ECサイト構築・ネット通販総合支援事業を手掛ける(株)Eストアーは12日、2021年3月期第2四半期(4~9月)連結決算を提示するとともに、24年度を最終年度とする中期経営計画「Dynamic Ascension」を策定したと発表した。詳細は11月下旬の同社HPで公表する。
売上高は110%増の49億円、既存事業が2桁成長
第2四半期連結累計期間の売上高は前年同期比111.0%増の49億8900万円、営業利益は同61.6%増の3億7600万円、純利益は同45.2%増の3億1600万円となった。売上高が2倍超へ増大した要因は、利益増も順調なM&Aによる寄与とともに、既存事業自体が二桁成長していることが大きい。第3~4四半期に向けても顧客企業のDX投資は高まる様相で、引き続き追い風になるとみている。
同社が対象とする国内B2C-EC市場は高成長率で推移しているが、EC化率はまだ低い。構造的な人口減、デフレに対峙する顧客企業のDX化の伸長は続くと予想され、中長期的な成長市場として期待されている。特にDX化の中心に据えられるのが自社本店ECの構築および強化で、この支援を事業領域の中心としている同社グループの伸長は、これらの市場ニーズを的確に捉えていくことがベースになるとした。
新生Eストアーグループとして再定義
同社グループは前事業年度に2社M&Aをし、中・大型のEC支援事業者として、経営基盤を大幅に強化。また、社会のパラダイムシフトが急速に進んでいることから、同社もパラダイムシフトし、従来の常識と非連続なダイナミック行動を能動的にとり、次元を変更する必要があると判断。これらにより、「新生Eストアーグループ」として再定義し、めざす方向性をまとめた中期経営計画「Dynamic Ascension」の策定となった。
過去最大の企業IT化であるDXが始まり、当面続くこのトレンドは、いかなる企業もDXの中心といえるECへの対応や促進が重要となってくる。また、その手法もこれまでとは異なる取り組みが必要になってくるものと認識。シナジーグループの形成により、大型で高度、迅速な「総合EC環境の提供」が、クライアントの企業経営に最大に寄与すると判断し、M&Aから始まる事業戦略を開始した。
これまでの10年間は、システムやマーケティングなどが個別に提供、活用されてきたが、広告などITの手法が発達し、消費者の心理状態も情報監視など声高に叫ばれるいま、顧客であるEC事業者はデジタル社会における販売、販促、流通と、顧客が完全に連携された高度な運用や分析、対応が重要になっている。同社はそのポートフォリオを満たす盤石なチーム体制で対応するとした。
20年間のノウハウを活かしたBtoC-EC事業に参入へ
中期経営計画の5カ年は、20年度現在の水準に対して売上高で2倍の100億円、営業利益で4倍の20億円をめざす。株式市場の変更や子会社上場も可能な水準の業績とガバナンスの整備を行っていくとした。
また、グループ全体で、改めて「ECビジネスプラットフォーム提供事業者」と再定義し、システム、マーケティング、フルフィルメント、決済などを総合的に提供。世の中が一斉にDX化していく激戦の時代に、高いクオリティーと迅速性でEC支援事業を展開するとした。こうしたEC
支援事業のほか、長期的な位置付けとして、20年間培ったナレッジ&ノウハウを活かし、自社が主催者となるEC事業にも参入する方向性も明らかにしている。
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