ニトリホールディングスがこのほど発表した2021年2月期第2四半期(20年2月21日~8月20日)連結決算は、売上高が前年同期比12.7%増の3624億8100万円、営業利益が同45.0%増の805 億9600百万円、純利益が同35.1%増の497億6400万円となった。
緊急事態宣言解除後に売上急増、EC売上は1.5倍に
緊急事態宣言解除後の売上が大きく伸び、客数、客単価とともに当初計画を大幅に上回る増収増益となった。特に、巣ごもり需要の高まりやテレワークの浸透で、収納整理用品やキッチン・ダイニング用品、ホームオフィス家具が売上を牽引したほか、梅雨明け後の気温上昇の影響もあり 季節寝具・寝装品の売上が好調に推移した。
EC事業については、外出自粛要請の影響を受け、海外を含む店舗外売上として前年同期比56.4%増となる353億円と大きく伸長した。ニトリネットでは、ホームオフィス家具や家庭用品、整理収納清掃品、リビング用品などが大幅に伸び、「おうち時間」特集の継続掲載も奏功。ネット限定商品のダイニング3点セットやハイタイプの隙間収納が好評だった。
海外では、中国で販促活動の高度化などのECビジネスの拡大を図り、米国ではポップアップストアの来店客を通販サイトへ送客するなどのECと店舗の相乗効果を追求した。
会員限定ポイント付与でアプリ会員が720万人に増加
One to Oneマーケティングの取組みでは、アプリ会員限定で商品購入時にポイントを追加付与するサービスの開始や、より便利で快適な買物を実現するため店内商品位置情報を表示する新機能を追加したことにより、アプリ会員数が大きく伸長。今期末時点で720万人を達成し、通期では900万人をめざしている。
店舗とECサイトの双方を柔軟に利用するユーザーが増える中、今後もより便利で快適な買物体験を提供できるよう、ニトリアプリを通じてダイレクトコミュニケーションを行うなど、効果的なマーケティングに力を入れていくとしている。
家具・インテリア用品の売上は12%増
家具・インテリア用品の販売事業の売上高は3558億2500万円(前年同期比12.9%増)となった。ホームファッション商品では、自宅時間を快適に過ごすための工夫として、フラットデザインの多用途収納として使える「Nインボックス」や、高級感のある木目調でバリエーション豊かな色とサイズの「Nカラボ」シリーズなどの収納ケースの売上が大きく伸長した。
また、キッチン収納用品が好調に推移したほか、接触冷感素材を使用した「Nクール」シリーズが売上を牽引。家具につきましては、外出自粛要請やテレワークの浸透を受け、パソコンデスクやワークチェアなどのホームオフィス家具や、成長に合わせて長く使える学習机の売上が大きく伸長した。
通期業績予想を上方修正
さらに、シーンに合わせて使い分けができるコンビネーションソファ「CA10」や、自社開発・自社工場生産の食卓セット「Nコレクション」、マットレス「Nスリープ」シリーズなどが好調だったほか、テレビCMの効果もあり、用途に応じてリラックスベッドや介護ベッドとして使用可能な電動リクライニングベッドが売上を伸ばした。
国内の出店状況は、店舗数は13店舗増えて559店舗に。海外は台湾で4店舗を出店した一方で、台湾で1店舗、中国で2店舗を閉店し、店舗数は台湾33店舗、米国2店舗、中国32店舗と、合わせて67店舗となり、国内・海外の合計店舗数は626店舗となりました。
同社は、第2四半期決算発表前の9月25日、21年2月期通期(20年2月21日〜21年2月20日)の連結業績予想を上方修正している。今期業績の好調さを受けた措置となり、売上高は前回予想から494億円増となる7026億円に引き上げ、営業利益は同207億円増となる1329億円、純利益は同96億円増の853億円と見込んだ。
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