(株)ベルーナがこのほど発表した2021年3月期第2四半期(20年4~9月)連結決算は、売上高が前年同期比5.7%増の911億3900万円、営業利益が同18.2%増の45億6500万円、純利益は同74.2%増の29億2300万円となった。
総合通販事業のセグメント利益は6.2倍の18億円
同社グループは総合通販事業、専門通販事業、店舗販売事業、プロパティ事業が主力4事業。新型コロナウイルスの感染拡大は、さまざまな形で影響を及ぼし、総合通販事業、専門通販事業、ほか2セグメントでは大幅な増収増益となった。外出自粛や接触回避など、生活様式が変化したことにより、幅広い顧客層からの通販需要が高まり、利用拡大が進んだ。一方、店舗販売事業、プロパティ事業などは減収減益となった。
セグメント別では、総合通販事業の売上高が404億5200万円(前年同期比13.8%増)、セグメント利益は18億6100万円(同527.7%増)。新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、雑貨類やホームウェアを中心とした需要が高まりをみせた。
専門通販事業は、売上高が286億3000万円(同26.1%増)となり、セグメント利益は25億800万円(同58.1%増)だった。新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、看護師向け通販事業およびグルメ・ワイン事業を中心に好調に推移した。
店舗販売は15億円の損失
店舗販売事業の売上高は102億3700万円(同34.7%減)、セグメント損失は15億8600万円(前年同期は3億4200万円のセグメント利益)となった。新型コロナウイルス感染拡大防止に向けたディベロッパーの方針による営業時間短縮や臨時休業の影響が大きかった。
プロパティ事業は、売上高が31億1000万円(同30.1%減)となり、セグメント損失は4600万円(前年同期は300万円のセグメント利益)となった。新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた行政機関による国内の移動制限や外国人の入国規制の影響により、ホテル事業が大きな打撃を受けた。
ソリューション事業は、売上高が49億6600万円(同31.9%増)、セグメント利益は13億3200万円(同8.9%増)となった。通販代行サービス、封入・同送サービスがともに好調に推移したことに加え、JOBSTUDIO PTE.LTD.を新たに連結グループに加えたことなどによる。
業績予想を上方修正
ファイナンス事業は、国内消費者金融事業の貸付金残高が前年同時期に比べて増加していることにより、売上高は23億2300万円(同9.4%増)となり、セグメント利益は12億8100万円(同54.0%増)となった。
その他の事業では、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、ゴルフ場運営事業や飲食店事業、宿泊予約事業などが苦戦し、売上高は20億7700万円(同15.3%減)となり、セグメント損失は5億6800万円(前年同期は5億4200万円のセグメント損失)となった。
これらにより、同社は5月に公表していた通期(20年4月~21年3月)業績予想の数値を上方修正した。売上高は前期比9.5%増となる1970億円(前回発表1750億円)、営業利益は同21.2%増の125億円(前回発表70億円)、純利益は同62.1%増の95億円(前回発表52億円)を、それぞれ見込んだ。新型コロナウイルスの感染拡大による通販需要の高まりで、引き続き総合通販事業と専門通販事業が好調に推移すると予想した。
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