東京都渋谷区などによる「YOU MAKE SHIBUYA クラウドファンディング実行委員会」は26日、コロナ禍での自粛によりダメージをうけた「渋谷カルチャー」を支える2つの産業(エンターテイメント・ファッション)への支援として、動画配信プラットフォームとファッションECサイトを今秋に立ち上げると発表した。
渋谷への来訪者は81%減
実行委員会は渋谷区をはじめ、同区商店会連合会、(一財)区観光協会、(一社)渋谷未来デザインで構成し、商店会連合会会長が実行委員長を務めている。With/Afterコロナの時代に、渋谷区の街の「抗力」を高め、安全で安心な街づくりと、渋谷の文化を牽引してきた業界事業者が、文化・経済活動を取り戻せる環境をつくることを目的に組織された。
コロナ禍以前は1日平均約300万人の人々が訪れた渋谷の街は、緊急事態宣言以降は「自粛の象徴」となり、来訪者は81%減となっており、With/Afterコロナの時代は、いままでにはなかった経済モデルが求められてる。実行委員会は、この新しい時代に合わせた官民連携のプラットフォームを軸とした産業支援策を始動した。
コロナ禍で多種多様な才能のリアルな活動が制限
エンターテインメント産業支援は、動画配信が利用できるサービスとして、区公認(仮)の配信プラットフォームを構築する。文化的な活動をしている団体や個人を対象に、次世代のエンターテインメントを渋谷から全国に発信したい考えだ。コロナ禍以前、渋谷には多種多様な才能が集まることで常にカルチャーが生まれてきた。With/Afterコロナでリアルの活動が制限される中、発信する場を創出したいという。
まずは、区内の文化施設へのライブ配信設備投資からはじめ、ゆくゆくはライブ配信の映像演出などをサポートするだけでなく、集客やチケッティング、物販などアーティスト活動にまつわるさまざまな要素を包括的にまかなえるサービス支援をめざす。今秋開催予定の「SHIBUYA CULTURAL LIBRARY」(9月29日、10月2、3日開催予定)や、渋谷音楽祭(10月17、18日開催予定)などから実験的な運用を進めたい考えだ。
区公認のECサイト「YOU MAKE SHIBUYA EC」を開設
ファッション産業に対しては、渋谷・原宿エリアを中心に街全体を繋げたファッションのお祭り「SHIBUYA HARAJUKU FASHION FESTIVAL」(シブハラフェス)と連携し、区公認(仮)のECサイト「YOU MAKE SHIBUYA EC(仮)」を10月17日にオープンする。
ECサイトは、区内のアパレルブランド・ショップをECモール化。「街のEC」というキュレーションで、個性的な渋谷らしい商材を国内の消費者に向けて発信する。「ここでしか買えない」「ここが一番お得に、ここで買うと+αのちょこっと良いこと」をキーワードに、コロナ時代に即した渋谷らしいショッピング体験を提供する。9月上旬に出店の募集を予定している。
海外の大手ECサイトへの出品も
初期費用を抑えることで参入障壁を下げ、集客やプロモーションをECサイト主体で行うことで、小規模なショップでも出店しやすいサービスをめざす。また国内だけでなく海外の大手ECサイトへ出店を予定。サイトの始動にあたり、シブハラフェス内でリアルな場と連動したオンラインファッションショーを開催予定という。
実行委員会は、渋谷だからこそのシティブランドを強みに、これからの時代に沿った文化発信やインバウンドへの新しい経済モデルをめざすとしている。「YOU MAKE SHIBUYAクラウドファンディング」では、プラットフォームへの支援コースが用意されており、9月6日まで募集中だ。
■「YOU MAKE SHIBUYA クラウドファンディングサイト」
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