新型コロナウイルスの感染拡大で社会経済構造が急変した2020年。SMBCコンサルティング(株)は26日、Withコロナ時代での新しい生活の中でヒットした今年の「商品番付」を発表した。Withコロナ時代で変わるもの、戻るもの。今後はどのような事象が「New Normal」をけん引するのか。そんなことを念頭に番付を作成したという。
「コロナ禍」がにじむランキング結果に
それによると、『オンライン生活』と『感染予防グッズ』が東西の横綱を張った。同大関には『鬼滅の刃』と『藤井聡太二冠』、同関脇には『あつまれ どうぶつの森』『オンライン選手権』。また、同小結には『出前の復活』『家食・自宅フィットネス』、東西の前頭1枚目には『GoToキャンペーン』と『生活者応援』がランクイン。多くに「コロナ禍」の影がにじむ結果となった。
「緊急事態宣言」「不要不急の外出禁止」「買物はEC・通販」「食事はデリバリー」……。コミュニケーションはインターネットを介して行われることが主となり、人々は『オンライン生活』を余儀なくされた。それに伴い、自宅で仕事をするためにノートPCの需要が伸びたほか、ZoomやWebex、Teamsをはじめとしたオンライン会議システムが認知度を高めた。
Zoom利用者が30倍以上に拡大、オンライン化が急伸
中でもZoomは、19年12月に全世界の有料会員数が1千万人だったが、今年4月には1日あたりの会議参加者が3億人を超える急成長を果たした。企業はこれらのシステムを使い、会議だけでなく、新人社員研修なども実施。これまであったビジネス講座なども、オンラインへの置き換えが進んだ。
コロナ禍で、まず起こったのがマスクの不足。国が布マスクを配布する政策をとった一方、各メーカーは高性能マスクやファッショナブルな布マスクを開発し、市場に投入した。マスクだけでなく、アルコールシートを携帯する人が増えるなど、『感染予防グッズ』が普及した。
大活躍の「オンライン」の延長にあるのが『オンライン選手権』。東京五輪が延期されただけでなく、各種大会やコンクールなどが相次いで中止に。特に高校野球をはじめとする卒業前の最後の取り組みを頑張っていた生徒たちを悲しませた。その気持ちを汲んで開催されたのが『オンライン選手権』だ。新体操、ダンス、吹奏楽……。
コロナ禍を乗り切るための商品・サービスが人気に
不要不急の外出自粛要請で生活様式は大きく変わった。例えば『出前の復活』。昭和のおかもちに変わって、Uber EATSや出前館といった新たな時代の出前サービスが躍進した。一方で、家庭で楽しむ『家食』もトレンドとなった。食べるだけでは健康が保てないと、『自宅フィットネス』も増えた。フィットネス機器の販売額が上がったほか、ここでもオンラインによるサービスが注目され、今後も需要増が見込まれている。
食事やフィットネス以外の楽しみは、さまざまなメディアが担った。社会現象にもなったコミック・映画の『鬼滅の刃』や、ゲームソフト『あつまれ どうぶつの森』。快進撃を続ける『藤井聡太二冠』の奮闘も、将棋ファンだけでなく、この時代を生きる多くの人々を勇気づけた。
痛んだ景気や経済を立て直すために政府が実施しているのが『GoToキャンペーン』で、国内の需要喚起を図ろうとしている。10月から始まった「GoToイート」の趣旨と同様に、『生産者応援』の動きも活発化。インターネット販売による応援の輪は広がっている。「コロナ禍」を乗り切るためともいえる商品が番付の上位を占めたが、果たして21年は――。
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