The Support Tech Companyとして、カスタマーサポート支援のソリューションを開発・提供するモビルス(株)がまとめた「新型コロナの影響下における消費者の問い合わせ動向調査」によると、消費者の4割が「問い合わせ回数が増えた」と回答。自粛期間中の問い合わせ先1位は「メーカー」「小売り・ネットショップ」で、その手段にも多様化が進んでいた。
Withコロナ時代の「問い合わせ窓口」とは?
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、消費者側は消費行動のデジタル化が進んだほか、働く環境の変化を余儀なくされた。一方、自治体や企業では、営業時間の短縮などにより、消費者によるさまざまな問い合わせ機会が増している現状も。
自治体や企業のコールセンターでは、規模縮小や一時閉鎖というリスクを抱え、3密・感染拡大の回避、在宅オペレーターの導入検討、電話問い合わせ急増時の対応などが課題となっている。消費者の最新の問い合わせ動向を明らかにすることで、Withコロナ時代の「問い合わせ窓口」のあり方を検証する目的で、全国の男女647人への調査を試みた。
それによると、自粛期間中の問い合わせ先トップは「メーカー(31.5%)」「小売り・ネットショップ(同)」だった。ほとんどの業界で20代の問い合わせが他の年代と比べ最多となり、特に「金融」「旅行」「電力・ガス・水道」では顕著だった。一方で「官公庁・自治体」への問い合わせは40代が最多(16.3%)で、最少の20代(8.0%)の2倍に上っていた。
問い合わせ手段の1位は「電話」、「チャット」が「問い合わせフォーム」を上回る
問い合わせ手段は、「電話(63.1%)」「メール(57.2%)」とともに、「Web・LINEのチャット(46.6%)」や「問い合わせフォーム(42.8%)」「Zoomなどビデオ通話(34.7%)」「LINE通話(12.3%)」など、新たな手段の登場もあって多様化が進んでいた。
「Webサイト上のチャット」での問い合わせは50代が最多と、多様化は幅広い世代に及んでいる。男女別では、女性のチャット問い合わせ経験者は男性の1.7倍。窓口への希望も「チャット・SNSで問い合わせができる(27.1%)」が男性の約1.8倍と、チャットでの問い合わせに前向きなことも分かった。
87%が「オペレーターの在宅化」に理解を示す
問い合わせへの意見としては、「電話以外の手段を充実させてほしい」「テキストだと分かりやすい」など、新たな手段を求める声が20~50代まで幅広い層から寄せられた。また、サイト上のQ&A充実など、「問い合わせなくても自己解決できる環境」を求める声も目立った
企業や店舗、自治体などへの問い合わせ回数は、39.3%が増えたと答えていた。「外出自粛で店舗に直接確認できない(53.1%)」「新型コロナに関する相談事項が増えた(50.4%)」が理由の上位を占めたが、一方で、87.3%がオペレーターの在宅化に理解を示していた。
3密防止や事業継続プラン(BCP)対策から、コールセンターの在宅化の検討も急務となっている中、「情報管理(64.5%)」や「スピード(46.7%)」「安定した通信環境(42.3%)」「品質管理(39.9%)」などが確保できる環境であれば、消費者はオペレーターが在宅対応することに問題ないと考えていることがうかがえる。
同社は、今後のニューノーマル時代の自治体、企業の問い合わせ窓口には、対応するオペレーターの安全確保と顧客利便性の維持・向上の両立に向け、多様な問い合わせ手段の確保とそれに伴う在宅オペレーターの導入が鍵となってくると考察している。
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