Hamee(株)が14日発表した2021年4月第1四半期(20年5~7月)連結決算は、売上高が前年同期比4.9%増の26億8400万円、営業利益が同8.2%増の4億1500万円、純利益は同10.6%減の2億6000万円となった。
コマース事業は売上0.5%増、iFaceが人気
モバイル(スマホ・携帯電話)アクセサリー販売では、強化ガラスを活用した透明なiFaceシリーズ「iFace Reflection」が、引き続き市場のニーズを捉えてコマース事業全体を牽引した。国内卸販売は、コロナ禍で大きく落ち込んだが、経済活動が徐々に再開されたことにより着実に回復している。国内小売は、日常生活の変容による巣ごもり消費やEC利用へのデジタルシフトなど、消費行動の大きな変化により前年を大きく上回るペースで成長した。
同社は、経済産業省と東京証券取引所が経営革新、収益水準・生産性の向上をもたらす積極的なIT利活用に取り組んでいる企業を選ぶ「攻めのIT経営銘柄」に16~18年に3年連続で、19年には「IT経営注目企業2019」に選定されてきたが、今年は、「攻めのIT経営銘柄」が「デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)」に制度を変更した第1回で「DX銘柄」に選ばれ、5年連続での受賞となった。
セグメントごとの状況は、「コマース事業」の売上高が20億8400万円(前年四期比0.5%増)、 セグメント利益(営業利益)は5億600万円(同1.1%増)となった。19年に発売以来、継続的に新商品を出してきた「iFace Reflection」シリーズの商品認知度の高まりとともに、20年4月にiPhone SE(第2世代)の発売もあり、引き続き好調に推移した。また 定番である「iFace First Class」シリーズも堅調に推移した。
国内卸は34%増と大幅に増収
国内卸販売は、消費者の外出自粛や実店舗の短縮営業・臨時休業で落ち込んだものの、回復傾向にある。また、国内小売は、EC市場拡大の影響で、前年同期比134%と大幅増収を計上した。海外市場については、米国で新型コロナウイルス感染症の影響により卸販売が落ち込んだものの、国内と同様に小売が好調に推移し、前年同期を上回る結果となった。
ネクストエンジン好調、契約数4179社
「プラットフォーム事業」の売上高は5億4900万円(前年同期比21.9%増)、セグメント利益は2億3000万円(同81.2%増)となった。セグメント利益は、主としてネクストエンジンの売上増加に伴う売上総利益の増加による影響が大きい。消費行動の変化による市場拡大で、ネクストエンジン顧客企業の受注処理件数も増加する流れとなり、トランザクションに紐づく従量課金制としているネクストエンジンの売上も好調に推移した。
また、EC事業への進出を希望する企業に対する支援、すでに進出している企業への各種サービスやツール導入支援を目的として、ネクストエンジンに加えパートナー企業が提供する支援策をとりまとめるなど、プラットフォームとしての付加価値向上に努めた。また、サーバー費用が相対的に減少するなどの原価削減効果もあり、増収増益となった。
これらの結果、総契約数は4179社(前年度末比182社増)、利用店舗数は3万1771店(同936店増)となった。なお、EC事業者向け販売支援コンサルティングを提供するHameeコンサルティング(株)について、コンサルタントの離職率が改善されたことに伴い、新たな採用活動に対する費用支出が抑制されるなど一部経費が減少したことにより、増益となった。
この続きは、通販通信ECMO会員の方のみお読みいただけます。(登録無料)
※「資料掲載企業アカウント」の会員情報では「通販通信ECMO会員」としてログイン出来ません。