(株)ストリームが8日発表した2021年1月期第2四半期(20年2~7月)連結決算は、売上高が前年同期比22.6%増の140億200万円、営業利益が同255.2%増の2億6100万円、
純利益は同628.5%増の2億3200万円となった。
ネット通販が好調、店頭販売は苦戦
主力の「インターネット通販事業」は、売上高が前年同期比28.9%増の131億4900万円、営業利益は同283.1%増の4億5500万円となった。売上高は、新型コロナウイルスの感染拡大による巣ごもり需要の増加により増収。利益面では、売上高増加に伴う変動費の増加があったものの、各サイ トおよび商品ごとの価格の見直しによる粗利率の改善や固定費の削減により、大幅な増益となった。
国内の家電小売業界は、ネット販売を中心にコロナ禍に伴うリモートワークや巣ごもり需要の増加によりパソコン、タブレットやプリンターといったIT商品や、大画面テレビを中心とした映像家電商品、電子レンジなどの調理家電、空気清浄器、冷蔵庫などの販売が好調に推移。一方、不要不急の外出自粛、休業要請による商業施設の閉鎖や営業時間短縮などが影響を及ぼし、店頭での販売は低調に推移した。
家電レンタルサイト「レントコ」でレンタル事業を強化
こうした状況の中、出店する「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」「Amazonマーケットプレイス」などの外部サイトの売上高も大きく伸長した。また、オリジナルサイト「ecカレント」では、WEB接客ツールのチャット機能を活用することで、設置サービスが必要な冷蔵庫や洗濯機などの大型家電の売上高は、引き続き好調に推移している。
5月には家電レンタルサイト「レントコ」を本格稼働。以降、ワンコインキャンペーンやスマホ向けアプリの提供を行い、7月からはアプリ利用者向け50%オフクーポンを提供するなど、レンタル事業の強化を進めている。
また、会社設立20周年を記念して立ち上げた新プライベートブランド「enas」の第1弾アイテムとしてBluetoothの「enas EASY CD PLAYER」を、「ecカレント」はじめ同社運営各サイトで7月から販売を開始した。各各カテゴリにおける前年同期比では、家電が56.0%増、パソコンが8.0%増、周辺機器・デジタルカメラが18.2%減となった。
「ビューティー&ヘルスケア事業」はインバウンド需要減で苦戦
(株)エックスワンが展開する「ビューティー&ヘルスケア事業」は、売上高が前年同期比
43.8%減の5億5000万円、営業損失が8500万円 (前年同期は3400万円の営業利益)。売上高に関しては、会員向けビジネスは概ね計画通り推移したが、卸販売は訪日外国人観光客向け国内免税店での店舗販売が厳しい状況となり、前年同期を大きく下回った。利益面でも、卸販売の販売減に伴い各段階利益が減少しており、前年同期を下回った。
新商品として、6月に頭皮・毛髪に悩みのある女性に向けたスカルプケアアイテムを発売。7月に天然植物成分をとりいれた弱酸性の自然派ヘアケアシリーズのシャンプーやヘアパックなど6商品を発表。会員ビジネスでは、7月からは人数を制限した事業説明会も開催し、従来のビジネスプラン「エックスワン」及びオートシップをベースとするバイナリーシステムを導入した新ビジネスプラン「エックスツーバード」はおおむね堅調に推移している。
「その他事業(各種販売支援事業)」は、売上高が前年同期比15.1%増の3億4800万円、営業利益が同39.4%減の3700万円。「ecカレント」をはじめネット通販サイト運営で培ってきたノウハウを基に、販売から物流までワンストップで管理するシステムをネット通販事業者に提供してきたが、今後、物流倉庫・受注管理・出荷の包括的な物流支援サービス「3PL」の本格的事業化に向けて、さらなる強化を図っている。
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