としてはお客様がお求め易い商品マスターの持ち方が出来るECオリジンの柔軟性が寄与しております。
また、基幹システムとの連携でマニュアル処理が減少し、業務の効率化により運用メンバーを2名削減し、他の業務に注力ができるようになったとお聞きしております。
オプションツールの「ECオリジンMA Powered by Scinable」も導入いただいておりまして、MAツールにより、広告経路ごとなど、特定の条件に応じて、Webサイト上でクーポン表示をし、人気商品など、ある特定商品の紹介ページ上には、「今、○人が閲覧中です」といった表示も出されています。
BtoBのECサイトで受注業務の作業時間を30 %削減
2つ目は生活用品のサブスクサイトの新規構築の事例です。こちらは、商品の配送を伴うシェアリング型のサービスのため、商品のステータス管理や配送の管理など、ECオリジンの標準機能を活かした形で構築を進めております。現在サイトオープンに向けて構築中ですので、詳細はまた弊社サービスサイトなどで公開させていただきます。
3つ目はBtoBの事例で、ゴディバジャパン(株)様の事例です。社内向けの受発注管理システムを「ECオリジン受発注Lite」というBtoB向けパッケージにてリニューアルさせていただきました。いままでは本部で全国の店舗からの注文をまとめ、各サプライヤーに発注していた部分を各店舗から直接オーダーが届く仕組みにし、発注ミスの防止や、業務負荷削減につながったと伺っております。本部でまとめて行っていた発注業務がなくなり、受注業務の作業時間30 %削減、担当者が8名から4名で対応が可能になりました。また外部のWMS(倉庫管理システム)と連携し、発注から商品の出荷までワンストップで管理できるようになりました。
店舗、本部、サプライヤー、配送会社など複数のステークホルダーが関わるBtoB向けのシステムでもご利用いただいております。
多数のEC関連ツールと連携
――「ECオリジン」ではさまざまなEC関連ツールとの連携を進めていますが、最近のトピックスについてお聞かせください。
尺田:最近の連携実績としては、EFOツールの「EFOCUBE」、CRMツールの「アクションリンク」、WAFサービスの「Scutum」などと連携を開始しております。
そのほか、決済関連サービス、マーケティング関連サービスなど、各種外部ツールと連携しておりますが、今後お客様のご要望に合わせて順次外部サービスとの連携を追加していく予定です。
――2019年にEC特化型メディア「Six commerce」をオープンしました。こちらはどのようなメディアなのでしょうか?
尺田:「Six commerce」は、事業者様に役立つ情報をベンダーからの立場ではなく、中立的な視点で情報発信するメディアとして立ち上げました。EC事業者様が普段の業務に活かせるようなノウハウや、市場のトレンドなどを業界のさまざまな方にも力をお借りして発信していければと考えております。
今後も特集やインタビューの記事など企画を進めております。
――「ECオリジン」の今後の展望についてお聞かせください。
尺田:Web上でのサービスプロモーションやセミナーなどでの露出度アップ、また販売・システム連携パートナーの強化に努めていきます。また機能面では、基本パッケージの機能更新とともに、業務効率化に向けたオプション機能の開発も進めていきます。
――本日はありがとうございました。
(山本剛資)
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