サントリーホールディングス(株)が6日公表した「ノンアルコール飲料に関する消費者飲用実態・意識調査」によると、コロナ禍による生活の変化で、ノンアルコール飲料の飲用量が増加。半年前に比べて飲用量が増えた人は健康面を意識していた。
サントリー調査、市場規模は数%増
調査は8月28日~9月2日。首都圏の1都3県に在住する20~69歳の成人男女3万人と、うちノンアルコールビールテイスト飲料を月1回以上飲用する1238人を対象とした。以下、MA=マルチアンサー(複数回答)、SA=シングルアンサー(単一回答)。
サントリーによると、2019年のノンアルコール飲料市場は、約2243万ケース(対前年比102%)と推定。20年は約2266万ケース(同101%)と見込まれ、市場規模は引き続き拡大傾向にあると推定される。(1ケースは大びん633ml×20本)
飲用経験は55%、増加は全体で14%
ノンアルコール飲料の飲用経験(SA)は、55.3%が「飲んだことがある」。
飲用経験がある人に、半年前と比較した飲用量の変化(SA)を聞いたところ、14.4%が「増えた」と回答した。20代(19.0%)、30代(18.6%)の多さが、ほかの年代に比べて顕著だった。
引用頻度は「週1」が22%に
自宅での飲用頻度(SA)は、22.2%が「週に1回以上」、38.2%が「月に1回以上」。コロナ禍によって生活に変化があり、「家でお酒を飲む頻度や量が増えた」4505人のうち、ノンアルコール飲料を週1回以上飲んでいる人は32.5%、月1回以上飲んでいる人は50.3%で、飲用頻度が高くなっていることが分かる。
飲む理由は「休肝日」「脂肪気になる」
ノンアルコール飲料の飲用理由(MA)では、「半年前に比べノンアルコール飲料を飲む量が増えた」という2388人は、「健康に気をつけたいから」(37.5%)、「休肝日をつくりたいから」(26.6%)、「脂肪が気になるから」(22.6%)の回答割合が高く、健康面を意識してノンアルコール飲料を選んでいることが分かった。
「おいしくなった」から飲む層多く
ここからは、ノンアルコールビールテイスト飲料を月1回以上飲用する成人男女1238人への質問――。
半年前と比較した飲用量の変化(SA)は、49.4%が「増えた」と回答。20代が69.9%、30代が61.6%と、比較的若い層で飲用量が増えていた。飲用量が「増えた」と回答した611人に理由(MA)を聞いたところ、「おいしくなったから」(50.6%)が1位で、「在宅時間が増えたから」(40.3%)、「健康を気にするようになったから」(38.0%)、「気分転換・リフレッシュできるから」(34.4%)、「休肝日をつくろう/増やそうと思ったから」(33.4%)と続いた。
ノンアルコールビールテイスト飲料が在宅時間の充実に役立っているかの質問(MA)では、79.6%が「役立っている」。年代別では、20代(92.8%)を筆頭に、30代(87.1%)、40代(80.7%)。多くの人が在宅時間の充実に役立っていると感じていた。
飲む量が今後増えると思うかという質問(SA)では、64.7%が「増えそう」(「増えそう」(24.6%)、「やや増えそう」(40.1%)の合計)と回答。特に「ノンアルコールビールテイスト飲料は、在宅時間の充実に役立っている」と回答した986人では、74.9%が「増えそう」と回答した。ノンアルコールビールテイスト飲料へのニーズは高まっているようだ。
重視するのは「おいしさ」「価格」「糖類・糖質ゼロ」など
ノンアルコールビールテイスト飲料を選ぶ際に重視する点(MA)の1位は、「おいしさ」(80.0%)。また、「価格」(39.1%)、「食事に合う味」(32.5%)とともに、「糖類・糖質ゼロ」(31.0%)、「カロリーゼロ」(29.9%)、「プリン体ゼロ」(25.9%)などは昨年に比べ3ポイント以上上昇しており、健康面を意識して選ぶ人が増えていることが分かった。
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