(株)電通デジタルは6日、デジタルコマース領域で全社横断の専門組織「ADVANCED COMMERCE Lab.」を発足した。社内100人規模の専門家による「購買起点のマーケティング支援組織」で、領域の垣根を超え、最先端で高水準の知見と運用力を掛け合わせ、企業の事業成果の最大化に貢献したいとしている。
ECと店頭販促のデジタル化もカバー
同社によると、ここ10年のマーケティング市場は、スマートフォンの普及や宅配サービスの拡充などでEC事業が急激に存在感を増し、市場規模は2倍以上に拡大した。そのほか広告や販促プロモーション、キャッシュレス決済など購買に関わるあらゆるシーンでデジタル化が進み、生活者の購買体験は大きく変化した。コロナ禍の影響も加わり、多くの企業が購買起点のマーケティング活動への変革を迫られている。
こうした背景から、同社は「Eコマース」と「店頭販促のデジタル化」を含むデジタルコマース領域で企業活動を統合的にサポートすることを目的とし、専門組織を立ち上げた。購買起点のマーケティング施策の企画・実行・検証、データを活用したソリューション開発・実装、UI/UXデザイン、メディアプランニング、クリエーティブ開発など、さまざまな専門部門を集結させ、クライアント企業のデジタルコマース活動をあらゆる分野でフルサポートする。
モール販促、OMO、D2Cなど支援へ
「ADVANCED COMMERCE Lab.」では、クライアント企業の課題に対し、部分的ではなく統合的かつ先進的なソリューションを提供するとし、次の5つの取り組みを挙げている。
・「大規模ECモールにおける販促支援」/大規模ECモールは、日用品や個人の趣向に応じた商品の購買はもちろん、購入に向けた情報収集や比較検討の場としても活用され、生活者の日常と密接に関わっている。専門組織は、各ECプラットフォーマーと緊密に連携しながら、費用対効果の高い販促と、生活者の快適な購買体験を創出する。
・「OMO(Online Merges with Offline)型販促支援」/オンライン(デジタル広告やクーポン)を起点にオフライン(実店舗)での購買に誘導し、かつ顧客ID単位での購買実績に応じたCRM施策に繋げる費用対効果が高く新しい店頭販促モデルを、各種プラットフォーマー、バーコード決済・共通ポイント事業者、流通企業などとの連携により実現する。
・「各種購買データを活用した広告費用対効果の検証と顧客インサイト分析」/プラットフォーマーの広告接触ログと、共通ポイント事業者、流通企業等の購買データを統合的に分析するとともに、広告の費用対効果を実購買データに基づいて精緻に検証する。また、顧客の属性や併売・ブランドスイッチなどの分析によって新たなインサイトを発見し、今後のターゲティングやメッセージ開発、商品開発などに活かす。
・「D2C事業の立ち上げ~事業成果創出までフルサポート」/新規ブランドの立ち上げ・既存ブランドの再創造を全体戦略から事業成長までをワンストップで支援。企業のブランド構築からEC事業の全体戦略や各計画策定、ECサイトの制作、運営、改善のほか、ソーシャルメディア活用、ロジスティクスやフルフィルメントまで含め、EC事業における包括的な施策を打ち出し、企業の事業成果創出をワンストップでサポートする。
・「先進テクノロジーを活用した新しい購買体験の開発」/高速大容量の通信規格5Gの普及やデジタルデバイスの進化を踏まえ、店頭販促領域でもAI・ARの先進テクノロジーを活用し、新しい購買体験を提供。オンラインとオフラインを融合したシームレスな新たな顧客体験の創出と、「売り場の拡張」をめざす。
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